RAWカイリSD出張ベイリーに勝利!Sロリンズ本音からRオートンのビッグショー葬まで

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 様々な観点からWWEユニバースには興味深いRAW回であった。冒頭は「目には目を」マッチをやり遂げたセス・ロリンズのプロモから。一部ガチが混じっていたこともあり、これはファイトクラブでじっくり再検証するが、やはり『ザ・ホラーショー at エクストリーム・ルールズ』では良くも悪くもミステリオの目玉くり貫きがダイジェストの最初にきた。そこから月曜夜の救世主様の演説になるんだが、アリスター・ブラックが出てきてバディ・マーフィーを吹っ飛ばし、そのままセスとの試合になると。ここら辺りは週刊ファイト7月30日号の拡大版収録に譲る。


 継続雇用というか、復帰して脇役ながら使ってもらっているシェルトン・ベンジャミンが、MVPが見せびらかす自称US王座のデザイン別ベルト(こっちの方がカッコいい)にケチをつけていたR・トゥルースを丸め込んで24/7王座を奪取というスキットも挿入されていた。アポロ・クルーズは以前のボビー・ラシュリーにフルネルソンされたことで前日から欠場とか、実況はいい加減な作り話で取り繕っていたのだが・・・。


 PPV大会後は、新たな人材の紹介とか再登場の場でもある。ここでムスタファ・アリがようやくリング復帰。もはやjobberコンビに落とされているリコシェ&セドリック・アレクサンダー組と組んで、そのMVP&ボビー・ラシュリーに、シェルトン・ベンジャミンを加えたチームとの6人タッグで勝たせてもらっていた。だいたい、一時はリングネームが「アリ」だけとか、現在の社会情勢も鑑みムスタファも戻った格好である。綺麗に450スプラッシュがMVPに決まっていた。


 ルビー・ライオットは、せっかくの再売出し機会だったその時、リブ・モーガンがコロナで出られないとなり、アイコニックスのペイトン・ロイスは、相棒のビリー・ケイが劣るとアチコチで言われたので、シングル戦に。リブがライオット・キックを見舞っていた。


 アンドラデとエンジェル・ガザのメキシコ軍は、仲が悪いののか仲直りしたのかを続けているが、ポール・ヘイマン監督が左遷されてもストリート・プロフィッツのプッシュは変わらないようで、例によってあの異常な空中高度のモンデス・フォードの回転するフロッグ・スプラッシュがガザに決まっていた。セリーナ・ベガ陣営がどうなるかはまだまだ持ち越しのようだ。


 そしてSmackDown所属のベイリー&サーシャ・バンクスが出てくると。タッグ王座は両ブランドで防衛戦にせよ、仕事の出来るベイリーはどこにも出てくるのだ。アスカもだけど・・・。ということで、当然にサーシャの勝手な戴冠は認められないとステファニー・マクマホンがビデオで出てくるのは予想通り。ただ、実況はカブキ・ウォリアーズとサーシャ&ベイリーのタッグが始まるかのように言ったと記憶するんだが、CM明けにはカイリとベイリーだけがやりあっていて、ありゃこれはシングルなのかと。

 試合経緯は以下にあるが、気になったのはカイリが両腕をセールするのは試合デザインなんだが、特に右のほうはセールにせよ、左手首のグリップに力が入ってないような。実際、返し技でベイリーをDDTで落とす箇所、プロテクトが出来てなくてベイリーが頭をまともに打ち付けていた。まぁベイリーはタフだから問題ないようだったのだが・・・。

 それにしても、カイリがWWEに来るという時、インセイン・エルボーはベイリーがフィニッシュに使っているからダメとかになって、日本事情に詳しいファンが騒ぎ出して結局使えることになった経緯がある。そんな因縁のカイリとベイリーが尺も与えられてシングル戦というのは感慨深いものがある。そういうことだったのかと、昨日の流れを納得された方も少なくないだろう。そして、インセイン・エルボーが決まり、負けじとベイリーがお返しのエルボーを見舞うんだが、カイリは必殺フィニッシュを返すのである。プロレスはいい。これぞスポーツ芸術である。そして丸め込みでの勝利。大河ドラマの終章がこれで繋がっていくのだ。
 サーシャとアスカは次週となって連続ドラマは来週も見逃せない。


 ドリュー・マッキンタイアとドルフ・ジグラーは、今度は試合形式を決めて直前に発表するのはドリューの方ということで、またテレビ番組のほうでこのカードをやると。いい試合をやれる相手がいない問題も大きいと同時に、今はPPVといっても昔のとは違うから、巨額の放送権料をいただいているRAWのほうでやらないと、ライト層はまだ見てないということなんだろう。


 それと同じことが、ランディ・オートンvs.ビッグショーに言えるわけであり、以前ならこのカードもPPVでやるという道筋なのに、そちらではやらずに「翌日RAW」のメインに残しておいたのがわかりやすい時代の変化かも。
 途中で途中アンドラデ&ガザがオートン側、バイキング・レイダースがビッグショー側の介入もあったが、結末は誰もがわかっているように、オートンがまたもレジェンド・キラーの異名通りにビッグショーを退治するだけでなく、勝利後も顔面キックで大巨人を葬るエンディングだった。

■ WWE RAW
日時:7月20日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州オーランド パフォーマンス・センター

◆アスカ対サーシャRAW女子王座決定戦決定!カイリ2冠王者ベイリーからフォール奪取

 真のRAW女子王者を決めるべくアスカ対サーシャ・バンクスの王座決定戦が次週の番組で行なわれるとステファニー・マクマホンが発表した。前日のPPV「ザ・ホラーショー・アット・エクストリーム・ルールズ」の女子王座戦で疑惑の自称戴冠となったサーシャと、偽レフェリーとしてアシストしたベイリーが先に登場すると、サーシャは「アスカの毒霧でレフェリーは続けることができなかったのよ。だからベイリーはレフェリーシャツを借りてカウントしただけ」と疑惑に関して言い訳した。するとここで怒ったアスカがカイリ・セインと共に姿を現すと「おいおいおい!返せこの野郎!それはワシのタイトルじゃ」と王座保持を主張して舌戦を展開。しかし、ステファニー・マクマホンがビジョンに登場すると、決着を付けるべく次週のRAWでアスカ対サーシャの王座決定戦を行うと発表した。

 さらにベルトを巡り両チームが睨み合う状況でカイリとベイリーがノンタイトル戦で対戦すると、カイリは2冠王者ベイリー相手に一歩も引かず、DDTやブロックバスターからスライディングDを放って激しい攻防を展開。さらにカイリがベイリーに集中攻撃された右腕でインセイン・エルボーを決めるもロープエスケイプとなると、今度はベイリーがお返しとばかりにダイビング・エルボードロップを放って応戦したが、最後はカイリがベリー・トゥ・ベリーで止めを狙ったベイリーをうまく丸め込んで3カウント。カイリはノンタイトル戦ながら2冠王者ベイリーとの激戦を制して金星を上げた。

◆“レジェンドキラー”オートン“大巨人”ショーをRKO&パントキック抹殺

 復帰したエッジやクリスチャンらWWEレジェンドを次々と撃破している“レジェンドキラー”ランディ・オートンが“大巨人”ビック・ショーと“非公認戦”で激突した。試合前、「今回で奴のキャリアを終わらせる」と宣言したオートンに対し、ショーはその圧倒的パワーでボディブローやスピアーを叩き込んで試合のペースを掴んだ。一時、突如現れたアンドラデ&エンジェル・ガザに襲撃されるも、バイキングレイダースの救援でピンチを脱したショーはヘッドバットやチョークスラムで攻め込んだが、テーブル上のオートンに放ったボディプレスがかわされて自爆。このチャンスにオートンが必殺のRKOやパイプ椅子攻撃でショーを痛めつけると、最後はエレベイテッドDDTから再びRKOを放って3カウント。

 “非公認戦”に勝利したオートンは試合後にも起き上がろうとするショーをパントキックで顔面を蹴り上げ、「言っただろ。また1人レジェンドが終わったな」と捨て台詞を吐いてリングを後にした。


▼ザ・ホラーショー目には目を!アスカ名勝負サーシャ&ベイリー王座強奪NC

[ファイトクラブ]ザ・ホラーショー目には目を!アスカ名勝負サーシャ&ベイリー王座強奪NC

▼最後のカイリ・セイン勝利!ゲロ吐きセス・ロリンズ本音にRAW視聴率

[ファイトクラブ]最後のカイリ・セイン勝利!ゲロ吐きセス・ロリンズ本音にRAW視聴率

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’20年07月30日号ノア万感再開 WWE目玉くり貫き カイリ有終の美 RISE女子 猪木酒場