[ファイトクラブ]UFC326:10年越しの対戦はオリヴェイラの圧倒的支配力でBMF王者に

[週刊ファイト3月19日期間] [ファイトクラブ]公開中

▼UFC326:10年越しの対戦はオリヴェイラの圧倒的支配力でBMF王者に
 Photo:(C)Zuffa LLC /UFC  by野村友梨乃
・10年半越しの再戦:ホロウェイ vs オリヴェイラ2、ついに決着へ
・ついに決着:オリヴェイラが圧倒的支配でホロウェイを封じBMF戴冠
・僅差の攻防を制したボハーリョ:デ・リダーとの再起戦を判定で制す
・ベテラン対決の結末:ドーバーが左ストレート一閃、ジョンソンをTKO
・オリヴェイラ、タイトル戦線再浮上:次戦はホワイトハウス大会か?!


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10年半越しの再戦:ホロウェイ vs オリヴェイラ2、ついに決着へ
 10年半という時間は、ファイターのキャリアを大きく変えるには十分すぎるほど長い。だが時に、格闘技の物語は不思議な形で“続き”を用意する。

 日本時間2026年3月8日、米国ラスベガスのT-モバイルアリーナで開催された『UFC 326: Holloway vs. Oliveira 2』。この大会のメインイベントは、実に10年半の時を経て実現した再戦だった。

 最初の対戦は2015年。若き日のマックス・ホロウェイとチャールズ・オリヴェイラが激突したが、試合はわずか1R1分39秒、テイクダウンの攻防の中でオリヴェイラが負傷し、思わぬ形で決着してしまった。あの試合は勝敗こそついたものの、「本当の決着」とは言い難いまま歴史の中に置かれていた。

 それから10年以上。二人はそれぞれ別の道で頂点に近づいていく。ホロウェイはフェザー級を代表する名王者となり、オリヴェイラはライト級王者としてUFC最多フィニッシュ記録を更新するなど、伝説的な存在へと進化した。そして2026年、その二人がついに再び同じケージに立つ。

 舞台はBMF王座戦。打ち合いを辞さないホロウェイと、一本もKOも持つフィニッシャーのオリヴェイラ。果たしてこの再戦は、10年越しの“本当の決着”になるのか。

 ホロウェイ名物の「ラスト10秒ルール」は今回も見られるのか。それとも試合は、その前に終わってしまうのか。

 さらに大会中には、もう一つ大きなニュースが飛び込んできた。かねてから噂されていた6月14日の“ホワイトハウス大会”の対戦カードが、ついに公式発表されたのである。SNSでは以前から様々な予想が飛び交い、ファンの期待は高まる一方だったが、その全貌がついに明らかになった。

 10年越しの再戦、そして新たな歴史の舞台となる大会の発表。『UFC 326』は、一夜でいくつもの物語が動き出す大会となった。

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ついに決着:オリヴェイラが圧倒的支配でホロウェイを封じBMF戴冠
<メインイベント・BMFライト級選手権試合 5分5R>
○チャールズ・オリヴェイラ(ブラジル)37勝11敗 
 判定 0-3
●マックス・ホロウェイ(米国)27勝9敗

 メインイベントはBMFライト級タイトルマッチ、5分5R。ライト級ランキング3位のチャールズ・オリヴェイラと、BMF王者で同級4位のマックス・ホロウェイが激突した。10年半前、負傷決着という形で終わった二人の最初の対戦。その“続き”とも言える再戦は、互いにキャリアの頂点を経験したファイター同士による大一番となった。

 BMF王者のホロウェイは、フェザー級時代にアレクサンダー・ヴォルカノフスキーに3連敗を喫した後、2024年4月の『UFC300』でジャスティン・ゲイジーの持つBMF王座に挑戦。残り1秒、マット中央での打ち合いからKO勝利を奪い世界を驚かせた。10月にはイリア・トプリアのフェザー級王座に挑戦するもキャリア初のKO負け。その後ライト級へ完全転向し、2025年7月にはダスティン・ポイエーの引退試合でBMF王座を懸けて対戦し、判定で王座防衛を果たしている。

 一方のオリヴェイラは、2022年にイスラム・マハチェフにライト級王座を奪われた後、『UFC300』でアルマン・ツァルキャンにスプリット判定負け。マイケル・チャンドラーに勝利して再起するも、2025年6月にはライト級王座決定戦でイリア・トプリアに1R KO負けを喫した。しかし同年10月、ブラジル大会でマテウス・ガムロをリアネイキドチョークで仕留め、再びトップ戦線へ戻ってきた。

 5R戦となるこの試合、打撃戦の激突からKO決着になるのではないかと多くのファンが予想していた。ホロウェイとオリヴェイラ。この二人が“しょっぱい試合”をするとは誰も思っていなかった。

 1R、ホロウェイはジャブを突きながら前へ出る。だがオリヴェイラは臆することなく距離を詰め、ボディロックからテイクダウン。まだ残り3分以上ある段階でバックポジションを奪う。ホロウェイは極められないように冷静に防御するが、主導権は完全にオリヴェイラ。とはいえホロウェイの表情に焦りはない。眉を動かしながら笑顔を見せ、「まだこれからだ」と言わんばかりの余裕を漂わせていた。

 しかし2R以降も流れは変わらない。打ち合いに持ち込みたいホロウェイに対し、オリヴェイラは徹底してグラウンドへ持ち込む。テイクダウン、バックコントロール、そして組みの支配。ホロウェイはほとんど自分のやりたい展開を作らせてもらえない。

 最終5R、開始前にハグをかわしグローブタッチ。もしかすると最後は打ち合いになるのではないか、そんな期待もよぎった。だがオリヴェイラは迷わない。再びテイクダウンを奪い、主導権を渡さない。スタンドでホロウェイと真正面から打ち合うリスクを理解したうえでの、徹底したゲームプランだったのだろう。

 ラスト10秒。ホロウェイは離れて打ち合いを仕掛けようとするが、時間が足りない。そのまま試合終了のゴングが鳴った。

 判定は3-0(50-45×3)。5ラウンドすべてを支配したオリヴェイラが完勝し、BMFベルトを腰に巻いた。

 試合後、オリヴェイラはこう語った。
「ホロウェイはとても尊敬している。自分たちは他の選手とは違う。これは家族のための戦いだ。もしBMFが二人いるとしたら、それはオリヴェイラとホロウェイだ」さらに、「神に感謝したい。マックスは最もタフな相手。だから圧倒するしかなかった」と続けた。アンダードッグと見られていたことについて問われると、「それは大事じゃない。どっちみちファイトマネーはもらえるからね」と言い、次の試合については「ホワイトハウス大会でもいいし、タイトルマッチでもいい。誰を呼べばいいか分かっているだろう?」と次戦へ早くもアピールした。

 一方のホロウェイも潔かった。
「戦略は動き回ることだった。でも彼らの方がいいゲームプランを持っていた。オリヴェイラは素晴らしいよ。いつかまたタイトルに挑戦したい。まだ終わりじゃない」

 試合後、ケージの中で両者の家族が集まり、記念写真を撮る光景があった。10年半越しの再戦を終えた二人。勝敗を超えて、その姿には互いの人柄がにじみ出ていた。格闘技という過酷な世界の中で、どこか温かい余韻を残す瞬間だった。

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