がん手術から復帰のワイルド・セブンがHERO軍にデスマッチでの決着戦を要求!

 がんの手術をへて、奇跡の復活を果たしたワイルド軍の“指令塔”ワイルド・セブンが、HERO正規軍とのデスマッチでの決着戦を要求した。
 昨年10月半ばにがんの告知を受け、同31日に後楽園ホールで開催された大仁田厚引退興行を最後に治療に専念したセブン。同11月16日には都内の病院で10時間に及ぶ手術を受け、十二指腸と胆のうを摘出した。
 その後のリハビリをへて、セブンはバリアフリープロレスHERO(GPSプロモーション主催)の7月1日、両国KFCホール大会で、8カ月ぶりにリングに戻ってきた。

 セブンはワイルド・ベアー、ワイルド・シューターとのオリジナル・ワイルド軍で、友龍(聴覚障害プロレスラー)、田中稔、雷電のHERO正規軍と6人タッグで激突。
 のっけから、ターゲットにしていた稔につっかかって場外戦に持ち込んだセブンは、ドロップキック、ダブルアームスープレックス、フライングクロスチョップを繰り出すなど欠場前と変わらぬファイトを展開。
 しかし、正規軍も意地を見せ、エースの友龍がセブンの不意を突いて、ラリアットをたたき込んで、電光石火の3カウントを奪い、勝ちどきを挙げた。

 復帰戦を勝利で飾れなかったセブンはマイクを持つと、「プロレスは甘いもんじゃなかった。でもワイルド軍のみんなに見守られて復帰できてうれしい。障害がある人も、見た目ではわからなくても、病気を持っている人もいるでしょう。でも、不自由なことがあっても負けないでほしい。がんばって生きます!」とあいさつ。
 そして、「手術を受けて、ICUにいるとき、豊島(修二・GPS会長)さんが、『復帰戦はHEROのリングで』と言ってくれて感謝してます」と話し、長きにわたって抗争を繰り広げてきた豊島会長とガッチリ握手を交わし、抱擁。
 と思いきや、セブンは外掛けで豊島会長を倒し、ストンピングを見舞うと、ワイルド軍も総出で加勢し、豊島会長は虫の息に・・・。

 セブンは「正規軍がワイルド軍に2連勝? だったら今度はデスマッチで決着をつけようじゃないか!」とアピール。
 これに友龍が同意したが、豊島会長は「HEROは、そういうリングじゃないけど、もうこの抗争は2年半くらいやってるし、決着つけなきゃいけない。そのリングはGPSでつくりましょう。11月上旬に、別件で新木場(1stRING)を押さえてたんで、それを使いましょう。HERO軍vsワイルド軍の完全決着戦を、そこでやります」と発言し、HEROとは別のリングで、決着戦の舞台を用意する意向を示した。

 要求が通ったセブンは、バックステージに戻ると、「邪道軍、ワイルド軍の絆を痛感しました。これが邪道軍の強みかな。でも、甘くない。HERO軍も田中稔、雷電が入って、両脇を固めてたんで、分断されてしまった。ワイルド軍に2連勝って、浮かれてるんじゃない。本当のワイルド軍の強さを思い出させてやる。どこのリングでも構わない。でも、公約通り、師匠の大仁田さんより先に復帰できてよかった」とコメント。
 敗れたものの、セブンが奇跡の復帰を果たしたことで、ワイルド軍はさらにパワーアップした。HERO軍は、果たして、次なるデスマッチでの決着戦で、この抗争を終結させることができるだろうか?


★試合前に、秋田の賢持明美さん、梅津匡史さんより、セブンに復帰祝いの記念の額が贈呈された。


小波が元REINA対決を制す!

 スターダムに籍を移したものの、旧所属団体・GPSへは、基本的にはフル参戦する予定の小波は、高瀬みゆきと組み、真琴、茉莉組と対戦。
 4人の内、高瀬以外の3人は元REINA所属とあって、小波にとっては、思い入れ深い一戦となった。
 試合は一進一退の攻防の末、小波がトライアングルランサーを決めて、茉莉からギブアップを奪った。
 小波は「REINAは所属が少なくて、対戦することがあまりなかった。みんな違う場所で活動するようになって、戦えてうれしかった。自分の初めての後輩である茉莉からギブアップが取れた。真琴さんとは戦えて、うれしかったし、なつかしかった。スターダムに入って、他団体に出る機会が減って、GPSが唯一よその選手と絡める場。スターダムで勉強したことを、ここで他団体の選手と戦って確認したい。(フィニッシュは)この前(6・24大阪)、赤いベルトを持ってる花月選手から幻のギブアップを取った技。今後は、この技でギブアップを取っていきたい」とコメント。

<試合結果>
■ バリアフリープロレス「HERO18」(主催=GPSプロモーション)
日時:7月1日(日) 
会場:東京・両国KFCホール(12時開始) 観衆未発表

<ミクスドマッチ 10分1本勝負>
○パンディータ(5分53秒、エビ固め)百太聾●
※セントーンを切り返す

<15分1本勝負>
○守部宣孝(6分32秒、片エビ固め)大野“ワイルド” 翔士●
※スワンダイブ式エルボーパット

<3WAYマッチ 20分1本勝負>
藤田峰雄 vs UTAMARO vs 力
(4分22秒、試合不成立)
※空手マミーが乱入。豊島会長裁定により4WAYマッチで再試合
(3分58秒、無効試合)
※4選手、レフェリーとも急所を強打し、試合続行不能となる

<女子プロレス 30分1本勝負>
○小波、高瀬みゆき(10分22秒、トライアングルランサー)真琴、茉莉●

<ワイルド・セブン復帰戦~HERO正規軍vsワイルド軍 60分1本勝負>
○友龍、田中稔、雷電(11分23秒、片エビ固め)ワイルド・ベアー、ワイルド・セブン●、ワイルド・シューター


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