最高峰編集構成NXTおさらい回!シェイン・ソーン(ヘイスト)教官が教科書試合

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 いよいよ待ったナシの『NXTテイクオーバー:トロント』なので、最新のNXT配信回は試合自体はかなり前に収録された未公開ものを使う一方で、トロントのカードをおさらいする構成回に。そうなると、当然問われるのは編集技術と台割り順番になるが、プロレスを作る側から見ているなら、やはりNXTが世界最高峰になるのでなかろうか。
 前回は、短く終わるなら余計に引き延ばしたりしないと50分だったが、今回は主旨が違うこともあり1時間ギリギリ限界枠で、たっぷりとこれまでのNXTを振り返る構成となった。

 日本のファンの関心というなら、紫雷イオとキャンディス・レラエがなぜ闘うことになったのか。日本語でアジるところには英語字幕が付けられと、ダークサイド誕生の経緯が披露されるのだ。

 番組は、RAWやSMackDownにも露出して売り出しているストリート・プロフィッツと、アンディスピューテッド・エラのカイル・オライリー&ボビー・フィッシュの対峙から、最後はやはり、またも3本勝負の形式となるアダム・コールvs.ジョニー・ガルガノまで。本誌は『レッスルマニア』前日、ブルックリンはバークレイズ・センターの試合を地球レベルでの年間最高試合として変えてないが、果たして上回ることができるか。
 世界がリアルタイム配信になり、すべてが影響し合い、情報がすぐに伝わる時代に、このマッチメイクは新日本プロレスの東京ドームとDOMINIONの関係を、どっちが歴史的に先なのかはともかく、意識し合っていることになろう。つまりオカダ・カズチカvs.ケニー・オメガと、アダム・コールvs.ジョニー・ガルガノはどっちが本当に凄いのか。米国現地の専門媒体は、「ウチはそんな国内のマット界だけをカバーしてるんではなく、世界を扱ってます」というアピールがあるため、新日本プロレスを過大評価する傾向があるのは仕方ないのだが、本誌はしがらみなく、冷静に真実をジャーナリズムで追求するだけである。

 今回の番組で初公開されたのは、ノアのTMDKでも長らく実質はディファ有明の合宿所に住んでいたシェイン・ソーン(ヘイスト)が、すでに裏方の役割としてはコーチをやっているのだが、生徒にして「ブレイクアウト・トーナメント」にエントリーしたものの一回戦で負けていたヨアキム・ワイルドとの対戦だ。フィリピン系にしてDJジーマとか、何度もリングネームも髪型も変えてきているが、現在は派手な電光ベストに坊主頭なので、やっぱりWRESTLE-1にも出ていた選手だと気が付くのに検索するまでわからなかった。この二人の内容は、教える側なら生徒に何度も見せる教科書のような展開であろう。派手に見えて、ちゃんと相手をプロテクトしながら技を出していくシェイン・ヘイストのヒール役が堪能できる。

 番組で「本日のメイン」と煽られるんだが、そのマット・リドルと、ベルファースト出身のキリアン・デインの試合は、ゴングが鳴る前にリドルが階段にぶつけられて終わり。これでいいのだ。
 Raw、SmackDownに続いて、今回もまたハーリー・レイスの追悼ビデオが挿入されている。やはりアメリカでの追悼ぶりは大きな扱いであることがよくわかるのだ。

■ WWE NXTテイクオーバー:トロント
日時:8月10日(現地時間)
会場:カナダ トロント スコシアバンク・アリーナ

<第5試合 3本勝負NXT王座戦>
[王者]アダム・コール
vs.
[挑戦者]ジョニー・ガルガノ

<第4試合 NXTタッグ王座戦>
[王者]ストリート・プロフィッツ (アンジェロ・ドーキンス & モンテズ・フォード)
vs.
[挑戦者]アンディスピューテッド・エラ (カイル・オライリー & ボビー・フィッシュ)

<第3試合 NXTノースアメリカン王座トリプルスレッド戦>
[王者]ヴェルヴェティーン・ドリーム
vs.
[挑戦者]ピート・ダン
vs.
[挑戦者]ロデリック・ストロング

<第2試合 NXT女子王座戦>
[王者]シェイナ・ベイズラー
vs.
[挑戦者]ミア・イム

<第1試合 女子遺恨戦>
キャンディス・レラエ
vs.
紫雷イオ


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