長州力の冠番組・第2回! BSフジ『次課・長州の力旅』

 6月15日(金)、長州力の冠番組であるBSフジの<金曜+1>『次課・長州の力旅』の第2回が放送された。
 この番組は23時からの1時間番組で、『次課』とはもちろん、お笑いコンビの次長課長(河本準一と井上聡)のこと。この3人と事情通の先生を合わせた4人で、街に潜む謎を究明する散策番組である。

 6月1日に放送された第1回は、狛犬の事情通と、電線の事情通をお迎えして、東京の街を散策した。いずれもマニアックなテーマで、普通の人の感覚からすると、なぜこんな物に興味を持つのか、不思議に思ってしまう。

▼<金曜+1>『次課・長州の力旅』第1回放送

長州力の冠番組がスタート! BSフジ『次課・長州の力旅』

室外機を求めて、新宿二・三丁目の旅

 今回、まず舞台になるのは東京・新宿二丁目および三丁目で、お迎えするのは『室外機』の事情通であるエンドケイプ先生(44歳)。眼鏡をかけたロン毛の日本人男性だ。
 室外機というのは、エアコンを取り付ける際に、部屋の温度を逃がすために外に設置されている物。なぜ主役たるエアコンではなく、誰も見向きもしない室外機に拘るんだ?
 エンドケイプ先生は室外機に顔を近付けている。不思議に思った長州が尋ねた。

「それは涼しいわけ?」
「いや、”彼”の声を聴いてたんですよ」

 彼? なんとエンドケイプ先生は、室外機のことを”彼”と呼んでいるのだ。思わず長州も呆れたように下を向く。長州をもってしても、理解不能の人物のようだ。
 さらに長州が尋ねる。

「(室外機は)なんて言ってました?」
「声にはならない声なんですけど、喜怒哀楽は伝わるんですよ」

 長州も室外機の『声』を聴いてみるが、どんな喜怒哀楽があるか理解できるわけもない。
 次長課長の井上も思わず言った。

「今週もヤバい人が来ましたねえ」

 しかし、エンドケイプ先生は室外機の魅力について熱く語る。

「室外機って、室内機(エアコン)とコンビじゃないですか。でも、大事な部分は”彼”(室外機)の中に詰まってるんですよ。だから、”彼”が基本がんばってるんです。だから”彼”がいないとエアコンは成り立たない。でも”彼”は、外で雨の日も風の日も文句ひとつ言わずがんばってるわけじゃないですか」
「エアコンはどうなの?」

 長州が思わず訊いた。エンドケイプ先生の、エアコンに対する愛情を知りたかったのだろう。
 ところが、エンドケイプ先生はトンでもないことを口にした。

「”アイツ”は、あたかも独りでやってるかのように……」
「アイツ!?」

 なんとエンドケイプ先生は、主役たるエアコンのことを”アイツ”呼ばわりした。つまり、エンドケイプ先生にとっての位置づけは『”彼”(室外機)>”アイツ”(エアコン)』というわけである。

「僕はエアコンが好きなわけじゃないですよ。室外機が好きで、どちらかというと、エアコンはちょっと嫌いなぐらいで。たとえば河本さんも家電量販店でエアコンを買うとき”アイツ”の方を見るわけじゃないですか。でも室外機を見ることはないでしょう。CMに出るのも”アイツ”ですよ」

 つまり、決して日の当たらない場所で健気に働く室外機に魅力を感じているというわけだ。
 さらにエンドケイプ先生は室外機について熱弁する。室外機には、ファンの位置によって”右目”と”左目”があって、ほとんどが”右目”なんだそうだ。なぜなら、右利きの人は”右目”の方が作業しやすいからだという。

▼室外機の前にて。左からエンドケイプ先生、長州力、井上聡、河本準一

 ここでいつの間にか、見たことのある女性が後ろに立っていた。第1回放送で、電線愛好家として出演した石山蓮華先生(25歳)だ。また1人ヘンな人個性的な人が増えた。
 長州がエンドケイプ先生に訊いた。

「電線に興味あります?」
「あります! (室外機と)境遇が似ているので……」
「オフ会ですか!?」

 次課長の河本が思わず言った。エンドケイプ先生と石山先生、どうやら気が合いそうだ。
 石山先生も熱く語り出す。

「裏方で支えているモノの尊さとかはスゴイな、と」
「日本の情景に必要不可欠なモノが電線と室外機で、魂は同じ」

 エンドケイプ先生も大いに同意した。
「二人もう、付き合っちゃいなよ! 付き合うのがいちばん早いわ!」河本も呆れて言い放った。
 長州も思わず本音を漏らした。「俺、マジで外れたいわ」。

 さらに散策が続く。室外機は外に置かれているので、盗まれることも多いそうだ。なぜなら、室外機の中には銅やアルミなど資源が詰まっているため、それを売って儲けようという不届き者がいるという。
 井上が疑問をさしはさんだ。

「室外機がないと、中のエアコンはどうなるんですか?」
「室外機がないと、中のエアコンは何もできないです!」
「じゃあ、中のエアコンは捨ててしまった方が早い?」
「中のエアコンはもう、いつでも捨ててしまってもいい」

 エンドケイプ先生のエアコン嫌いは相当なものらしい。

 さらに室外機を求めて歩いていると、”左目”の室外機を発見! 新宿二・三丁目界隈では、”左目”はこの1台しかないそうだ。30年ほど前までは、”左目”の室外機も多かったそうだが、近年ではメッキリ減ってしまったんだとか。
 エンドケイプ先生の、”左目”の室外機に関する解説が始まる。

「おそらく1980年代後半から、ここに置かれている室外機です。ちょうど長州選手がアントニオ猪木選手にフォール勝ちした頃からあるんです!」

 なんとエンドケイプ先生、室外機しか興味がないと思ったら、意外にもプロレスに詳しかった!
 室外機を巡る旅が終了し、長州と次長課長、そして石山先生の4人に、エンドケイプ先生から『室外機マニア1級証明カード』が授与された。ちょっと歩いただけで1級!? ちなみにエンドケイプ先生は、30年間も室外機を求めて歩いていながら、まだ1級なんだそうだ。誰が決めたのかは知らないが(まあ、エンドケイプ先生本人が決めたんだろうけど)。
 そして、恒例となった長州による締めの一句。

  風に酔う 淋しくまわる 室外機

 おっ、前回よりも良くなった感じだ! 夏井いつき先生が採点したら『才能ナシ』から『凡人』ぐらいには昇格したかも。

足立区・竹の塚で、マンホールの謎を探る!

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 次にやって来たのは東京都足立区にある竹の塚。今度、講釈するのはマンホールの事情通・白浜公平先生(41歳)。道路には必ずあるマンホールの蓋に魅せられた先生だ。なぜか竹の塚がマンホールの聖地だそうである。
 白浜先生によると、マンホールの面白さに気付くと、人生が楽しくて仕方がないそうだ。マンホールは日本全国にあるのだから、どこへ行ってもお祭りをやっているようなものだ、と白浜先生は言う。
「楽しいんだろうねえ」と長州も、納得したのかバカにしているのかわからない口調で感心した。

 散策しながらマンホールについて解説していると、せんべい屋に辿り着いた。白浜先生はマンホールのような丸い物が好きなので、当然せんべいも好きだという。4人はせんべい屋に入ることにした。
 店に入るや否や、白浜先生はせんべい屋の主人にいきなり質問した。

「(昔は)前の道路に川は流れてませんでした?」
「ウチのおじいちゃんが、ここの商店街を建てたんですよ。前に田んぼの用水の川が流れてたんです」

 50年前は流れていたその川を、現在では埋め立てて道路にした。今でも道路の地下を用水路として流れている。
 東京23区の8割は、汚水と雨水が1つの下水道管を流れる合流式下水道。しかし竹の塚は、汚水と雨水が別々の下水道管を流れる分流式下水道だ。したがって竹の塚ではマンホールの数が増え、マンホールの聖地になったのだという。

 竹の塚を歩いていると、長州がレアなマンホールを見付けた。さっき、せんべい屋の主人が言っていたように、マンホールには川が描かれていて、そこで人々が魚捕りをしている。昔の風景を記憶に留めておくために、マンホールに川の絵を描いているのだそうだ。
 白浜先生によると、マンホールの素晴らしさは、デザインなど不必要な物に敢えて絵などを描いている点だという。考えてみれば、マンホールの蓋は、蓋の役目さえ全うすればいいわけで、デザインや絵など必要ない。

 ここで白浜先生は、タブレットでマンホールの写真を見せた。長州の故郷である山口県徳山市(現:周南市)のマンホールである。そのマンホールには、市花であるサルビアが描かれていた。長州も見たことがないそうだ。
 さらに徳山と言えばコンビナートで有名。こちらは味気ない工業用水のマンホールで、そこには『人孔』と書かれている。マンホール(manhole)を直訳すると『人の孔(あな)』即ち『人孔(じんこう)』で、今でも業界では人孔と呼ぶのだそうである。
 もちろん、次長課長の故郷である岡山市のマンホールの写真も紹介した。岡山市のマンホールは、ほとんどが桃太郎をモチーフにしたものばかりだ。岡山には桃太郎しかないんかい!

 そして、竹の塚にある最後のレアなマンホール。そこには小林一茶の有名な俳句『やせ蛙 まけるな一茶 是にあり』と、カエルが相撲を取っている絵が描かれていた。この近くにある炎天寺で、一茶はこの句を詠んだそうである。

 最後に、一茶のマンホールと一緒に、絵と同じような格好をして写真を撮る、ということを試みた。つまり、マンホールのカエルのように、長州と河本が相撲を取り、井上がそこに寄り添うカエルの役をするということだ。
 写真は無事に撮れたが、長州と河本は酔っ払いのケンカ、井上は傍で吐いているオッサンのようだった。

 マンホールの旅も終わり、ここで長州による締めの一句。……のはずが、長州は河本に「書いて!」。どうやら締めの一句は、河本に任せたようだ。

 見て学び 歩いて学ぶ 人の孔(こう)

 ……長州よりも、河本の方が一枚上手だった。しかし、長州は河本が書いた句を白浜先生に渡すときに言い放った。

「今日、僕、考えてこれ書きました」

 いつの間に、そんな卑怯な男に成り下がったんだ、長州!?

▼マンホールを観察する4人。左から長州力、河本準一、井上聡、白浜公平先生

 <金曜+1>『次課・長州の力旅』はあと1回、BSフジで放送予定がある。第3回は22日(金)の23時~23時55分、題材は6月『角打ち』と『高架下建築』だ。
 次回の珍道中もお楽しみに!


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’18年05月31日号TV放送権WWE-UFC 全日後楽園 R木村命日 I編集長 秋山準 浜田文子