“漢氣の拳”浅川大立インタビュー
解説:問答無用の打ち合い上等! 「お見合いばかりのポイントゲームでしょっぱーくギリ勝ちするくらいなら、派手にドカンと盛り上げて華々しく散った負けの方がずっといい」と言ってのける通り、生粋のファイターである浅川の試合にブレはない。その結晶が前回(2018年3月25日)の翔貴戦。幾度となくダウンを奪い合い、最後は、きっちりKOしてのけた。その勢いのままに臨むタイトルマッチ。昨年8月19日、ノンタイトル戦で判定勝利を収めているだけに挑戦者ながら戦況は有利と言っていいだろう。だがしかし、浅川は、そんな外野の声など聞こえども我関せず「いつも通り俺の試合をするだけ」と嘯く——。
――前回の翔貴戦は、6度ものダウンの応酬となるINNOVATION史上屈指の大激闘となり、結果、第5ラウンドKO勝利。激闘派の浅川選手としても出色の試合となりました。
それまで町田戦(※1)が代表作と言ってきたのですが、ここで入れ替わりましたね(笑)。
――改めて試合を振り返ってください。
久しぶりに俺のやりたいような試合ができたなと。翔貴選手が真正面から打ちあってくれたので気持ちよく闘うことができました。
――「久しぶり」と言われますと、他の試合でそうはいかなかった?
名前は出しませんが、クリンチで逃げ回る奴もいたし、勝負だから仕方ありませんけど、俺とは価値観が違うなって。
――価値観とは?
「俺のやりたいようにやる」ってことです。勝つことのみが大切なら翔貴戦で2ラウンド、先に2回ダウンさせているから、そこから無理はしないでガード固めて安全圏でポイントアウトしながら、無理なく倒せればいいかなーくらいの気持ちでやった方が確実なんでしょう。それは俺にはできないし、やりたくもない。俺流でいったから翔貴選手のバック肘で倒されて危うく負けるところだったけど、そこで倒し切って応援に来てくれた仲間たちが大喜びしてくれた時の満足感、「勝ちゃいい人」には味わえないでしょ!
――”漢(おとこ)”浅川大立、面目躍如といったところですね。しかしながら、次のタイトルマッチ、対する王者、櫻木選手は、防御型であることを公言し「リスクのあるKOよりも確実な判定勝利」を狙うことを隠さずないテクニシャンです。
前回は、倒せなかったので、今回はKOします! 俺は、あの頃から数倍強くなっているから確実に!
――数倍も? どの部分が強化されましたか?
すべてにおいて! 日々進化する36歳です!(笑)
――楽勝宣言?
向こうも強くなっているでしょうし、タフな相手なので楽勝とはいかないでしょう。
――再戦だけに前回とは別に作戦を立てる?
いつも通りです。正面からぶっ倒しにいくだけです。
――前回は、フェザー級(57.15kg)の櫻木選手がスーパーフェザー級(58.97kg)に上げての対戦でしたが、今回は、フェザー級タイトルマッチにつき、櫻木選手のホーム階級に浅川選手が下げて来る形です。
翔貴戦がフェザー級の初試合でしたけど、まあ、ああやって倒して勝てたんで大丈夫でしょう? それよりチャンピオンの方が苦しそうじゃないですか?
――確かにボディービルダーにもなれそうな櫻木選手の減量は、水抜きなど相当過酷そうな様子がSNSなどからも伝わってきます。浅川選手も筋骨隆々の堂々たる体躯ですが問題はない?
俺の身長やリーチだとスーパーフェザー級だと小さいので、今回、いい機会です。これまでは仕事が忙しくてなかなか減量と折り合いがつかなかったけど、ようやくそちらも落ち着いてきたので、むしろ楽しみだなと。
――今夏、“キックボクシングの聖地”であるディファ有明の閉館が決まり、今回のINNOVATION最終興行となりました。
ディファは、もう10年以上前のプロデビュー戦の会場ですし、雰囲気もあって、何度も上がっているリングなので寂しいですね。
――しかもメインイベントとなりました。
そうっすねー、けど……俺は何も変わらないんですよ。いつだって「この試合が最後」と肚を括って倒しに行く。今回で4度目のタイトルマッチ。過去3回は、ベルトを巻けてない。それでも応援に来てくれる皆の為にも絶対に獲りたい……でも、そんな気持ちはあってもやっぱり芯は変わらない。ディファの最後、メインベント、タイトルマッチ……究極、何も関係ない。これがアマだろうがプロだろうが、観客がいようがいまいが、リングの上は、男と男の1対1。向かい合って、よーいドンで倒しあい。俺にとっては、それだけなんです。
――侠気に溢れた、まさに浅川節です。
そんな俺の試合を見てくれて、楽しんでもらえれば、こんなに嬉しいことはない。この試合の先なんて考えてません。そんな俺の覚悟を見に来てください!
※1 町田戦 2016年6月5日、INNOVATIONスーパーフェザー級王者、“居合パンチャー”町田光に挑戦した浅川は、圧倒的不利の下馬評を覆すクロスファイトを繰り広げ、マジョリティデシジョン(判定0-2)で惜敗するも大いに株を上げた。
リングネーム:浅川 大立
フリガナ:アサカワ・ヒロタツ
所属:ダイケンスリーツリー
生年月日:1981年10月15日
出身地:山梨県甲府市
身長:172cm
戦型:オーソドックス
戦績:22戦13勝(6KO)9敗
ステータス:INNOVATIONフェザー級1位、WBCムエタイ日本スーパーフェザー級6位
“闘ふ神主”櫻木崇浩インタビュー
取材・文:JAPAN KICKBOXING INNOVATION広報部
解説:昨年12月17日の“闘ふ神主”櫻木崇浩×安本晴翔は、半年前まスーパーフライ級だった天才児が3階級上の王者と対戦するという業界内外の注目を集めた試合は、櫻木が判定惜敗するも、その後も続く安本が無敗の快進撃を見るだに“闘ふ神主”の実力は、確かなもであると確認できたといえる。そこから約半年を置いての復帰戦は、虎の子のチャンピオンシップ防衛戦となった。挑戦者は、昨夏、辛酸を舐めさせられた強打者、浅川大立。INNOVATION屈指の好カード。この夏までに閉館となるディファ有明最終興行メインイベントに臨む王者に話を聞いた——。
――櫻木選手も幾度となく闘った“キックボクシングの聖地”であるディファ有明の閉館が決まり、そのINNOVATION最終興行でメインのタイトルマッチ、感慨深いのでは?
はい、ディファは、憧れの舞台でしたからね。
――憧れ?
コウイチさん(※1)の試合を始めて見たのがディファでした。眩しいくらいカッコ良くって、そんなディファでメインですから、それはもう。
――先日、不慮の交通事故で急逝した日本ヘビー級の名王者、KOICHI選手の訃報には、驚き、悲しみ、まだ冷めやらぬところですが、櫻木選手とご関係は?
四国は高松から大学の為に上京して、空手道からキックボクシングに転向したのがTHE SPIRIT GYM、後のバンゲリングベイ・スピリットで、ジムはコウイチさんが管理するAEファクトリー(現・バンゲリングベイ駒沢)でした。施設の整った立派なジムなのですが、当時は、そこで練習する選手も少なく、二人で駒沢公園をランニングして、ミットを持ち合うのが日課で……それにしても急な話過ぎて、コウイチさんがもういないだなんて、まだ実感が湧かないくらいで。
――まさに「負けられない理由」ですね。
はい、コウイチさんへの想いは、しっかりと胸に刻んでリングに上がります!
――話題となった安本戦から約半年、これまでどう過ごされていましたか?
あの試合後は、本当にヘコんで大変でした。INNOVATIONフェザー級のベルトも返上しようかと思い藤岡会長(武勇会会長、藤岡勇人)に相談したのですが「しっかり防衛して再戦を目指そう」と言っていただいて、今では、前向きに鍛錬の毎日です。
――強固なディフェンスと老獪なテクニックが持ち味の櫻木選手ですが、リニューアルされた部分もある?
「相手の良さを殺す」防御型の特徴はそのままに、これまであえて見過ごしてきた細かな穴を埋める作業ができました。
――“闘ふ神主”スタイルに磨きがかかった?
僕は、どんな強い相手にも辛勝か惜敗。「写真判定ファイター」なんて言うと自虐的過ぎるかもしれませんが、「負けない戦い方」には自信があります。しかし、それではジャッジの微妙な見解の相違で勝敗が分かれてしまうので、自分のペースを保って明確に勝つバージョンアップをしてきました。
――実力に定評がある反面、マニアックな試合展開になるきらいも見られます。
そうですね、トリッキーで大技を連発する八神剣太(※2)選手相手でも派手さを打ち消して接戦してみせますから(笑)。
――そこを曲げることはない?
僕の特性で「勝つ」ことを至上にするとそうなってしまっただけで、観客を沸かせることをないがしろにしているわけではないんです。ただ、その勝ちにこだわるプロセスを見極めていただければ味わい深い試合ではないかとも思いますし、バージョンアップすることで、極上テイストに仕上げることもできるんじゃないかなと。しかも相手があの浅川選手ですから。
――“あの”と言われますと?
日本屈指の激闘派ですよね。この前(今年3月25日)の翔貴戦は、激闘過ぎ(※3)て、いい意味で馬鹿げた内容でした。彼は、誰とやってもイケイケが変わらない。ならば、そこに一度は破れている僕がどう闘うか?
――昨年8月19日、フェザー級の櫻木選手がスーパーフェザー級トップランカーだった浅川選手と階級を上げての一戦は、激闘となりました。
これまで色んなチャンピオンクラスの人たちと戦ってきましたが、実は、あの試合が過去最大のダメージを負いました。大怪我ではないですが、1ヵ月は引きずるほどで、ディフェンスマスターを目指す自分的には、ショックな内容。筋骨太い浅川選手がまさか階級を下げてくるとは思っていなかったので、この再戦は僥倖です。自分も認める強敵相手にリベンジを果たせれば、自身の成長がハッキリと確かめられますから。
――改めて浅川選手の特徴を分析してください。
とにかくタフです。攻撃に迷いがない。どんな相手でも倒しに行く姿勢がブレないし、相打ちを厭わない心の強さが最大の武器でしょう。
――まさに強敵の印象?
ですね。しかし、「心の強さ」は、僕の特徴でもありますから、そこのせめぎあいで負けるわけにはいきません。「護る強さ」と「攻める強さ」の対決ではないかなと。「盾と矛」どちらが強いか見極めていただければなと。
――「盾と矛」とは、なるほど。この試合の先は?
ここでしっかりとベルトを護って、次は、WBC日本フェザー級タイトルを狙いたいです。そして、そんな王道路線を歩む自分にKNOCK OUTさんが声をかけてくれれば最高です。
――橋本道場(町田光、宮元啓介、安本晴翔)や山口道場(山口裕人、山口侑馬、鈴木真彦)を中心にINNOVATION勢がKNOCK OUTで大暴れしているだけに夢ではないでしょう。
倒しに行くことを第一義にしないから一見向かないようですけどね(笑)。
――そこで自分を落とさなくても。
いや、ですが、KNOCK OUTでは“プロフェッショナルシスト”健太(※4)選手が活躍されているじゃないですか。ディフェンス偏向型のテクニシャンということでは、恐縮ながら同系列だと思うんですよ。彼がトップにいることでKNOCK OUTの深みが増しているんじゃないかなと。なら、僭越ながら僕も続いてと。
――強烈なキャラクターを打ち出してパフォーマンスでもファンを楽しませる健太選手とリアル神主キャラ(※5)を自ら押し出す櫻木選手、セルフプロデュースできるセンスも共通しているかもしれません。
はい、「雅にリングを舞い、最強の盾をもって相手を屠る」“闘ふ神主”の神事(試合)をお楽しみに!
※1 コウイチさん 本名、渡邉浩一(ワタナベ・コウイチ)は、KOICHI、またはコウイチ・ペタスのリングネームを持ちK-1などで活躍。キックボクシング日本ヘビー級の第一人者としてWPMF日本ヘビー級王者、M-1ヘビー級王者となった渡邉浩一が2018年4月7日、東京都渋谷区の路上でバイク運転中、交通事故に遭い37歳の若さで急逝した。
※2 八神剣太 ヤガミ・ケンタ。数々のフェイントやトリッキーな動きから繰り出す大技が特徴的なJ-NETWORKフェザー級、REBELS-MUAYTHAIフェザー級、WPMF日本フェザー級の三冠王。櫻木とは、2017年4月16日に対戦し、判定勝利している。
※3 激闘過ぎ 2018年3月25日、INNOVATIONの大森ゴールドジム興行メイン、浅川大立×翔貴は、幾度ものダウンの応酬となる大激戦となった。この試合は、YouTubeにて無料公開されている。https://youtu.be/jYdXtdyruSk
※4 健太 ケンタ。NJKFの看板選手を長く務めるスーパーテクニシャン。“プロフェッショナルシスト”という独特なキャラクターを自ら打ち出し、国内外でファンを楽しませる。WBCムエタイ日本ウェルター級王者、初代Krush-70kg王者、NJKFスーパーウェルター級王者、NJKFウェルター級王者など数々のタイトルを獲得し、佐藤嘉洋を破るなど実力派の側面でもトップファイター。
※5 リアル神主キャラ 櫻木は、香川県高松市の廣田八幡神社に生まれ育ち、國學院大学神道文化学部神道文化学科を卒業し、明階(めいかい/神主の高階位)を得て、実家で宮司(ぐうじ/神社の長)の父の下、禰宜(ねぎ/宮司をサポートする役割)を務める正真正銘の神主である。
“闘ふ神主”櫻木崇浩のプロフィール
リングネーム:“闘ふ神主” 櫻木 崇浩
フリガナ:“タタカウカンヌシ” サクラギ タカヒロ
所属:武勇会/JAPAN KICKBOXING INNOVATION
生年月日:1986年5月24日(31歳)
出身地:香川県高松市
身長:164cm
戦型:オーソドックス
デビュー年月日:2010年12月19日
戦績:24戦12勝(1KO)9敗3分
ステータス:INNOVATIONフェザー級王者、WBCムエタイ日本フェザー級3位
ブログ:https://ameblo.jp/takahiro0524/
Facebook:https://www.facebook.com/shrinefighter
Twitter:https://twitter.com/shrinefighter
興行情報はコチラ:https://kick-innovation.com/event_detail.php?id=94
“四国の梟雄” 門田哲博インタビュー
取材・文:JAPAN KICKBOXING INNOVATION広報部
解説:今年3月25日、セミファイナルで波乱が起きた。INNOVATIONウェルター級王者、門田哲博がノンタイトル戦で同級9位だった太聖に胸を貸した一戦。大方の予想は、王者が下位ランカーを楽にいなしての勝利だったが、一発強打のある太聖は、初回から勇猛果敢に攻め続け王者を本気にさせる。門田は、2R、得意の左ミドルキックで相手を後退させ、首相撲からのヒサ蹴りで圧倒。ヒジ打ちで頭部を斬り裂きドクターチェックを呼び込む。そのまま押し切るかと思われた刹那、太聖のヒジ打ちがヒットし、より深いカットに成功。ドクターストップTKOで番狂わせ金星をものにしたのだ。勝利者マイクを手向けられた太聖は、即座に「タイトルマッチによる再戦」を要求。それが次戦、はやくも叶った形が今回のこの試合となる。アトム山田など名王者を輩出し続ける武勇会の王者、門田もこれを受けたからには、挑戦者成敗に自信あってのことだろう。翔貴や馬木愛里といったキャラクター濃い選手を抱える岡山ジムの中でもオトボケ担当で癒し系の太聖は、その実力がピックアップされることがこれまであまりなかったが、ここで一気に“岡山ジム第三の男”から抜け出してチャンピオンならんとするモチベーションは、相当のものであろう。テクニックに優れた王者とパワフルな挑戦者。重量級らしくもスピーディーな攻防が期待される。“キックの殿堂”ディファ有明の最後となる記念すべき興行で栄光のベルトの行方やいかに?
――今年3月25日、INNOVATION大森ゴールドジム興行で、当時、INNOVATIONウェルター級9位だった太聖選手にヒジ打ちによる裂傷で2ラウンドTKO負けを喫して、再戦のタイトルマッチと相成りました。
早速、リベンジできる機会をいただけて嬉しいです!
――大金星を上げた太聖選手が勝利者マイクで「タイトルマッチの再戦」を希望したのを聞いても腹が立つのではなく嬉しかった?
はい、すぐにでも取り戻したい試合だったので。
――試合内容は、概ねチャンピオンペース、首相撲でコントロールし、先にヒジ打ちでカットしてドクターチェックも呼び込みながら逆転負けとのことですが、敗因は?
気持ちが入り過ぎて空回ってしまったかもしれません。練習や減量の疲れも抜けきっていない感じで緩んでいました。
――捲土重来を狙う門田選手のあらましを教えてください。
今は、愛媛県伊予郡砥部町に住んでいますが、生まれは、大阪府高槻市で、15歳までそこにいました。姉二人、妹二人にはさまれた五人兄弟で、うちが母子家庭だったので、働くことに忙しく、ジムに入門したのが24歳、プロデビューが27歳と遅めな具合です。
――キックボクシングを始めるきっかけは?
格闘技は、テレビでボクシングがやっていれば見る程度に好きだったのですが、それがずっと頭に残っていたのか、下の妹が高校を卒業して、すこし生活に余裕ができたので、何か趣味でも見つけようと武勇会に入門しました。とはいえ、選手をするつもりがあったわけではなく、ダイエット運動が目的で。ボクシングは、視力が悪いので、キックボクシングなら大丈夫かなと。
――それが試合に出場すると?
やってみたら試合もしたくなるもので、香川のグローブ空手の大会に出て何もできないで負けました。すごく悔しくて、それがきっかけで本気で取り組むようになったと思います。
――そこからプロデビューし、4年でINNOVATION王者にまでなったわけですが、これまで印象に残った試合は?
2017年9月24日のYETI達郎戦です。初の後楽園ホールでWBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級次期挑戦者決定戦のチャンスだったのですが負けてしまいました。
――ご自分のファイトスタイルを解説してください。
首相撲中心のムエカオ(タイ語:組技タイプ)です。そこからのヒジ打ち、ヒザ蹴りが得意です。一発強打があるわけではなく、目も悪いので捕まえにいく接近戦がやり易かったのかもしれません。これまでヒジでTKO、ヒザでKO勝ちもしています。
――次の再戦に関する意気込みは?
死に物狂いで、何が何でも勝ちに行く。その気持ちがすべてです!
――相当の入れ込みようです。
どんな展開になろうと必ず勝ちます! ディファ有明は、タイトルを獲った場所でもあり思い入れのあるリング。それだけにその最後に王座を防衛してみせます!
――その先々の展開は?
今は、この一戦のこと以外考えられません。絶対に勝ちます!
“四国の梟雄” 門田哲博のプロフィール
リングネーム:門田 哲博
フリガナ:カドタ キヒロ
所属:武勇会/JAPAN KICKBOXING INNOVATION
生年月日:1985年8月14日(32歳)
出身地:大阪府高槻市
身長:180cm
戦型:オーソドックス
デビュー年月日:2012年7月1日
戦績:22戦14勝(6KO)8敗
ステータス:INNOVATIONウェルター級王者、
Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100004282260274
興行情報はコチラ:https://kick-innovation.com/event_detail.php?id=94
“太聖砲艦”太聖インタビュー
取材・文:JAPAN KICKBOXING INNOVATION広報部
解説:今年3月25日、セミファイナルで波乱が起きた。INNOVATIONウェルター級王者、門田哲博がノンタイトル戦で同級9位だった太聖に胸を貸した一戦。大方の予想は、王者が下位ランカーを楽にいなしての勝利だったが、一発強打のある太聖は、初回から勇猛果敢に攻め続け王者を本気にさせる。門田は、2R、得意の左ミドルキックで相手を後退させ、首相撲からのヒサ蹴りで圧倒。ヒジ打ちで頭部を斬り裂きドクターチェックを呼び込む。そのまま押し切るかと思われた刹那、太聖のヒジ打ちがヒットし、より深いカットに成功。ドクターストップTKOで番狂わせ金星をものにしたのだ。勝利者マイクを手向けられた太聖は、即座に「タイトルマッチによる再戦」を要求。それが次戦、はやくも叶った形が今回のこの試合となる。アトム山田など名王者を輩出し続ける武勇会の王者、門田もこれを受けたからには、挑戦者成敗に自信あってのことだろう。翔貴や馬木愛里といったキャラクター濃い選手を抱える岡山ジムの中でもオトボケ担当で癒し系の太聖は、その実力がピックアップされることがこれまであまりなかったが、ここで一気に“岡山ジム第三の男”から抜け出してチャンピオンならんとするモチベーションは、相当のものであろう。テクニックに優れた王者とパワフルな挑戦者。重量級らしくもスピーディーな攻防が期待される。“キックの殿堂”ディファ有明の最後となる記念すべき興行で栄光のベルトの行方やいかに?
――ビッグマウスで派手な試合をするルンピニージャパン・フェザー級王者“岡山名物”翔貴や美男の天才児“ピンクダイヤモンド”馬木愛里といった個性豊かな選手を輩出している岡山ジムから「第三の男」として太聖選手が台頭してきた感があります。
今回の挑戦でベルトを巻ければ、岡山ジム最短タイトル奪取記録になるので狙っています!
――馬木一路会長のFacebook(https://www.facebook.com/kazumichi.umaki)など拝見するに個性派の二人に負けず劣らず太聖選手も独特のキャラクターをお持ちだとお見受けします。
昔からどこに行ってもイジられるんですよねー。初対面の知らない人からでもイジられてしまいます(笑)。
――どことなく親しみやすい癒し系の空気があるとか?
真面目にしているだけなんですけどねー。
――いじられるのは嫌ではない?
気にしないというか流せるようになりました。拾ってあげないと可哀想だから乗ってあげるというか(笑)。
――ホノボノしているようでなかなかクールな印象です。
自分としては「意外性」を売りにしているんですよ。
――意外性?
これまでの試合も「これは勝てないだろう」って相手に勝って、勝って当然と思われる試合を落としたり。この前の門田戦がまさにそれでした。
――今年3月25日、INNOVATION大森ゴールドジム興行で上げた大金星、当時、INNOVATIONウェルター級9位だった太聖選手が現王者をヒジ打ちで2ラウンドTKO勝利を収めました。
そこが僕の意外性です!
――その試合直後、勝利者マイクで「タイトルマッチの再戦」を提唱して、それが即座に叶った形となります。
そこは狙っていました。ディファ有明最後のINNOVATION興行、大きな舞台でチャンピオンになれたらなって。
――改めて、その門田戦を振り返ってください。
流石は、チャンピオン、圧力が凄かったです。まだ9戦しかしていませんがダントツで一番でした。ミドルキックの射程距離も長いし、首相撲はしつこくて強い。けど、普段、(階級下の)翔貴や愛里とスパーリングしているので、スピードはすぐに慣れましたし「イケルな」とヒジを狙うことができました。
――ヒジ打ちが得意?
判定勝ちを狙うような器用なことができないので「倒す!」か「斬る!」かしかありません。今度のタイトルマッチもそうなるでしょう!
――力強いKO宣言です。ここで太聖選手のここまでに至るパーソナリティーをお聞きします。生まれは?
岡山県倉敷市です。
――子供の頃、夢中だったことはありますか?
小学校4年生から高校卒業まで野球一筋でした。
――格闘技との携わりは?
格闘技は、元々、大好きで、特にK-1の魔裟斗はカリスマです! YouTubeで公開された引退特集のプロモーションビデオなんて僕一人で1000回は見ています!
――それが自分でもやってみようとなったのは?
最初は、中学野球部引退からしばらく、太りたくなかったので町の柔道場に通って半年で黒帯を取りました。これは、高校入学同時に止めたのですが、同じく高校野球部引退でやりたかった格闘技を本格的にやろうと色々なジムを見学したりしながら、今はもうないボスジムって友人がいたところに体験入門したんです。そこで遊び程度のマススパーでボコボコにされて悔しくて入会しました。
――初試合は?
入門2か月でグローブ空手に出て1回戦勝って、2回戦で強豪だった愛里のお兄ちゃんと延長までいったんです。それで自分は強いって勘違いして、高校卒業式の翌日に3週間、タイにムエタイ修行に行きました。
――ジムはどちらに?
バンコクのイングラムジムです。右も左も分からない中、食べ物は慣れないし、練習がきつくって、ほんとそれだけしかできませんでした。けど、良い人生経験が積めたなと。
――そこまでしたのはプロ志望だったから?
それはまったく頭にありませんでした。
――岡山ジムに移籍したのは?
高校卒業後、就職で岡山市に引っ越して移りました。タイ人トレーナーに教えていただけるし、在間啓一顧問、田村信明相談役や会長のご尽力でしっかりとチャンスもしっかりいただける最高の環境です。
――そこで急成長してプロデビュー3年、10戦目にして王座に手をかけることとなったわけですね。
すべてのお膳立てはしていただいたので、あとは僕次第です!
――ファイター太聖選手を自己紹介してください。
不器用ですが、とにかく前に出ます。気持ちで勝負します!
――得意技は?
クワガタパンチ!
――クワガタ?
自分でつけたんじゃなくてそう言われてしまうのですが、ウェルター級にしては背が低い(171cm/66.67kgのウェルター級は180cm前後が通常)ので、フックを打つのに手首を内側に捻って打ち抜くのが行き過ぎてクワガタの角みたいになるって。
――それが必殺技?
いや、あくまで武器はハートです!
――今回のタイトルマッチのその先、大目標などございますか?
まずは、この一戦! 獲ったら、他のタイトルも狙いつつ、橋本悟さんや喜入衆さんと戦ってみたいです!
――それは何故?
正面から足を止めて打ち合うってことをしたことがないんですよ。彼らとならそんな試合ができそうだなって。
――門田選手とそうはならない?
打ち合ってくれれば嬉しいですが、首相撲狙いですよね、きっと。僕は、野球で例えるならいつもホームラン狙い。KOしにいって、その結果、勝てるか倒されるか。そんな気持ちを見に来てください!
“太聖砲艦”太聖のプロフィール
リングネーム:太聖
フリガナ:タイセイ
所属:岡山ジム/JAPAN KICKBOXING INNOVATION
生年月日:1995年8月18日(22歳)
出身地:岡山県
身長:171cm
戦型:オーソドックス
デビュー年月日:2015年3月22日
戦績:9戦5勝(1KO)4敗
ステータス:INNOVATIONウェルター級3位
Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100018353312365
Twitter:https://twitter.com/0818za1
興行情報はコチラ:https://kick-innovation.com/event_detail.php?id=94
■ Champions Carnival 2018
主催:JAPAN KICKBOXING INNOVATION
日時:2018年5月13日(日) 15:45開場 16:00開始予定
会場:東京・ディファ有明
チケット前売り:SRS席 12,000円 RS席 10,000円 S席 7,000円 A席 5,000円 ※当日券は500円UP
※当日アマチュア出場小中学生はプロ観戦チケット(自由席)を2000円でお求めいただけます。
チケット販売所:チケットぴあ、参加各ジム、各選手 チケット発売中
お問合せ(INNOVATION興行本部):TEL 043-247- 0112
公式サイト:http://kick-innovation.com/
<第9試合 メインイベント INNOVATIONフェザー級タイトルマッチ 3分5R>
闘ふ神主 櫻木崇浩(武勇会/同級王者)
vs.
浅川大立(ダイケンスリーツリー/同級1位)
<第8試合 セミファイナル INNOVATIONウェルター級タイトルマッチ 3分5R>
門田哲博(武勇会/同級王者)
vs.
太 聖(岡山ジム/同級3位)
<第7試合 日本vsタイ国際戦 61.5kg契約 3分3R>
櫻井健(習志野ジム/ライト級1位)
vs.
キヨソンセン・FLYSKYGYM(FLYSKYGYM)
※棚橋賢二郎(拳心館/NKBライト級1位)選手は、怪我の為、キヨソンセンに変更となりました。
<第6試合 ジム対抗戦 55kg契約 3分3R>
若月勇磨(マイウェイスピリッツ/バンタム級3位)
vs.
和 斗(井上道場/バンタム級6位)
<第5試合 ジム対抗戦 59kg契約 3分3R>
アトム山田(武勇会/フェザー級5位)
vs.
児島真人(DANGER/スーパーフェザー級4位)
<第4試合 ジム対抗戦 ウェルター級 3分3R>
番長兇侍(習志野ジム/ウェルター級6位)
vs.
雅 喜(Reborn経堂)
<第3試合 INNOVATION VS NJKF 団体対抗戦 60㎏契約 3分3R>
JOKER(花澤ジム/スーパーフェザー級8位)
vs.
梅沢武彦(東京町田金子ジム/NJKFスーパーフェザー級5位)
<第2試合 ジム対抗戦 55kg契約 3分3R>
ギャラクシー黒川(武勇会/フェザー級10位)
vs.
稔乃晟(マイウェイスピリッツ/バンタム級10位)
<第1試合 ジム対抗戦 ライト級 3分3R>
増田侑也(マイウェイジム)
vs.
海 登(光ジム)
※月額999円ファイトクラブで読む(クレジットカード、銀行振込対応)
▼[ファイトクラブ]3・24『RISE 123』後楽園ホール詳報:清水賢吾「今日長女が卒園式で門出の日だった」
※490円電子書籍e-bookで読む(カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応)
▼新生UFC反撃!ディズニーとESPNによるオンデマンドESPN+で2019年から15大会配信
’18年05月17日号どんたく KnockOut RIZIN SEAdLINNNG PURE-J CAC総会 かさいあみ