新間寿プロデュース 初代タイガーマスク佐山サトル認定『原点回帰プロレス』後楽園大会が大混乱のうちに終了した。
第3試合後の休憩明け、出場全選手・新間寿氏を伴ってリングに上がった佐山サトルは
「ここに来ていると思う…彼の事を忘れないでください」
と、盟友であり戦友だったダイナマイト・キッドを追悼し、10カウントで天国へ送った。
リングサイドで観戦していたアントニオ小猪木&長州小力にサインボールを投げつける将軍岡本
しかしその直後の第4試合、因縁のKAZMA・SAKAMOTOをゴング前に襲った納谷幸男が大暴走。試合そっちのけで場外乱闘を繰り広げ、倒れたKAZMAになおも攻撃を加えようとすると、止めに入ったパートナーの河野真幸を突き飛ばす。
この、大先輩に対する逆ギレに温厚な河野真幸が激昂。KAZMA&崔領二に加勢して納谷幸男を袋だたきにすると、かつて3人が組んでWRESTLE-1を席巻したユニット『デスペラード』再結成を示唆した。
片や、雷神矢口に救出された納谷幸男は怒りが収まらず、
「こんな会社辞めてやる!! 」
と、穏やかならぬ怒声をあげて後楽園ホールの控え室に通じる分厚い鉄の扉を殴りつけて退場。
会見場の椅子に座ると、
「言った通りの意味です」
と、リアルジャパンプロレス退団を改めて表明すると会見を打ち切った。
一方で、直前に試合順が入れ替わってメインに登場したスーパータイガーは、大谷晋二郎とガッチリ握手し、
「来年はいっそうストロングスタイルをみなさんにお届けしたい」
と、今年を総括し、来年への抱負を述べた。
単に今年最後の興行を締めくくったとも受け止められるが、世界マスクマントーナメント決勝より後に6人タッグが急遽組まれるなど、額面通り受け取れない状況である事も確か。
場合によってはフリーになった納谷幸男はWRESTLE-1、スーパータイガーはZERO-1と、袂を分かつ可能性も危惧される。
ただ、逸材・納谷幸男がダイナマイト・キッドが憑依したかの様な暴れっぷりで怖さをみせた点はプロレス界にとって大きなプラスである事は確か。12・26WRESTLE-1に乱入して河野真幸を狙うのか、今後の動きに興味は尽きない。
うやむやになっていた海外遠征も考えられ、佐山サトル、船木誠勝が歩んだイギリス遠征へと夢が膨らむ。佐山サトルの弟子とあればイギリスのプロレスファンは大歓迎であろうし、団体の垣根を越えた岡倫之との大型コンビ結成も期待される。
原点回帰とリアルジャパンの行方がプロレス界再編のうねりとなる可能性もあり、今後も注目していきたい。
■ 新間寿プロデュース 初代タイガーマスク佐山サトル認定『原点回帰プロレス』第5弾~世界マスクマン・トーナメント決勝~
日時:12月06日(木) 開始18:30
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1525人(満員札止め)
<Wメインイベント 6人タッグマッチ無制限1本勝負>
〇スーパー・タイガー(リアルジャパン) 大谷晋二郎(ZERO1) 岩崎孝樹(ガンバレ☆プロレス)
12分34秒 タイガースープレックスホールド
将軍岡本(フリー) ベン・クロコダイル(国籍不明) ●松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)
※ベン・クロコダイルは初参戦。
<Wメインイベント 世界マスクマン・トーナメント決勝戦30分1本勝負>
〇ブラック・タイガーJr.(UWA)
9分45秒 クロスフェイス⇒ギブアップ
●ドス・カラスJr.
※ブラック・タイガーJr.の正体は船木誠勝
<第4試合 タッグマッチ30分1本勝負>
●河野真幸(WRESTLE-1) “大鵬三世”納谷幸男(リアルジャパン)
10分05秒 反則
崔領二(LAND’S END) 〇KAZMA SAKAMOTO(フリー)
<第3試合 6人タッグマッチ45分3本勝負>
ラ・マスカラ(UWAメキシコ) マキシモ(UWAメキシコ) ブラソ・デ・オロJr.(UWAメキシコ)
vs.
バイキン・キッド(UWAメキシコ) マスカラ・ディアブロ(UWAメキシコ) エル・ペロ・デ・アキータ(UWAメキシコ)
1本目
〇ブラソ・デ・オロJr.
8分13秒 ウラカン・ラナ
●バイキン・キッド
2本目
●マキシモ
7分44秒 体固め
〇バイキン・キッド
※キャプテンでは無いので続行
2本目の2
●ブラソ・デ・オロ・ジュニア
ギブアップ
〇エル・ペロ・デル・アキータ
3本目
〇ブラソ・デ・オロ・ジュニア
8分24秒 スパニッシュフライ
●バイキン・キッド
<第2試合 世界マスクマン・トーナメント 準決勝戦30分1本勝負>
〇ドス・カラスJr.(UWAメキシコ)
13分04秒 反則(マスク剥ぎ)
●イホ・デ・ブラック・タイガー(UWAメキシコ)
<第1試合 浅草プロレス提供試合タッグマッチ 20分1本勝負>
〇雷神矢口(浅草プロレス) 間下隼人(リアルジャパン)
11分45秒 サンダー・ストラック⇒片エビ固め
タカ・クノウ(チーム太田章) ●伊香保京介(ランズエイド)
開始早々に間下が放った強烈なバックドロップ。直後の体固めに和田良覚レフェリーがついマットを3つ叩いてしまい、あわや秒殺だった。(うやむやのうちに試合続行)「真剣勝負では無いがガチンコ」のストロングスタイルとはこういう事であろう。
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’18年12月20日号KnockOut 原点回帰 ONEターナー 新間寿 Dキッド 小川直也 新日キック