8日の『KING OF PRO-WRESTLING』両国国技館大会を翌日に控えた新日本プロレスが、都内・水道橋のラクーアでファン公開の記者会見を行った。
両国のメインはケニー・オメガvs.飯伏幸太vs.Cody。3WAY形式によるIWGPヘビー級戦なのだが、史上3度目と目新しい。
Cody「シンプルで簡潔なことなんです。IWGPヘビー級王座を、嫌い合ってるわけでもない2人が闘うのはどうかと。私はケニー、飯伏に勝ったことも負けたこともある。そういった経緯を受けて、彼らの長年の約束(2012年、日本武道館での飯伏vs.ケニー戦後「次に戦うことがあるならもっと大きな会場で」)、それを悪い意味で破らなくてもいいように名乗りを挙げた。そして約束します、忘れられない歴史に残る最高の試合をします」。
ケニー「3人とも今までと違う歴史をつくりたい。それは、今のためでなくプロレスの未来のため。素晴らしい試合を見せたいと思います」。
飯伏「3WAYマッチは複雑な部分があります。全力でやるんですけど、Codyはベルトを持っているし、ケニーもベルトをかける。自分はかけるものがないので、本当に自分のプロレスのキャリアをかけたい。それくらいの気持ちで闘う。伝説の試合になると思います」。
笑顔での肩組み調印式は前代未聞で、ケニーの試合意図である「今までと違う歴史をつくりたい」を会見段階で先取りしているかのようでもあった。世界への発信力につながった「オカダ・カズチカvs.ケニー・オメガ」戦、盟友タッグ「ゴールデン☆ラヴァーズ」復活と仕掛けてきたケニー、さらなる新境地への期待が高まる。
こちらと対照的だったのが、セミの棚橋弘至vs.ジェイ・ホワイト(東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦)。ジェイが観客席の棚橋ファンから棚橋グッズのタオルを奪って踏みつければ、棚橋はわざわざその女性ファンのタオルを手に取って汗を拭う。勧善懲悪が漂う会見は、ジェイのトークが牽引した。ただ、「権利証のブリーフケースの配色の“ホワイト”が気になる」と自虐ネタを入れた棚橋もマイペースといったところ。
セミ・メインとも“防衛”となれば、改革派のケニーと復権目指す棚橋が、来年1・4東京ドームで大一番を迎える。ドームの行方を左右する8日の両国大会は当日券が13時より販売され、17時にゴングが鳴る。