WWE緊急事態が歴史的な中継に!SmackDownがNXT勢にテイクオーバー!

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 アクシデント含むミスとかは、どこの世界でも、どんな組織でも起こりえるものだ。但し、不測の事態が起こった時にどう対処したかで組織の価値が決まる。真の実力が試されるのである。
 現地時間ハロウィンの10月31日、サウジアラビアのリアドで開催された『クラウン・ジュエル』は、ついに女子カードが解禁となるなど、歴史的な観点からは岩が動いた日と大局的には記録されるのだろうが、事件は無事にメガイベントが終了後に起きた。業界用語でハネダチと称される、慌てて14時間かけて米国東海岸ニューワーク空港に戻る予定が、機器異常というメカニカルな問題で総勢170名がリアド空港に足止めに。さらに別のチャーター便を用意してと、八方手を尽くしたがSmackDown生中継には計算上間に合わない緊急事態に。唯一、ビンス・マクマホンのプライベート・ジェットで先に帰れたブロック・レスナーとポール・ヘイマンを例外に、実況チームにして会社の重鎮でもあるマイケル・コールらも米国に戻れなかったのだ。

 しかし、ここでトリプルHが采配を振るうことに。盟友ショーン・マイケルズと急遽バファロー入りしたのみならず、フロリダから大挙NXT勢を招集。PPV大会名ではないが、文字通りにSmackDownをNXTがテイクオーバーして、見事な2時間番組を構成してみせたのだから、WWEの底力を見せつけたことになろう。

 番組は、特別待遇のブロック・レスナーとポール・ヘイマンから。ただ、ヘイマンの演説はガチというのか、オモテになってないゴタゴタでもあったのか、「FOXのSmackDownを辞める」と一方的に宣言。まぁ前夜の『クラウン・ジュエル』でSmackDown所属のブレイ・ワイアットが、セス・ロリンズからユニバーサル王座を奪取したから、もうひとつのWWE王者であるレスナーが、そもそもヘイマンが舞台裏でも総監督とされるRAWに行ってもおかしくはないものの、それではあの不評だったドラフト会議はなんだったのかという指摘は残ろう。とりあえず、RAW所属のレイ・ミステリオが、レスナーのケイン・ヴェラスケス退治のあとに、パイプ椅子で痛めつける仕込みがあったから、ミステリオに報復するとの建前は成立するのか。いずれにせよ、無事に戻ってこれたというのにレスナーの出番はこの冒頭の顔見世だけ。試合をするでもなく、謎はRAWに持ち越しとなった。
 そしてバックステージ奥に消えていくレスナーを横目に、トリプルHとショーン・マイケルズが登場して、要するにここからはNXT制作班が、恐らくは数時間の猶予で1本生中継番組をプロデュースしますということなのだろう。


 メイクアップも悪役になったベイリー(w/サーシャ・バンクス)が、ニッキー・クロスの挑戦を受けてSD女子王座の防衛戦というのは、当初から決まっていたことなのであるが、今回のカードとして早急に投入だったのかどうかは不明である。そこからあとはNXT勢が次から次へと地上波FOXに登場だ。ベルト防衛のベイリーにはシェイナ・ベイズラーがヒザを顔面にブチ込み、舞台裏のサミ・ゼインには、キース・リーとマット・リドルが登場と。MIZ TVのセグメントは、新王者ブレイ・ワイアットがゲスト予定だったが、そりゃ会社の序列ではレスナーのようにビンス・マクマホンのジェット機で先に戻れる待遇にはならず、と(笑)。よってトマソ・チャンパが出てきてそのまま試合になり、フェアリーテイル・エンディングをブチ込んでミズがクリーンに寝ることに。会場はNXTコールの合唱だし、テレビで見ている全世界のユニバースも、血が逆流するくらいの興奮が始まったのである。


 そこからはもう、怪力ビアンカ・ブレアがバックステージに出てきて試合予定のカーメラをリフトアップ、結局予定されたFire & Desireことソーニャ・デヴィルとマンディ・ローズの対戦相手には、なんとリア・リプリーとティーガン・ノックスというのだから、災い転じて福となすとはこのことか。こちらもリアの例の宙釣りでの逆四つ葉固めで女神としてお茶の間向きの金髪美貌を誇るローズをタップさせて圧勝に。これもクリーン決着に中身も完全に圧倒なんだから、これやってしまってイイのかという・・・


 そして番組トリが、なんとダニエル・ブライアンがアダム・コールのNXT王座に挑戦というのだから、前夜に続いて歴史が動いたことになろう。そして期待にたがわぬというか、何度もCMが挟まるのは必要悪にせよ、ちゃんと尺をもらってレスリングの試合がFOXから流れたのである。そして最後はコールがラスト・ショットを叩き込んでクリーンにブライアンをピンフォール、NXT王座防衛という歓喜のエンディングに。トリプルHが試合こそなかったものの、急遽フロリダから飛来した選手もリング上に登場して、NXTの侵略というか番組ハイジャックをアピールするフィナーレに。#WeAreNXTが高らかに宣言され、次回PPV大会『サバイバー・シリーズ』では、RAW・SmackDownとNXTの闘いになると告げたのであった。お楽しみはこれからだ。

■ WWE SmackDown
日時:11月1日(現地時間)
会場:ニューヨーク州バッファロー キー・バンク・センター

◆WWE王者レスナーが「スマックダウンを辞める」怒りの決断

“ザ・ビースト”ことWWE王者ブロック・レスナーと代理人ポール・ヘイマンが番組オープニングに登場した。前日のPPV「クラウン・ジュエル」でレスナーはケイン・ヴェラスケスとの9年越しのリベンジ戦に勝利して王座防衛するも、セコンドのレイ・ミステリオがパイプ椅子で襲撃。この状況にヘイマンは「レスナーは怒っている。ヴェラスケスを倒したのに問題が起きた。ビンスにミステリオをスマックダウンに連れてくるよう要請したが、ロウだから無理だと言われた」と状況を説明。続けてヘイマンは「レスナーはスマックダウンを辞めてミステリオへの報復のためにロウへ行く」と怒りの決断を明言するとマイクを投げ捨ててリングを後にした。

◆コールがブライアン相手にNXT王座防衛に成功!

 ダニエル・ブライアンとアダム・コールがNXT王座をかけて地上波FOXが生中継するSmackDownメイン戦で激突した。バックステージでブライアンがNXTを統括するトリプルHに話掛けると「対戦相手を探しているんだが、これから俺と試合するのはどうだ」とビックマッチを提案。これを断ったトリプルHは代わりとしてNXT王者アダム・コールを呼び出すと、ブライアンは「NXT王座戦だ」とタイトル戦を要求して2人の試合が決定した。

 トリで行なわれた試合ではブライアンが王者コールを序盤に圧倒。ブライアンは平手打ちでコールを挑発すると、ロメロ・スペシャルやアンクルロックで締め上げた。防戦一方のコールはブレーンバスター式ネックブリーカーで反撃するも、ブライアンに再び捕まると顔面ストンピングからイエスロックを決められてしまう。しかし、辛うじてロープ・エスケイプしたコールはスーパーキック放ってブライアンの勢いを止めると、パナマ・サンライズからラスト・ショットを炸裂させて3カウント。コールは強敵ブライアン相手に逆転勝利して王座防衛に成功した。

 この勝利にコールをハグして称えたトリプルHは、NXT選手をリングに召集。「サバイバー・シリーズでNXTはロウ、スマックダウンと対戦する。これだけは覚えておけ!俺たちがNXTだ」と言い放って、NXT軍の初参戦が決定したPPV「サバイバー・シリーズ」を見据えた。PPV「サバイバー・シリーズ」は日本時間11月25日にWWEネットワーク(日本語実況版有り)でライブ配信される。


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’19年11月14日号新日 サウジSD-RAW-AEW-NXT ノア KnockOutRiseラウェイ 坂口杏里