クリス・ジェリコにオレンジ・キャシディ勝利もAEW実質LIVE回の課題露呈

(c) AEW

 AEWの場合、現段階で2週分を録画するのだが、その場合、完全なLIVEではないにせよほとんど再編集の時間がない水曜に収録したものは観客の音声が静かすぎるとか、部分的にうまくいかなかった箇所が目立ってしまい番組全体としてイマイチ感が残るのに対して、翌木曜に収録を終えて次週の水曜に流す回のはミスった箇所のカットもあるから構成からも非常に良く出来た番組になる傾向が見て取れる。
 今回のはその当日収録の方であり、やはりこなれてない面が見えてしまう。中継見ていると違いがバレてしまうというのは課題であろう。

■ AEW Dynamite
日時:8月12日(現地時間)
会場:米フロリダ州ジャクソンビル


 試合はヤングバックスとダークオーダーのイービル・ウノ&ステュ・グレイソンから。グレイソンはダークオーダー5の覆面姿もあるが、まぁそれはどうでもいい。

 試合は良かったし、視聴率に響く掴みはうまくいったのだが・・・。


 先週に続いてのMJFキャンペーン、背広を着ての選挙演説風セグメントは、当のジョン・モクスリーに後ろからボコられることに。


 TNT王座戦のレフェリーは、WWEからお払い箱のマイク・キオダの登場と、当てつけ人事のようなものか。もっともレイ・ミステリオはWWE残留のようで獲得できなかったのだが・・・。SCUのスコーピオ・スカイが王座奪取になると予想する方は少ないと思われ、二度目のクロスローズが決まってCodyの防衛ではあるんだが、そもそもCodyはアーン・アンダーソン参謀以下、ブランディやらQTマーシャル&アリーと一家を引き連れての試合だから見た目にもハンディ戦のようなものか。これはスコーピオのSCU離脱か、ヒールターンをにおわせるところがミソなのかも。
 終了後はMr.ブロディ・リーが次回の挑戦を表明。次週はバスケ中継のため水曜から土曜の現地8月22日、東部時間夜6時からにスライドとなる。但し、前述のように本稿がアップされる頃には収録自体は終わっているハズだ。


 ケニー・オメガ&ハングマン・ペイジの保持するAEW世界タッグ王座にはジャングルボーイ&ルチャザウルス w/マルコ・スタント組が挑戦。シングルプレイヤー同士がたまたま組んだらベルト取ったという定義が出てくるギクシャクした王座組は上手いのだが、なんか物足りなかったかも。合体のラストコールが決まるも、『ALL OUT』でFTRに王座移動になっても驚きはないとヨカタの視聴者に思わせてしまうのはよくない。


 ロックンロール・エクスプレスが登場。ヤングバックスの元祖なんだそうで・・・。


 志田光の対戦相手はAEW初登場の金髪ヘザー・モンローというのだが、知らないのか記憶にないのかの選手である。2分くらいの試合だからいいも悪いもないのだが、ストレッチ・マフラーがフィニッシュだった。


 トリがお待ちかね、オレンジ・キャシディvs.クリス・ジェリコである。オレンジ君が負けたら、かの天井から大量のオレンジジュースをぶっかけられ台無しにされた、7000ドルする白いスーツを弁償しなければならないと告げられるから、前週の政治討論会の時点からケツは読めたこともあり、特別な驚きがなかったメインの嫌いは残ろう。

 まして、とってくっつけたかのごとく、両軍のサンタナ&オーティズとベストフレンズがちょこっとだけ場外で暴れて、すぐにまた引っ込むのは古すぎ。それで既に汗だくになっているレフェリーのマイク・キオダが気を取られている隙に、インナーサークルのジェイク・ヘイガーがリングインして介入とか、漫画になってしまったら興ざめであろう。マウストラップで抑え込んでの「オレンジ君のアップセット!」となるものの、前週段階で期待された”大物食い”が華々しく演出されてなかった後味が残る。


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’20年08月27日号新日KOPW神宮 アクトレスガールズ 小林邦昭 多面解析WWE 青木真也

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