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2018年最大にして、地球上最恐を決める闘いとなったメインイベントはヘビー級王者スティペ・ミオシッチ(アメリカ 18勝2敗)と、ライトヘビー級王者ダニエル・コーミエ(アメリカ 20勝1敗1ノーコンテスト)がヘビー級王座をかけて対戦。
積極的に仕掛けていくミオシッチはコーミエをケージ際に追い込むなど優位な試合運びを目指すも、コーミエも要所で打撃を繰り出しており、ミオシッチがコンビネーション技を決めていけばコーミエも連打で有効打を奪う展開に。3分半経過、コーミエが右ジャブを振った際、指先がミオシッチの左目に入り一時中断に。2分ほどで再開するが、ミオシッチは息があがっており影響がありありだ。クリンチでミオシッチの動きを封じにいったコーミエがオーバーハンドライトを相手のアゴ付近にクリーンヒットさせ、背中からダウンを喫したミオシッチにコーミエが追い打ちのパウンドを浴びせたところにレフェリーが割って入り、コーミエのノックアウト勝利が決した。しかしながら、故意ではないにせよサミングの件は残った。
強敵ミオシッチを1ラウンドで下し、ライトヘビー級チャンピオンに加えてヘビー級王座も手に入れたコーミエは史上3人目となる2階級同時制覇を達成した。試合後、「長い付き合い」だという元UFCヘビー級王者でWWEのスター、ブロック・レスナーをオクタゴンに呼び入れて決闘を要求したコーミエに対し、レスナーは「受けて立つ」と答えている。
ディナ・ホワイトもカード実現を約束しており、レスナーはUSADA管轄の薬物検査サイクルに入る。なお、レスナーの契約問題から、WWEのPPV大会『エクストリーム・ルールズ』のユニバーサル王座挑戦権が変更を繰り返していることは、本紙が繰り返し報道している通りだ。
次回、UFCはアイダホ州ボイシのセンチュリーリンク・アリーナにて、『UFCファイトナイト・アイダホ』が開催いされる。メインイベントでヘビー級ランキング7位につけるジュニオール・ドス・サントスとブラゴイ・イワノフが対戦するほか、セージ・ノースカットとザック・オットーが拳を合わせるウェルター級マッチなど注目カードが予定されてる。
■ UFC 226
日時:現地時間2018年7月7日(土)、日本時間8日(日)
会場:T-Mobileアリーナ(ネバダ州ラスベガス)
【メインイベント】
<ヘビー級タイトルマッチ 5分5ラウンド>
●スティペ・ミオシッチ
1ラウンド(4分33秒)KO
○ダニエル・コーミエ
勝者ダニエル・コーミエのコメント
「ずっとヘビー級で戦っていたし、自分にできることを知る前に階級を離れた。今は答えが分かる。俺が新王者だ! 研究してみたら、スティペはクリンチになると手が下がって後退することが分かったから、そこに取り組んできた。キャンプの間、ずっとトレーニングパートナーをノックアウトすることに集中したし、今日はオクタゴンでそれができた。39歳、何度も2番にはなってきたけど、今日はやりたかったことをすべてやれた。長い付き合いのヤツがいる。一度も彼と戦うなんて考えたこともなかった。あいつもレスラーでオールアメリカン。ブロック・レスナーよ、俺にかかってこい。あとで葬ってやるからな!」
【セミメインイベント】
<ヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
●フランシス・ガヌー
判定3-0(28-29、28-29、27-30)
○デリック・ルイス
勝者デリック・ルイスのコメント
「こんな試合、誰も勝ちたいと思わないだろ。試合前から背中に問題があって、必要だった機動性がなかったんだ。プランは相手にプレッシャーをかけてケージ際に追い込むことだったんだけど、それをするだけの機動性がなかった。最悪の気分だ」
【メインカード】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
●ポール・フェルダー
判定2-1(29-28、28-29、28-29)
○マイク・ペリー
(コメントできる状態にないため、コメントなし)
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
●マイケル・キエーザ
2ラウンド(0分52秒)サブミッション(腕ひしぎ三角固め)
○アンソニー・ペティス
勝者アンソニー・ペティスのコメント
「なんか、ようやく昔の自分に戻った気分だ。やれ、もっとレスリングに打って出ろとか、もっと違う風にやれとか、いろんなことをいろんなヤツに言わせすぎて自分らしさを見失っていた。だから、やっとまた自分らしさを見つけた感じだ。ただ、打撃は自分がやりたかったようにはできなかった。まだ少し、パンチをプッシュしすぎている気がする。柔術は最高だったけどね。マイケル・キエーザはすごい人だし、本当に尊敬するグラップラーだ。トランジッションにこだわるべきなのは分かっていたし、すべて、プラン通りにいった。俺はまだ若いし、まだまだ見せるものはたくさん残っていると思っている。今日のパフォーマンスがそれを示しているはずだ。”もうあいつは終わった。リタイアすべきだ・・・”とかなんとか言っていたヤツらよ、ショータイム時代の復活だぜ!」
<ライトヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
●グーカン・サキ
1ラウンド(1分36秒)KO
○カリル・ラウントリー
#UFC226
左ストレートで一撃👊💥 pic.twitter.com/D7eLwdjXkS— UFC Japan (@ufc_jp) 2018年7月8日
勝者カリル・ラウントリーのコメント
「今日はどうなるか全然分からなかった。自分にとって大きかったのは仕掛けようとしなかったこと。冷静でいることに集中していたし、何が起きても対応できるようにしていた。ローキックだろうとハイキックだろうと、クリンチも何でも覚悟はできていたんだ。冷静に落ち着いていきたかっただけ。今回の試合が発表された瞬間から、ネットでかなりたたかれたんだけど、ちょっとショッキングだった。全然響かなかったけどね。今回の試合が自分だけの個人的なものになっただけ。試合に臨んでベストな戦いを見せて、自分のベストを尽くしたかった。自分のすべてを世界に示したかったんだ。それができた・・・。ボーナスをもらえたらいいな。それに見合っていると思うんだけど。2連続KOだよ。試合の日程が変更されて長い休みだったんだ。試合に臨んで力を発揮して、1ラウンドでフィニッシュ。ボーナスをくれ。ここからはもっとトレーニングに集中していく。学び立場になるのは気に入っているんだ。ジムに行って学ぶのが好き。自分のあらゆる部分を改善し続けていきたい。またオクタゴンに戻ってくるのが待ちきれない」
【プレリム】
<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
●ユライア・ホール
2ラウンド(2分38秒)TKO
○パウロ・コスタ
勝者パウロ・コスタのコメント
「世界タイトルを目指す俺にとっては新たな勝利にすぎない。ここからはトップファイターとやりたいし、クリス・ワイドマンと戦いたい。この階級の誰も俺には勝てない。ミドル級では俺が一番パワフルだし、そのことはすべての試合で証明している。ユライアはかなりいいタイミングだったし、ジャブもうまく当ててきていたけど、俺のパワーに対応できるとは思っていなかった。次の試合はいつでもできる」
<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○ハファエル・アスンソン
判定3-0(30-27、30-27、30-27)
●ロブ・フォント
勝者ハファエル・アスンソンのコメント
「まあ当然、フィニッシュしたかったんだけどね。フィニッシュできると思っていたし。自分のスキルをすべて見せられて満足だ。自分はかなりバランスの取れたファイターだと思うし、それを見せないといけないと思っていた。自分は謙虚だから気にしない。たぶん相手の方がいいボクサーなんだろう。距離もうまく使っていた。でも結局、自分は試合をコントロールするために必要だったことをすべてやれた。次? タイトル挑戦かな・・・。やろうぜ、タイトルに挑戦させてくれ」
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
●ランド・バンナータ
判定3-0(30-27、30-27、30-27)
○ドラッカー・クロース
勝者ドラッカー・クロースのコメント
「俺好みのパフォーマンスだったな。フィニッシュできれば最高だけど、今日の試合はあらゆる点で圧倒できた。自分の打撃の方が当たっていたし、コントロールもできていた。試合を終えた俺たちの顔の違いで分かる通りさ。UFCが用意してくれる相手なら誰とでも戦う」
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○カーティス・ミレンダー
判定3-0(29-28、29-28、29-28)
●マックス・グリフィン
勝者カーティス・ミレンダーのコメント
「正直、今日は自分らしくなかった。最初のラウンドがきつくて。自分の波をつかめなかったんだ。2ラウンド目と3ラウンド目は取ったと思っていたけど、それでも、ちょっとダメな感じがした。相手がボディショットを打ってくることはないだろうと分かっていたから、自分のアドバンテージにしようと思って。自分のダイナミックな打撃や膝蹴り、キックを生かして、打ち合いに勝ち、ラウンドをコントロールした。この試合の前は相手がトップ15に少し外れていただけだから、UFCではまだ2試合しかしていないけど、すでに世界のトップ20に入ったってこと。まだ始まったばかりだ。相手は誰でもいい。次はトップ15にいる誰かとやるべきだと思っている」
【アーリープレリム】
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○ダニエル・フッカー
1ラウンド(2分28秒)TKO
●ギルバート・バーンズ
勝者ダニエル・フッカーのコメント
「世界一のチームと一緒にトレーニングしている。昨日はイズラエル・アデサニヤが勝ったし、今日は俺。俺たちのやっていることを徐々に味わってくれ。このために毎日トレーニングしているんだからな。今回の相手が自分のレベルにないことは分かっていた。相手のパンチはすべて見えていたから、仕留めてやったのさ。俺からしてみれば、この階級は戦いたくないヤツばかりな気がする。試合をしていない奴らを出す頃じゃないか。いつでも誰とでも戦ってやる。誰か別のやつをよこしてくれれば、今日だってまた戦えるくらいさ。これが俺の生業。自分はトップ10ファイターだと思っているし、それを証明するためにここにいる。一番になるためにいるんだ」
<女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド>
●ジェイミー・モイル
判定3-0(29-28、29-28、29-28)
○エミリー・ウィットマイア
勝者エミリー・ウィットマイアのコメント
「今の自分の気持ちをうまく表現できる言葉が見つからないわ。UFC初勝利を挙げられて信じられない気分。しかも、UFC 226みたいに大きなステージだもの。キャンプで立てていたゲームプランに従った。自分のディスタンスやストライキングを生かしたかったし、そこから打開していこうと思っていたの。とても落ち着いていられたわ。ゆっくり、試合を感じて一瞬一瞬を大事にいった。この後は数週間の休みを取って友達や家族と一緒に過ごすつもり。その後はジムに戻るわ。UFCが戦ってほしいという相手となら誰とでもやるつもりよ」
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