NXT10周年!ビアンカ・ブレア女王シャーロットと互角戦

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■ WWE NXT
日時:2月26日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド近郊 フルセイル大学スタジオ

 番組は、来賓待遇の女王シャーロット様がリムジンでの会場到着から。鉄は熱いウチに打てで、ビアンカ・ブレアとも因縁を作ったので、早速に今宵のメインが組まれている。


 試合としてはドミニク・ダイジャコビックvs.キャメロン・グライム戦から。キャメロンはKUSHIDAとの連戦でも、技巧派ぶりを発揮していた箇所評価の選手である。特に試合をやる側・作る側から楽しんでいるマニアにとっては、フィニッシュが非常に印象的だ。同じくキース・リーの保持するNXT北米王座を狙うダミアン・プリーストのちょっかいもあり、ダイジャコビックが場外でカウントを数えられ、このままリングアウト負けかと思ったカウント9のその瞬間、あの大男が目にも止まらぬ俊敏さでギリギリにリングに生還。しかし、その機会をとらえてキャメロンが強烈なダブルニーを顔面に叩き込んで、不透明なうやむやにせずちゃんとピンフォールで勝利するケツ。「これは使える!」と思ったブッカー頭は世界中に大勢かも。よって、ダイジャコビックも「落ちてない」のであった。今週は良い内容になりそうとの期待も膨らむ、大変良く出来たオープニングマッチである。


 フィン・ベイラーが出てきて、「俺は日本も、メキシコも、ユニバーサル王座も、NXT王座も・・・」とタイトル歴を列挙し始めて、まだ残っているのはあるのかなんだが、なるほどウォルターのNXT UK王座が残っていたという。インぺリアムが出てきてベイラーに先制攻撃して、これは『レッスルマニア』前日、『NXTテイクオーバー』の目玉なのだろう。期待大である。


 中国のザイア・リーvs.ミア・イムなんだが、途中でダコタ・カイ&ラケル・ゴンザレスが割り込み、ラテン系のごつい女が両方を痛めつけるという展開。おかでどさくさに紛れてミアがザイアに丸め込まれるフィニッシュだったが、いよいよ来週は因縁のティーガン・ノックスvs.ダコタ・カイの金網戦である。


 元EVOLVE王者オースチン・セオリーは、前週に何度も何度も客席を隔てる左右のバリケードに打ち付けられていたから、トマソ・チャンパとのシングル戦に。但し、やはりジョニー・ガルガノが乱入してのお約束も用意されたが、最後はフェアリーテール・エンディングでセオリーはピンフォールされた。試合は良かったと思う。


 英国人キリアン・デインvs.ブロンソン・リードは、解説のナイジェル・マクギネスが興奮して「どちらがベストのビッグマンか」と述べた通りで、二人とも動けるし飛べる。最後はデインがセントーン二連発にベイダー・ボムで勝利したが、こんな凄い二人がNXT所属のままで、一応は”メインルースター”の番組では「マンデイナイト・メサイヤ=セス・ロリンズ」とか、楽器に叩きつける意味のないカードで怪我人ばかりまで、なんかオカシイと思っているのは本誌だけではないだろう。そんなギミック使わなくても、大男が肉体をぶつけ合うだけでお客さんが見入る試合は提供できるのである。
 ちなみに、そのRAWは本誌の予言通り前週より9%落ちて平均視聴者数は221万人だった。誰も驚いてはいない(笑)。


 ダスティ・ローデス杯準優勝のリバプールNo.1グリズルド・ヤングベテランズ(ザック・ギブソン&ジェームス・ドレイク)対、2名が元軍人のフォゴットン・サンズは、お約束でわざとキツイ英国訛りで「臭いアメリカ人ども!」と口撃するプロモから。後者も仕事できる良いチームなんだが、名前の通りで「忘れられがち」で、記者も選手の名前が覚えられない。試合は斬新な展開もあったし、素晴らしかったのだが、やはりここでもリバプール組勝利である。フォゴットン・サンズは機会に恵まれないままなのだろうか。


 そしてお待ちかねのトリなんだが、誰もがケツはわかってようが問われているのは内容である。パフォーマンス・センターでの体力測定会で驚愕の記録をはじき、怪力であることも証明済みのビアンカだが、普通こういうタイプは身体が固いのに、彼女は柔らかいという理想がある。アブドミナル・ストレッチ(コブラ・ツイスト)では怪力でリバースする見せ場が作れるし、一方シャーロットがボストンクラブで締めあげるspotでは、柔らかいから最高の絵に映えるのである。エージェントがどう順番を構成したか、教科書進行が堪能できたのであった。

 番組としては締めの時間が押してしまい、フィニッシュまでの順番を急がせてしまったのはミスだろう。スピアーで勝利後、なおも卑劣にビアンカを痛めつけるシャーロットに、リア・リプリーが駆けつけてなんだが、これも登場の仕方が間違っている。どうやら番組終了時間ギリギリだった点が悔やまれるのだが、全体としては充実の2時間なのであった。

 平均視聴者はAEWが865,000人に対して、NXTは717,000人となっている。


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