RAW選手観客採用!エンジェル・ガザKOオーエンズ撃破!アスカvs.ナイア・ジャックス決定

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 コロナ期間で無観客になって以来、WWEは「制約下でもがんばって毎週SmackDown、RAW、NXTの新規番組をお届けしています」とばかり、あえて客席は本当に無人のままで番組を収録。たまに”フィーンド”のブレイ・ワイアットの人形たちが客席にいる絵を演出したりはしていたが、早くからAEW Dynamiteはベビーフェイスとヒール側にわかれて、当日収録参加の選手たちが声援を送りそれを音声が拾う構成で提供していた。まして、現地日曜夜のPPV大会『Double or Nothing』が、無観客時代として頂点の面白さを出してきてアチコチで絶賛となる。こうなってはWWEも尻に火が付いたというか、やり方を変えるしかない。

 AEWとまったくの同じでは芸がないので、花道からリングの場外フェンスの上までに透明ファイバー・プラスティックの敷居を設置して、とりあえずSocial Distanceは守るというビジュアル面の違いは見せつけていたが、そうなるとリングエリア内というか、実況席が狙われ壊される運命なのはお約束の通りだったが、パフォーマンス・センターが本拠地のNXTの選手たちが疑似客ということで、ある程度は賑やかな印象にはなっていた。やはり緑髪のショッツィ・ブラックハートが目立ったりするのは微笑ましい。


 カードとしては、エンジェル・ガザが、KOことケビン・オーエンズを撃破というのはニンマリか。ただ、来週はレイ・ミステリオが引退発表というから、それは気がかりだ。


 アングル上はマンデイナイト・メサイヤのセス・ロリンズに片目を失明させられというお芝居の進行だが、一時は番組にも登場していたでっかい息子のドミニクが、やはり要らない、選手としては使えないと不採用だったようで、レイは処遇に不満だったと伝えられている。

 試合としては、セス・ロリンズの子分バディ・マーフィー&オースチン・セオリーが、ミステリオ同盟のウンベルト・カリーヨ&アリスター・ブラック組とタッグをやっていた。


 あいかわらずアスカはRAWの顔役だ。最初のKO(トーク)ショーから、中盤目玉の女子戦では例によって実況席で「しばくゾ~」と大阪弁の日本語だけで通すのだが、全米の、いや世界の視聴者がそれでイイと受け入れている2020年の社会情勢の変化は、日本人選手といえば田吾作スタイルのジャップだった時代からは隔世の感がある。


 ただ、ナタリアvs.ナイア・ジャックスvs.シャーロットの3wayと発表されて、「なんじゃそれは?」と思った大人のユニバースは少なくないかも。女王様シャーロットがケツに絡むハズがないし、ナタリアが巨漢女にやられるのは余りにも見え透いている。これが、「ほう~、そうきたか」と、視聴者の想像力を上回る展開を提供できたならともかく、いつものWWE流のトリプルスレッドなのであった。


 米国はメモリアル・デイ(戦没将兵追悼記念日)なので、US王座はアンドラデからアポロ・クルーズに移動している。アポロはWWEで初めての戴冠なのだそうだ。

■ WWE RAW
日時:5月26日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州オーランド パフォーマンス・センター

◆王者アスカ vs. “大女”ナイアのロウ女子王座戦がPPV「バックラッシュ」で決定

 RAW女子王者アスカがケビン・オーエンズのKOショーにゲスト出演すると、「めちゃくちゃムカつく」とカイリ・セインを襲撃したナイア・ジャックスに対して苛立った。するとそこへ王座挑戦権をかけたトリプルスレット戦で対戦するシャーロット・フレアー、ナタリア、ナイアがそれぞれ登場。ナイアは「次の王者は私よ。カイリにしたことを覚えておいた方がいいわ。アスカはバックラッシュでもっとひどいことになるわよ」と挑発。するとアスカが「何があっても殴るなよ」と忠告するオーエンズを無視してナイアに裏拳を叩き込むと4人は乱闘に発展した。

 トリプルスレット戦ではゲスト解説のアスカがナタリアに声援を送るも、ナイアがナタリアをサモアン・ドロップで沈めてPPV「バックラッシュ」での王座挑戦権を獲得。アスカは王座ベルトを掲げながら「やったるわ! おら」とナイアを睨みつけた。アスカ対ナイアのRAW女子王座戦が行なわれるPPV「バックラッシュ」は日本時間6月15日にWWEネットワークで配信される。

◆王者マッキンタイアがラシュリーを襲撃して大乱闘

 WWE王者ドリュー・マッキンタイアがPPV「バックラッシュ」で対戦するボビー・ラシュリーのビジネスパートナー、MVPのVIPラウンジにゲスト出演した。MVPは「すぐに元WWE王者なるマッキンタイアだ」と敵対的にマッキンタイアを紹介すると、「ラシュリーは俺のおかげで13年かけて王座挑戦に辿り着いた」と主張。これにマッキンタイアが「俺の代わりに考えたり、話したりする奴は必要ない」と以前勧誘をしてきたMVPを否定すると因縁のラシュリーが姿を現した。MVPが「未来のWWE王者ボビー・ラシュリーだ」と紹介すると、マッキンタイアはMVPをクレイモアで蹴散らし、「カモーン! 俺と闘え」と場外のラシュリーを挑発した。さらにメイン戦でラシュリー&MVPとストリート・プロフィッツが対戦してラシュリーの反則裁定となると、再び現れたマッキンタイアがラシュリーを襲撃。マッキンタイアがグラスゴー・キスやバリケードに叩き付けて暴れるとラシュリーもスピアーで反撃して会場にいた練習生たちが止めに入る大乱闘になった。マッキンタイア対ラシュリーのWWE王座戦が行なわれるPPV「バックラッシュ」は日本時間6月15日にWWEネットワークで配信される。


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’20年06月04日号木村花追悼特集-悲嘆と教訓 AEW頂点Double-Nothing Hレイス再検証