SmackDownビンス御大サンダードームこけら落とし!ジェフ・ハーディ新IC王者


 さすがにアムウェイ・センターならぬ、サンダードームのこけら落としだからビンス・マクマホン御大が飛来しての番組オープニング。噂の仕様なんだが、決してCGで観客の絵というわけではなく、モニタースクリーンを大量に並べるやり方だった。恐らくすべて全部が本物ではないように見えるが、世界から画面参加の視聴者を募っていたからリング正面の範囲は本物なのだろう。昔に比べてモニターは安くはなっているにせよ、あれだけの数をぎっしり並べるというのは壮観ではあるのだが、やはり無観客には違いない。そりゃ花道ゲートの大型セットといい豪華な電動装飾ではあるのだが、無理に大きなアリーナからの中継にしても、かえって虚無感というか・・・。いきなり初日から全部を見せてないのかもだが様子を見守るしかない。

 会長のお言葉はスグにフィーンドにさえぎられ、ブラウン・ストローマンが登場したかと思うと、大勢のRETRIBUTIONがリングを取り囲みと・・・。まぁ、あくまで『サマースラム』の最終仕込み回なので・・・。


 試合としてはビッグEとシェイマスのシングル戦から。RETRIBUTIONをいったん蹴散らしたままリング周囲に残っていた選手たち間でキング・コービンとマット・リドルが小競り合いを始めて、それに気を取られているうちにビッグEが丸め込むというケツに。


 サンダードーム初回ということでSDタッグ王座戦もラインアップ。当然シンスケとマスカラ・ドラダ=グラン・メタリックの定番からスタート。途中で画面下にミズ&ジョン・モリソンが外国人軍とルチャ・ハウス・パーティを馬鹿にするんだが、「スイス・チーズ・ボールの野郎」とか酷いこと言うものの、チーズ・フォンデューが食いたくなったじゃないか。東京にちゃんとしたスイス料理の店あるんだろうか?
 リンセ・ドラドがセザーロにやられるケツだが、そこでセコンドのカリストが怒って仲間割れ演出やっているも、試合内容は大したモンじゃなかった。


 アリーナ会場だと、当然花道は絵になる。ベルト総取り中のベイリー&サーシャ・バンクスのお出まし。

 そこからはビート・ザ・クロック・チャレンジ形式ということで、サーシャはナオミにバンク・ステートメントを決めるが・・・

 ベイリーはナオミのリアビュー食らって負けると、サーシャが笑っているのはいよいよ仲間割れの布石だろうか。


 そして良くも悪くも時の人というか、真夏の夜の怪談で今回の番組では主役になったソーニャ・デヴィルの登場に。WWEはやはり事件そのものには触れないが、マンディ・ローズとの髪切り戦はNo DQというだけでなく「敗者がWWEを去る」というオマケ付きにしてやると。ということは・・・まぁ暫く番組から消えるしかないのだろう。


 現地20日公判はソーニャも恐怖を語り、リモート画面の容疑者は塀の中へ。(c)Tampa Bay Times


 RETRIBUTIONのどさくさに紛れて、AJスタイルズがジェフ・ハーディのふくらはぎを蹴られて右膝をトレーナーに見てもらうスキットが先にながれていたから、このカードをPPV大会でやらずにこけら落としのサンダードーム初回にしたことからも、大人のファンならケツはわかったと思われるインターコンチ王座戦。

 ただ、飛びまくってバンプ取っていたAJが試合を作ってはいた。


 番組トリはブレイ・ワイアットとブラウン・ストローマンの乱闘スキットに。ブレイを会場バックステージのコンクリートに落として叩きつけるコントなんだが・・・。お子様ランチ、こんなの面白いのだろうか? 結局はソーニャ登場のインパクトが一番印象に残るSmackDownなのだった。

 ちなみに本誌は深夜型スタッフばかりで、普段のSmackDownは昼飯食べながらの追っかけ再生だとCM飛ばせるという視聴スタイルなのだが、今回はサンダードームこけら落としということで目覚ましセットしたから助かったものの、J-sportsさん、勝手にチャンネルを4から3に予告もなく変えるのはいかがなものか。毎週録画に自動セットしているユニバースが大半だと思うゾ。公式ページとかに告知してたのかもだが、熱心にリアルタイムで原語版を追いかけてるユニバースは、日本語のページなんかどこにあるのかも知らない、見たこともないのが普通だろう。

 あと、プロレス格闘技関連でない訃報を出すと怒る方がいるが、Quite Riotのフランキー・バネリが現地8月20日(木)夜、ガンのため68歳で永眠した。マット界でクワライを入場曲に使用している選手は多数いる。またミッキー・ローク主演、2008年の感動名作『レスラー』のオープニングには♪Bang Your Headが効果的に使われていた。メタルとプロレスを愛する者にとっては80年代の象徴である。関連大いにありだろう。安らかに眠れ、合掌。

■ WWE SmackDown
日時:8月21日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州オーランド サンダードーム(アムウェイ・センター)

◆ビンス会長が披露した“サンダードーム”のリングでザ・フィーンドとストローマンが対峙

 WWEの最高権力者ビンス・マクマホン会長がスマックダウン・オープニングに姿を現すと、自宅のファンが席に映像で映し出される中でビンス会長は「WWEサンダードームへようこそ! サマースラム直前に皆さんが予想できなかったことを提供します」と最新鋭のバーチャル観戦“サンダードーム”を披露した。すると話を遮るように会場が暗転すると“ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットがビンス会長の前に登場。ザ・フィーンドは不敵に笑いながらビンスを逃がさないように立ちはだかったが、そこへPPV「サマースラム」で対戦する“巨獣”ブラウン・ストローマンが現れて対峙した。
 2人は睨み合って一触即発となるも、今度は黒い覆面の報復集団レトリビューションが現れてリングを取り囲むと、ザ・フィーンドは会場を暗転にして忽然と姿を消してしまう。するとレトリビューションが多勢で1人残ったストローマンを襲撃してリングで暴れまわったが、これを見かねたビックE、ショーティGらスーパースターたちが駆けつけてレトリビューションを追い払った。この救援で難を逃れたものの防戦一方だったストローマンは急に逆上してドリュー・グラックに襲い掛かるとジェイ・ウーソズを場外に投げ飛ばしてリングを後にした。

 しかし、それでも怒りが収まらないストローマンは番組最後のファイアフライ・ファンハウスに乱入してワイアットを強襲。ストローマンは搬出口でワイアットにチョークスラムを叩き込んで病院送りにしたが、ワイアットを乗せた救急車が突如止まるとノーダメージと言わんばかりに不敵に笑ったザ・フィーンドが現れた。ストローマン対ザ・フィーンドのユニバーサル王座戦が行われるPPV「サマースラム」は日本時間8月24日にWWEネットワークで配信される。

◆中邑&セザーロがルチャ・ハウス・パーティを制して王座防衛に成功

 中邑真輔&セザーロが抗争中のルチャ・ハウス・パーティ相手にSDタッグ王座防衛に成功した。中邑&セザーロは試合前からルチャ・ハウス・パーティの3人を背後から襲撃すると、試合では抜群のチームワークで捕まえたグラン・メタリックにダブル・ビックブーツを決めて攻め込んだ。しかし、何とか交代したリンセ・ドラドが中邑にクロスボディからムーンサルト3連打を放つと、中邑もリバースパワースラムからキンシャサを狙ったが、逆にドラドがスプリングボード・スタナーで反撃。白熱の攻防を展開する両チームだったが、最後はセザーロがドラドとの丸め込みの応酬を制して3カウント。

 試合後、王座防衛に成功した中邑&セザーロがベルトを掲げて王者の実力をアピールすると、一方のルチャ・ハウス・パーティはカリストとドラドが揉めて仲間割れとなった。

◆アスカがPPV「サマースラム」の王座2連戦を前にベイリー&サーシャを襲撃

 “明日の女帝”アスカが王座2連戦に挑むPPV「サマースラム」を前にベイリー&サーシャ・バンクスを襲撃した。2冠王者コンビのベイリー&サーシャがリングでインタビューを受けると、どちらが先にアスカと対戦するか議論となったところでナオミが登場。対戦順を決めるべくナオミとベイリー&サーシャがビート・ザ・クロック・チャレンジで対戦することが決定すると、先に対戦したサーシャはバンクステートメントをナオミに決めて3分39秒でタップ勝ち。続くベイリーは3分39秒内にナオミにリアビューを決められて敗戦となると、この結果、「サマースラム」ではベイリーが先にアスカと対戦することが決定した。もっとも、順番は先にそうだと発表されていたんだが・・・。
 するとそこへアスカ本人が笑いながらステージに登場すると「ワシは興奮してんねん。サマースラムではワシがそれぞれのタイトルの女帝となる」と2冠奪取を宣言して花道でサーシャにハイキック、リングではベイリーにスライディング・ニーを放って襲撃。王座2連戦を前に2人を蹴散らしたアスカは余裕のダンスを披露してリングを占拠した。ベイリー対アスカのスマックダウン女子王座戦、サーシャ対アスカのロウ女子王座戦が行われるPPV「サマースラム」は日本時間8月24日にWWEネットワークで配信される。


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’20年09月03日号WWEサンダードーム真夏祭典 前田ノア武藤 Pan中止DEEP RISE 佐山聡