[週刊ファイト4月2日期間] [ファイトクラブ]公開中
▼UFCフェザー級激化:無敗対決制したイヴロイエフ、王者挑戦に名乗り
Photo:(C)Zuffa LLC /UFC by 野村友梨乃
・ロンドンの熱狂、日本へ:無敗対決が高めるUFC日本開催への期待
・無敗対決の結末:イヴロイエフ、減点を乗り越え最終Rで勝負を決める
・無敗対決の主役はライリー:有望株対決で見せた進化と冷静な完勝
・勝利者インタビューなし:ペイジ判定勝利も会場は異例のブーイング
・ロンドンで生まれた物語、その先は日本か:UFCが描く次章への期待
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ロンドンの熱狂、日本へ:無敗対決が高めるUFC日本開催への期待
2026年3月21日(日本時間22日)、英国ロンドン・O2アリーナにて『UFC Fight Night: Evloev vs. Murphy』が開催された。前週のメキシコ大会に続き、今回のロンドン大会でも母国イギリス出身のファイターたちが多数出場。会場は地元ファンの熱気に包まれ、独特の一体感の中で試合が進んでいった。
中でも大きな注目を集めたのは、メインイベントのフェザー級戦だ。無敗同士の対決となったモフサル・イヴロイエフとレローン・マーフィー。ともにここまでキャリアを無敗で駆け上がってきた実力者同士の一戦は、フェザー級戦線の今後を占う意味でも重要なカードとなった。
こうした各国開催の盛り上がりを見ていると、やはり期待せずにはいられないのが日本大会の開催だ。2026年中にも日本開催の可能性がささやかれており、実現すれば大きな注目を集めることは間違いないだろう。
特に、日本人ファイターの存在はその鍵を握る。もし平良達郎がフライ級王座を獲得するようなことがあれば、日本大会開催の現実味は一気に高まるはずだ。世界各地で広がるUFCの熱狂。その流れが日本にも届くのか――そんな期待を抱かせるロンドン大会となった。
■ UFC Fight Night: Evloev vs. Murphy
日時:2026年3月21日(日本時間:22日)
会場:英国ロンドン O2アリーナ
<メインイベント フェザー級 5分5R>
○モフサル・イヴロイエフ(ロシア)20勝0敗
判定 2-0
●レローン・マーフィー(英国)17勝1敗1分
<コメインイベント フェザー級 5分3R>
○ルーク・ライリー(英国)13勝0敗
判定 3-0
●マイケル・アズウェルJr.(米国)11勝3敗
<ミドル級 5分3R>
○マイケル・ペイジ(英国)25勝3敗
判定 3-0
●サム・パタソン(英国)14勝3敗1分
<ライトヘビー級 5分3R>
○イヴォ・バラニェフスキ(ポーランド)8勝0敗
1R 0分28秒 KO
●オーステン・レーン(米国)13勝8敗1NC
<ミドル級 5分3R>
○クリスティアン・リロイ・ダンカン(英国)14勝2敗
判定 3-0
●ロマン・ドリッゼ(ジョージア)15勝5敗
<フェザー級 5分3R>
○ダニー・シウバ(米国)11勝2敗
2R 0分31秒 右ストレート⇒KO
●カーティス・キャンベル(英国)8勝1敗
<ライト級 5分3R>
○メイソン・ジョーンズ(ウェールズ)18勝2敗1NC
判定 3-0
●アクセル・ソラ(フランス)11勝1敗1分
<フェザー級 5分3R>
○ナサニエル・ウッド(英国)23勝6敗
判定 2-1
●ローゼン・ケイタ(ベルギー)16勝2敗
<ヘビー級 5分3R>
○マリオ・ピント(ポルトガル)12勝0敗
判定 3-0
●フェリペ・フランコ(ブラジル)10勝2敗
<ミドル級 5分3R>
○マンタス・コンドラタヴィチュス(リトアニア)8勝1敗
判定 3-0
●アントニオ・トロコリ(ブラジル)12勝7敗
<ヘビー級 5分3R>
○ブランド・ペリチッチ(豪州)6勝1敗
1R 1分48秒 パウンド⇒TKO
●ルイ・サザランド(スコットランド)10勝5敗
<ライト級 5分3R>
○アブドゥル・カリーム・アル・セルワディ(パレスチナ)16勝4敗
判定 3-0
●シェム・ロック(英国)12勝3敗1分
<女子ストロー級→116.5lbs 5分3R>
○シャネル・ダイアー(英国)7勝1敗
2R 1分17秒 パウンド⇒TKO
●ハヴェナ・オリヴェイラ(ブラジル)7勝4敗1分
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無敗対決の結末:イヴロイエフ、減点を乗り越え最終Rで勝負を決める
<メインイベント フェザー級 5分5R>
○モフサル・イヴロイエフ(ロシア)20勝0敗
判定 2-0
●レローン・マーフィー(英国)17勝1敗1分
フェザー級メインイベントは、ランキング1位モフサル・イヴロイエフと3位レローン・マーフィーによる無敗対決。ともにキャリア無敗のまま頂点を目指す中で、いずれかに初黒星がつくことになる大一番だった。
圧倒的な組みの強さを武器とするイヴロイエフに対し、衝撃的なKO勝利でUFC9連勝を築いてきたマーフィー。展開としてはイヴロイエフが序盤からグラウンドに持ち込む形も予想されたが、試合は意外な形で進んでいく。

序盤から中盤にかけては、スタンド中心の攻防。互いに決定打こそないものの、どちらにポイントが入ってもおかしくない拮抗した展開が続いた。そんな中で試合の流れを揺るがしたのが、3Rと4Rに起きたローブローだった。イヴロイエフには減点1が科され、試合の流れは一気にマーフィー有利へと傾いたようにも見えた。

だが最終ラウンド、イヴロイエフは勝負に出る。ここまで温存していた組みの強さを解放し、テイクダウンを奪取。マーフィーもパウンドを受けながら立ち上がり、スタンドへ戻す粘りを見せるが、イヴロイエフはバックエルボーを冷静にかわし、再びテイクダウン。最後まで主導権を譲らなかった。

5ラウンドを通して、両者とも集中力を切らすことなく戦い抜いたハイレベルな攻防。その結末は判定2-0。減点という不利を背負いながらも、最終ラウンドで試合を引き寄せたイヴロイエフが無敗対決を制した。
試合後、イヴロイエフはこう語った。
「自分の方がいいストライカーだと言っただろう?まぁ冗談だけどね。コーチとフェイントやパンチを練習してきた。彼の顔を見れば分かるだろう。レスリングだけじゃないところも見せられたと思う」
さらに王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーについて問われると、「挑戦は受け入れた。UFCはもう自分を止める理由はないだろう」とタイトル挑戦へ強くアピールした。
一方、敗れたマーフィーも潔く結果を受け止めた。
「全力は出したけど届かなかった。ごめん、ロンドン。イヴロイエフはタイトルマッチにふさわしい。腰を痛めたけど、必ず戻ってくる」
無敗同士の誇りがぶつかった一戦。その結末は、試合の中で修正し、最後に勝負を決めたイヴロイエフに軍配が上がった。フェザー級王座へ、いよいよ“最有力挑戦者”が名乗りを上げた。
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