[ファイトクラブ]『スターダム★アイドルズ』プロデューサー 川上孝行氏独占インタビュー第5回

 スターダム★アイドルズ元メンバー及び『ブシロードファイト(スターダム)』に対し、複数の民事訴訟、刑事告訴を行っている、スターダム★アイドルズを運営していた株式会社ネクストリビューションとプロデューサーの川上孝行氏。
 週刊ファイトでインタビューを敢行し、過去4回までをお届けしたが、7月のブシロードとの本格的『裁判プロレス』ゴングも間近となっている。
 果たして何が原因なのか、一連の経緯はどうなっているのか。川上孝行氏の激白第5回をお届けする。なお、インタビューには、自らも訴訟の当事者となっているスターダム★アイドルズ女性マージャーの石井氏も同席している。

◎会社契約のマンションでまさかの任意同行

「それ(舞台降板)以降連絡がつかなくなって…私と石井(マネージャー)で中野たむの家に行きまして、インターフォン押しても出ないと。LINEをしても、返信は全然来ないと。
それで9月4日の夜の22時ぐらいですかね。次の日の仕事が朝早かったので、石井は帰して、僕だけ残って連絡をしたんですけれども。 僕はもう、その時点で、
「これは完全にロッシー小川氏が裏で手引いてるんだろうな」
と思いましたので、
「今日の23時に、『中野たむはスターダムを退団します』って僕の方で発表します」
と、小川氏と中野たむにLINEを送りました。その15分〜20分後ぐらいだと思いますが、もう1回中野たむのマンション前に行ったら捕まったんですね」

ファイト「警官が待ち構えてたって事ですか」

「待ち構えてたんですね。来たのは刑事ですが。 そこで石井がまだ帰宅中だったので、その刑事の許可を得て電話して
「ちょっとすぐに戻ってきてくれ」
と。続いて中野たむに電話しても出ない。中野たむのお母さんに電話しても出ない。 多分そうなってる事を向こうは知ってたんでしょうね。 ここから先はまあ、本当に酷い話で…警察に対して、中野たむが調書取ってるんです。110番してるわけですから。何故通報したかって言うと、一つ
「度重なるストーカー行為」
ここ重要で「度重なる」です。
これが1つ。 2つ目は、同じく
「度重なる、パワハラ・セクハラ・恫喝・暴力」
これを受けていたと。
それから3つ目。 実は中野たむとの契約は、2017年2月17日から2年契約だったんですよ。という事は、2019年の2月16日で終わってるんですけれど、契約書の中で
「双方申し入れがない場合は、1年ごとに自動契約する」
ということで2月以降も継続していたので、僕らと中野たむは色々な事業を一緒にやってた訳です。 映画にもその間出てますし…ところがたむは警察で、
「契約は2月で切れてるんだ」
と主張しまして、
「自分は辞めたいと言ったんだけれども、やめさせてくれずに、強制的に強制労働させられている」
という事で、これが3つです。 警察で、
「これを向こう(中野たむ)では主張してます」
と。 この3つはまるっきり合ってない事で、全て嘘です。


2019年1月13日 新木場1stRING『スターダム★アイドルズ 2nd-』には関根勤氏も登場していた

まず「ストーカー」って…僕らにストーカーする意味って無くないですか?マネージャーなのに

石井マネージャー「マネージャーとしてマンションまで送り迎えしてたのに…」

「何故ストーカーをする必要があるのか」
っていう事ですよね。中野たむの部屋にだって普通に荷物運ぶとかで入ってましたし。ストーカーする理由が全く見つからないですよね。これはまぁ完全に事実無根です。
それから2つ目に関して、「パワハラ」っていう事。これはまあ、何がパワハラかって難しいですけれど、部分的にそれは裁判で認めるつもりです。恫喝に等しい怒り方をした事は実際にありました。しかしそれは、やっぱりプロレス、電流爆破という非常に危険な仕事に関わっているので、中野たむの安全の為、命を守る為であったし、もう1つは芸能界という厳しい世界なので、わがままを言ったりした時にやっぱり、周りの事も考えて声を荒げて怒ることもあります。

ファイト「感情的になってしまう事も?」

「ありました。ただそれは大仁田さんもそうですが、情熱を込めてやっている以上やむを得ない部分だと思いますし、仮に大仁田さんがその場にいれば僕同様に怒ったでしょうし、他の選手だって、危ない事をしたのを見れば怒るでしょう、それはそういう世界の出来事です。
ただ、
「度重なる」
という事はもちろん無いです。
そして「セクハラ」に関しては、まったく無いです。ただ、後に相手方の弁護士から出てきた話では、
「私は2017年の9月に新しいマンション(川上氏の会社で契約したマンション)へ引っ越したわけですけれども、このマンションに無理矢理住まわされてた」
と。そこの
「マンションに無理やり住まわされていた事がパワハラだ、セクハラだ」
と言っているんだと、主張してきてますよ、と…そうなると僕はもはや理解不能の領域ございまして…

ファイト「その弁護士は中野たむ本人が雇っているんですか」

「個人で。その弁護士さんはブシロードと別に個人で雇ってるんですが、その人が
「そういうふうに言ってきてますよ」
という事です。

◎そしてゴミが遺った…

その2019年9月4日の僕が事情聴取された事件があってすぐの9月7日に、中野たむは夜逃げをしてます。 要は、我々の会社が契約して用意したマンションを、我々の許可もなく、不動産屋さんに言うこともなく、ゴミだけを残して、完全に夜逃げしてるんですね。
これは誰が漏らしたのか解らないんですが、実はファンの方が一連の事情を知っていて、SNSのDMで、
「中野たむが9月7日に引っ越しをした」
と教えてくれたんですね。
どうして9月7日に決行したかというと、我々が『電流爆破』で奈良に行ってたんですね。そこでどうやらこの日に最初から決めてて、僕らが来ない日、って事で9月7日にしてたようなんですけれども…しかしここは警察の言い分と一致しないという奇妙な事実もありまして、警察は9月4日の一件があったので中野たむに引っ越しを薦めたと言ってます。
警察が中野たむに引っ越しを薦めるというのは、 ストーカーの事案は、最初は
「引っ越すか、連絡を取らないようにしてください。それでもまだ来るようだったら警察は(対応を)やりますよ」
っていう事なんですね。
ところが9月4日に中野たむが主張している「ストーカー事件」があって3日後に引っ越せる訳がないんですよ。何故なら中野たむが引っ越した現住所は、ある人から教えられて解ってるんですが、状況を見ると、引っ越すのに最低でも2週間から3週間はかかるような物件なんですよ」

ファイト「契約するまでに?」

「契約するまでにですね。住みたいと言って、はい解りました、とすぐ住める物件じゃないんです。だから、とてもじゃないですが4日に事件があったからと3日後に引っ越せる訳がないと考えています。だから、これはあらかじめ、4日よりずっと前から引っ越すことが決まっていたと言わざるを得ないですし、中野たむが主張する「ストーカー」は全くの冤罪であり、組み込まれた出来レースという事だと思わざるを得ないんです。
では誰がこの一連の出来事の首謀をしたのかと言うと、僕はロッシー小川氏だっていう風に想像してしまうんですよね。 
そして9月18日に、中野たむの代理人から、私どもの方に、契約解除の通知が来ました。その内容は、 私・川上と中野たむとの間の信頼関係が著しく損なわれたので、これ以上契約を続行することは困難である。なので、契約を解除する。という事です。その解除理由として書かれていたのが、先ほど言った、「度重なるパワハラ、セクハラ、恫喝である」と。
それが弁護士の名前で明記されて送られてきてますんで、これはもうどう考えても、言っちゃってる以上、後で嘘だろうとは言えないですよね。
 だから4日に僕が
「退団を発表する」
と言った事で苦し紛れに吐いちゃった、
「ストーカーという嘘」。僕らは嘘だと言ってるんですけど、これは向こうは主張としては一貫してます。
ではその主張に関して、4日に警察がどういう風な処理をしたかというと、当然僕らは事情を話しますよね。
「僕らはマネージャーだ」
と。さらに
「会社で契約しているマンションである」「仕事を勝手にキャンセルして、連絡もつかないから、心配だし、困ってるので当然の事としてやってきた」
と言ったら、実は中野たむはその事は警察に話してなかったんですよ。
「僕らの会社が契約しているマンション」
という事実を話してなかったんですね。それを確認して警察は、
「これはもうほんと申し訳ないですけど、100%ストーカーじゃないです」
と、終わりにしようとするんで、だけど僕らは、
「これだけ任意同行されて、取調室で事情聴取までされて、納得いかないから、中野たむに被害届を出させろ!! 」
と。相当に怒ったよね?

石井マネージャー「ええ」

「中野たむが被害届を出すまで、俺たち絶対帰らないぞ」
と。そうしたら、仕方ないんで、警察が中野たむに電話して、
「被害届け出すように」
って30分ぐらい説得してたんですね。だけど結局、中野たむは
「被害届は出さない」
と言って。
「出さないって言ってるんで、もうすみません」
「これは完全にいわゆる誤認ですよね」
「そういうことなんですいません」
みたいな感じになって、
「いやだけど僕ら納得しないから帰らない! 」
って言って、そこからさらに1時間ぐらいずっと帰らないで、だけど警察も
「本当お願いですから帰ってください」
みたいな空気になってましたね。警察としてはその後、仕方なく調書を取って、向こうの主張に沿ってアドバイスしたりと…これが4日以後の経緯と事実関係です。 その後我々としては中野たむに対して、相手の事誹謗中傷をすることはできないので、
「スターダムに騙されてるぞ」
とか、
「おまえ嘘ついただろ」
とか、そういう発言はないですけれども、
「もう1回考え直して…こっちは怒ってないから、もう1回やろうよ」
っていう話はしてます。けれど、今現在に至るまでに、中野たむのLINEは既読にはなりますけども、返信は1回もないです。

ファイト「ブロックされたりって事は?」

「ないですね。既読にはなってますが。ロッシー小川氏に対しても、
「話合いをしましょうよ」
ということで出してますし、先日僕がTwitter とかブログで一連の経緯やブシロードとかの含めて書く時も、一週間ぐらい前に、
「こういう内容で出しますよ」
って向こうに送ってますから。中野たむにも、上谷沙弥にも、星野唯月(所属時は星野まなね)にも。

上谷と星野

「これ出しますよ。拙い内容があったりとか、ストップする場合は言ってください」
と。2回目の中野たむ提訴に関しても、全て事前に向こうに確認と言うか、既読にはなってますから、見てはいるだろうと思います。
我々としては、そこはちゃんと誠意ある対応をしているつもりです。 その提訴内容ですけども、「ブシロードファイト」に関しては7件あります(インタビュー時点)。
まず、引き抜き行為が、中野たむの引き抜き行為1件と、それから上谷、星野の引き抜きで2件目。
それから、「中野たむを強くプッシュしていく」っていう約束の件で、履行されなかった事で3件目。
4件目が売店で働いていた給料の未払いですね。労働審判になりますけど、給料の未払い。(インタビュー後取り訴げ⇒労働審判に移行)。
それから5件目は映像とかYouTube とか、そういうのを我々が製作してたんですけれども、これの制作費が1円も支払われてなくて、これも当然ですが制作費の請求。
それから6件目は先程も言った、8月3日の一方的な契約解除。これは具体的にどういう損害が出たかって言うと、要は
「スターダムっていう名前を使わないでくれ」
って言ってきてるんですよ。
「『スターダム★アイドルズ』から『スターダム』っていう名前を省けと。だから「スターダム★アイドルズ」という名称が使えなくなっちゃったんですよね。その8月3日の時点で。

ファイト「スターダム★アイドルズは活動自体はまだやってらっしゃる?」

「実際問題、『スターダム★アイドルズ』は中野たむが代表なので、先程言った様に、9月18日に僕らは一方的に契約を解除されちゃったじゃないですか。なので、「スターダム★アイドルズ」は中野たむが代表である以上、解散するともしないとも、もう、僕らが言える権限がなくなっちゃったんですよ。

スターダム★アイドルズ公式Instagramより

ファイト「川上さんとしては、中野たむにどうにかしてくれと?」

「それは再三言ってます。『スターダム★アイドルズ』に関して、かかったお金、支払ってない費用、それから僕らが出資してるお金、これはもう、
「じゃあ誰が誰に返すの」
っていう問題が発生しちゃってますよね。 これは一応、中野たむが代表でやってる以上は、中野たむに支払い義務があるだろうという風に僕らはみて、この提訴は7月ぐらい(インタビュー当時)にやるつもりです。この一連のブシロードとの訴訟が落ち着いたら、提訴をして、弁護士入れてやる事になっていて、ここは現在は宙に浮いてます。 例えば『スターダム★アイドルズ』の楽曲を提供してくれた方(誰でも知ってる超有名アーティスト。ファイト註)がいるんですけど、その提供して頂いた曲の権利も、全てが浮いちゃってるままなので、これはこういう事情で、と話をして、
「申し訳ないんですが結果が出るまで待ってください」
とお願いしています。

ファイト「『スターダム★アイドルズ』の口座とかはどうなってるんですか」

「これがないんですよ。ようは、最初は当然、会社にするために出資を集めたんですが、とある1社がちょっと経営難でお金を入れてくるのが遅れちゃいまして、その間に準備してたプロジェクトが始動して法人登記するタイミングを逃しちゃったんですよ。 じゃあ、法人登記しないでもう運営始まってるんで
「このままやろう」
という事で、集まったお金から運営をやっていたので、帳簿はもちろんつけてますけど、『スターダム★アイドルズ』としての口座っていうのはないまま、運営してました。 結果としてグレーな状況でやってきてましたが、代表者としての責任は僕らにあるのか、中野たむにあるのか、向こうはもちろん
「僕らにある」
って言ってますが、僕らは
「代表は君でしょ」
と言ってまして、平行線ですね、今。これはまあ、一連の訴訟の最後の方になってしまってもハッキリさせたいと思います。

第6回へ続く