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レスリングの質ではやはりNXTがピカ一だろう。ただ、AEWのDynamiteは乱暴に評するならWWE的なスキッドというかバカバカしいコントもやって、エンタメ部分も出しているから入り込みやすい。実は昨年まで無名だった選手も多く使っているのに、一般大衆層にもわかりやすい面がある。ただ、先週の回でもそこを指摘したのだが、NXTは若干の軌道修正というか、今回からマット・リドルとピート・ダンの米英変人コンビにして「ダスティ・ローデス杯」優勝タッグが、現地日曜に開催される『NXTテイクオーバー』に行くために、どうやってポートランドに珍道中するかというスキッドが3回に分けて挿入されており、これは大いに笑えた。ネタバレはせずに、どうかWWEネットワークを視聴しましょうということにしておく。
試合はもう、最初のロドリック・ストロングとブロンソン・リードの”レスリング”からして、どれもが素晴らしい白熱の内容であり、両雄を称える「NXT、NXT」の合唱になると。
ヒールターンして以来、ハードヒットの日本流で攻めるダコタ・カイは、キャンディス・レラエから鼻血を出させていたが、現地生中継番組といっても、実際は少なくとも5分くらいはアクシデントに備えての中継なんだが、ガチの流血の時はいったん画面切って、血を拭いてから放送していた。笑えるというか、RAWでシェイナ・ベイズラーが吸血鬼になった時は、赤い流血OKだったというのに、ダブルスタンダードはいつものことか。
いよいよNXTにとってのレッスルマニア級のカードを揃え、普段の現地土曜NXT、日曜がPPVというパターンから踏み出し、今回はRAW/SmackDownのPPVなしで、日曜にポートランド大会開催するNXTである。そこで(怪我で欠場に追い込んだ)フィン・ベイラーとの因縁対決になるジョニー・ガルガノと、なんでも出来るキャメロン・グリムのカードがピカ一に凄かった。さすがにジョニー・レスリングの呼称通りであると同時に、キャメロン・グリムも過小評価されていると気づかされるのであった。
ちなみに、日本の視聴者にとってはAEWが先で、但し広報の写真待ちになるから下書きを済ませるのだが、そこでリオ・ラッシュvs.戸澤陽を引き合いに出したら、今週はエンジェル・ガザvs.リオ・ラッシュだった。NXTは事前にどんなカードになりますとやらないので、番組見るまで知らなかった次第だが、ガザは白パンツで、やっぱりベビーフェイスに戻ったのかと。どうやらRAWに出る時は黒パンツのヒールで、NXTはまた別世界というのがWWE流なんだが、この再戦カードは戸澤戦とはまた別のリオの引き出しが見られて大満足だ。リオがRAWに出た時の酷い扱いからしたら、ちゃんとした試合をやらせてもらえるNXTに感謝なのである。
リオが勝利して、次週は英国のジョーダン・デブリンが奪ったNXTクルーザー級王座戦が発表された。
トリは怪我から復帰したKUSHIDAが、前回ゴミ箱に投げ捨てられていたから、アダム・コール戦と。さすがにこの二人ならではというか、コールは「牛殺し」から、KUSHIDAの「トシアキ・カワダ・キック(マウロ・レナーロ実況)」まで、これはもう日本のストロング・スタイルなのであった。
最後の絵は、当然『テイクオーバー』で戦うトマソ・チャンパとの睨み合いである。楽しみには違いない。
■ WWE NXT
日時:2月12日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド近郊 フルセイル大学スタジオ
◆KUSHIDAが王者コールに無念の惜敗
KUSHIDAがNXT王者アダム・コールとノンタイトル戦で激突した。試合序盤、KUSHIDAはハンドスプリング・エルボーをコールに炸裂させると、続けてハンドスプリング・ニールキックからDDTやアーム・バーを決めて王者相手に怒涛の攻撃を仕掛けた。コールもシャイニング・ウィザードや牛殺し2連打で反撃すると、KUSHIDAもマサヒロ・タナカを放って応戦。さらにKUSHIDAがホバーボードロックで捕まえてコールを追い詰めたが、最後はコールがカウンターキックからのラストショットでKUSHIDAを沈めて3カウント。KUSHIDAは善戦するも王者コールに惜敗した。
試合後には「NXTテイクオーバー:ポートランド」で対戦する因縁のトマソ・チャンパが現れてコールと対峙。王座を返上しているチャンパは「ベルトを取り戻すぞ」と王座奪還を口にするとコールにフェアリーテール・エンディングを決めてKOした。コール対チャンパのNXT王座戦が行なわれる「NXTテイクオーバー:ポートランド」は日本時間2月17日にWWEネットワークでライブ配信される。
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’20年02月20日号新日大阪城 金曜8時 WWE 諸岡告訴 スターダム 全日W1 KnockOutNKB