[週刊ファイト3月5日期間] [ファイトクラブ]公開中
▼フィニッシュ連発のUFCFightNight:平良達郎王座挑戦正式決定で熱狂
photo:(C)Zuffa LLC /UFC by 野村友梨乃
・“It’s Time!”全選手計量クリア、実力勝負が整ったヒューストン大会
・ついに正式決定:ヴァンvs.平良達郎、日本人初王者へ歴史的挑戦
・実力で黙らせた問題児:ストリックランド、炎上の渦中で示した真価
・1分19秒衝撃KO:メディチ、鋼の拳ニールを沈め“新たな問題”を宣言
・残り4秒の衝撃:“ダルメシアン”コスタがイゲをKO、ランキング参入へ
・“It’s Time!”バッファー30周年:平良達郎タイトル挑戦で熱狂加速
▼UFCフライ級王者戦線へ:5位浮上の堀口恭司が示す“強さ”と“格”
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“It’s Time!”全選手計量クリア、実力勝負が整ったヒューストン大会
2026年2月21日(日本時間22日)、米国テキサス州ヒューストンのトヨタセンターにて『UFC Fight Night: Strickland vs. Hernandez』が開催される。メインイベントはミドル級5分5ラウンド。元王者ショーン・ストリックランド(米国)と、8連勝中のアンソニー・ヘルナンデス(米国)が激突する。

前大会では計量失敗が相次ぎ、競技としての在り方が問われる場面もあった。しかし今回は対照的に、全選手が規定体重をクリア。リング外の不安要素を残さないまま、純粋な実力勝負が整った。
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ついに正式決定:ヴァンvs.平良達郎、日本人初王者へ歴史的挑戦
UFC 327(現地時間4月12日/米国フロリダ州マイアミ・カセヤセンター)で、UFCフライ級王者ジョシュア・ヴァンに平良達郎が挑戦することが正式発表された。日本時間2月22日、ついにその瞬間が訪れた。

SNSではすでに“ほぼ確定”と騒がれていたものの、UFCからの正式発表はなかった。だが今回も、UFC Fight Night: Strickland vs. Hernandezの中継中に電撃的にアナウンス。堀口恭司のアルバジ戦発表がRoyval vs. Kape大会のメイン前に行われた流れと重なり、「もしかしたら」と期待していたファンの予感は的中した。

平良はUFC初参戦から約4年。UFC戦績9戦8勝1敗、そして10戦目でついに王座初挑戦。プロ20戦目という節目で世界最高峰のベルトに手を伸ばす。「日本時間4月12日に行われるUFC 327でジョシュア・ヴァン選手と戦うことになりました。チャンピオンを倒して、日本にベルトを持って帰ってきます!」UFCを通じて発表されたこの言葉に、日本MMAファンのボルテージは一気に最高潮へ達した。アジア人男子ファイター同士によるUFCタイトル戦は史上初。これは単なる挑戦ではない。歴史の更新だ。

この正式発表に「ついにきた!!」、「日本人初王者あるぞ」、「平良やってくれ!!」、「歴史的瞬間を待ってる」、「もう泣きそう」とSNSには興奮と期待があふれている。そして何より日本時間4月12日。この日はRIZIN福岡大会も開催される。UFCからRIZINへと続く、“丸一日格闘技デー”が確定した。嬉しい悲鳴とは、まさにこのことだ。日本MMAが、確実に世界の中心に近づいている。
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実力で黙らせた問題児:ストリックランド、炎上の渦中で示した真価
<ミドル級 5分5R>
〇ショーン・ストリックランド(米国)30勝7敗(UFC17勝7敗)
3R 2分33秒 TKO
●アンソニー・ヘルナンデス(米国)15勝3敗(UFC9勝3敗)
8連勝中、ミドル級史上最多54テイクダウンを誇るアンソニー・ヘルナンデスは、いま最も勢いのあるミドル級ファイターの一人だった。スタンドでもグラウンドでも攻め続ける総合力、そして高いフィニッシュ率。挑戦権争いに直結する一戦であることは間違いなかった。一方のショーン・ストリックランドは1年ぶりの復帰戦。問題発言を繰り返し、大きなブーイングを背負っての入場。だが、ケージの中に入ると、その姿は驚くほど堅実だ。
1R、前に出るのはヘルナンデス。しかしストリックランドは冷静にジャブを突き続ける。被弾が目立つのはヘルナンデスの方だ。一瞬の隙を逃さずコンビネーションを差し込む。ヘルナンデスも前進を止めないが、打撃の質ではストリックランドが上回っていた。

2Rも同様。ヘルナンデスはテイクダウンを狙うが、なかなか組み切れない。簡単に崩れない元王者。距離管理と打撃精度の差が徐々に効いてくる。
そして3R。ストリックランドの膝蹴りがヒットし、ヘルナンデスがわずかに下がる。その瞬間を見逃さなかった。ケージに追い込み連打。ヘルナンデスがダウンし、レフェリーが間に入った。判定かも…と個人的には予想していた一戦は、3RTKOという明確な決着で終わった。
マイクを握ったストリックランドは、意外なほど相手を称える。「あいつはタフだ。雑になった瞬間を逃さなかっただけだ。ヘルナンデスはすごい奴だ。俺がなりたいような男だ。家族もいていい奴だ」ケージ内では敬意を忘れない。一方ヘルナンデスも潔かった。「1Rずつ取り合えたと思ったけど、3Rは雑になった。つまらない練習に戻って、またのぼりつめる」とトップ戦線らしい、清々しいやり取りだった。
だがその一方で、ストリックランドは試合前会見で女子MMAやロンダ・ラウジーの復帰について過激な発言を繰り返し、注目を集めていた。日本では考えられないような言葉の数々は、アンチをも巻き込み大きな議論を呼んだ。試合後会見でも問題発言が続き、運営側がマイクを切る場面まであった。ダナ・ホワイトも「馬鹿げた質問には馬鹿げた返答が返る」と一蹴するなど、騒動は収まらない。
ストリックランドは、良くも悪くも“注目の中心”にいる男だ。炎上上等。批判も燃料にする。だがその実、ケージの中では極めて冷静で実務的なファイターでもある。問題児であるのは周知の事実ではあるが、少なくとも、実力だけは疑いようがない。次はチマエフか、ストリックランドの物語は、まだ波乱含みで続いていく。