4・1大阪DEEP☆KICK 35が終了した、
今大会はダブルメインイベントとなっており、メイン2では、山口侑馬が返上したDEEP☆KICK 60kg級のベルトを賭けて、前大会のトーナメントで勝利し、決勝に進出した佐藤亮 (NJKF/健心塾)と谷岡祐樹 (パラエストラ加古川) が激突し、谷岡が勝利。
メインイベント1では、DEEP☆KICK史上初となるNJKFミネルヴァのピン級王者決定戦が行われ、現ミネルヴァアトム級王者の百花 (魁塾)とMARI (ナックルズGYM) が王座をかけて激突し、MARIが初代ピン級王者となった。
前回大会60kg級王者決定トーナメント1回戦で、西元也史(京賀塾)に勝った佐藤亮と、足利也真登 (FightClubRush)に勝った谷岡祐樹の2人による王座決定戦は、2Rと3Rを優勢にすすめた谷岡が、第5代DEEP☆KICK 60kg級王座に就いた。
勝ち名乗りを受けた谷岡は感極まり、こらえきれない涙を拭いながら観客のあたたかい祝福をうけた。リング上でのインタビューでは
「6年目にしてやっと形になるものを手に入れることができて嬉しい。今度は追われる立場、頑張って防衛していきたい」
と、喜びと今後の目標を語った。
DEEP☆KICK史上初となるNJKFミネルヴァのタイトル戦、試合前から打ち合いに持ち込みたいと言っていた百花は、1R序盤、挨拶代わりのローキックから速いパンチのコンビネーションでけん制。MARIは落ち着いてガードを高く上げ、前蹴り、ローキック、ワンツーで応える。百花は上体を大きく揺らし踏み込むタイミングを探る。百花が踏み込んでパンチを打てば、MARIも回転の速いパンチでカウンターを狙う。両者1ラウンドから1擊必倒のパンチを繰り出し、張り詰めた緊張感のなかラウンドを終える。
2R開始のゴングが鳴りやまないうちに、両者パンチでの激しい打ち合い。百花の回転の速いトリッキーな攻撃に対し、MARIはセコンドからの指示でフリッカージャブをヒットさせるなど、ボクシングテクニックをみせる。MARIの伸びるストレートに対し、百花はパンチの距離が合わずクリンチの展開が目立つ。激しい攻防のなか両者決定打はなく接戦のまま2R終了。
3Rも、開始から激しい打ち合い。遠い間合いからMARIのストレートが百花の顔面をとらえる。MARIのパンチが当たりだすと、百花は組み付いてヒザ蹴り。レフェリーの3カウントでブレイクされ、再びMARIの距離になる展開が続く。残り1分、百花は起死回生のバックブローを放つも、距離をつぶされコーナーに押し込まれる。それでも百花は右ハイキックで押し返し、攻撃を止めない。さらに両者激しい打ち合い、会場の大声援のなか試合終了のゴング。判定となり、3者ともに30-29、最終ラウンドでポイントをとったMARIが、NJKFミネルヴァ初代ピン級王座に就いた。
MARIは、リング上でのインタビューで
「ずっと前から目標にしてきたミネルヴァのベルトを巻くことができて本当に嬉しいです」
と、喜びのコメント。また、
「岡山から、たくさんの人が応援に来てくださって、ありがとうございました。皆さんの応援のおかげで勝つことができました」
と、会場にむけて笑顔で挨拶した。
NJKFミネルヴァ代表の竹越義晃氏は
「接戦でしたが、やはりディフェンス力と、ベルトに対する“絶対取る”という部分がMARI選手の方が優っていたのではないでしょうか」
と、熱戦を振り返った。
ダブルセミファイナルは、55kg級王者鈴木真彦への挑戦権を賭けた、4人トーナメントの準決勝。当初は、今回の勝者どうしが挑戦者決定戦を争う予定だったが、王者の鈴木真彦がスケジュールの都合で年内の防衛戦が難しくなり、王座返上の意思を表明。よって決勝の挑戦者決定戦が、王座決定戦に変更となっている。
セミファイナル1では、内藤凌太 (SB/ストライキングAres) が、延長の末、厳基 (月心会チーム侍) を下して決勝に進出。セミファイナル2では、拳剛(誠剛館) が、鷹介(TEAM HAWK)を判定で下して決勝に進出、内藤凌太と拳剛の2人が、王座決定戦の切符を手にした。
決勝となるDEEP☆KICK55kg級王座決定戦は、次回大会7月1日(日)大阪市・旭区民センター大ホールで開催される『DEEP☆KICK 36』で行われる。
その他、特に際立ったのが、第4試合の中村寛(BKジム) と、第5試合のSEIYA(MADMAX GYM)。
中村は、前回大会で見事なKO劇をみせランキング入りした金剛駿(Kick-Style)を、その豪腕を武器に1R2分37秒でマットに沈めてみせた。今後の60kg級戦線に旋風を巻き起こしそうな存在となった。
一方、SEIYAは、前回タイトル戦を組まれながらも怪我でチャンスを逃したランキング2位の虔次郎(風吹ジム) を、3RTKOでマットに沈めた。試合後マイクを手にして
「虔次郎選手を倒したので、チャンピオンの敦YAMATO選手とタイトルマッチさせてください」
と、アピール。こちらも63kg級を盛り上げていきそう。
また、オープニングファイトでは、アマチュアキックNEXT☆LEVELの関西タイトルマッチ『TOP☆RUN』が行われ、各階級の王者が決定している。
■ TERESA presents DEEP☆KICK 35
日程:4月1日(日) オープニングファイト開始13:00 本戦開始15:00
会場:大阪市立東成区民センター大ホール
<メインイベント2 第5代DEEP☆KICK60kg級王座決定戦 3分3R延長1R>
2位
●佐藤亮(NJKF/健心塾)
判定0-3(28-30 28-30 29-30)
〇谷岡祐樹(パラエストラ加古川)
1位
※谷岡が第5代DEEP☆KICK60kg級王者に
<メインイベント1 ミネルヴァ初代ピン級王座決定戦 3分3R延長1R>
●百花(魁塾)
判定0-3(三者とも29-30)
〇MARI(ナックルズGYM)
<セミファイナル2 DEEP☆KICK55kg級挑戦者決定戦準決勝 3分3R延長1R>
4位
●鷹介(TEAM HAWK)
判定0-3(29-30 29-30 28-29)
〇拳剛(誠剛館)
※拳剛が決勝に進出
※王者・鈴木真彦が返上の意思を表明したため、決勝が王座決定戦に変更
<セミファイナル1 DEEP☆KICK55kg級挑戦者決定戦準決勝 3分3R延長1R>
2位
〇内藤凌太(SB/ストライキングAres)
判定1-1(30-29 29-30 29-29)
延長2-1(10-9 10-9 9-10)
●厳基(月心会チーム侍)
※内藤凌太が決勝に進出
<第5試合 63kg契約 3分3R>
2位
●虔次郎(風吹ジム)
TKO 3R 2分14秒
〇SEIYA(MADMAX GYM)
<第4試合 60kg契約 3分3R>
〇中村寛(BKジム)
TKO 1R 2分37秒
●金剛駿(Kick-Style)
8位
<第3試合 58kg契約 3分3R>
〇雄大(Teem Free Style)
判定2-0(30-29 30-29 29-29)
●FUJIMON♡(亀岡キックボクシングジム)
<第2試合 63kg契約 3分3R>
5位
山崎優輝(多田ジム)
中止
木村颯太(NJKF/拳心會館)
※山崎が負傷欠場
<第1試合 55㎏契約 3分3R>
5位
〇梅井泰成(NJKF/京都野口ジム)
判定3-0(三者とも30-28)
●クロダッシュ(N-FIELD KICK BOXING GYM)
※久保双葉が、第4代TOP☆RUN Girls王者に
<OP第7試合 第4代TOP☆RUN Girls 王座決定戦 2分3R延長1分1R>
〇久保双葉(月心会チーム侍)
判定2-0(30-29 30-29 29-29
●小堀ましろ(月心会チーム侍)
<OP第6試合 第14代TOP☆RUN35kg級王座決定戦 2分3R延長1分1R>
〇伊藤千飛(真門伊藤道場)
判定3-0(三者とも30-28)
●太田在音(魁塾)
※伊藤千飛が第14代TOP☆RUN35kg級王者に
<OP第5試合 第16代TOP☆RUN50kg級王座決定戦 2分3R延長1分1R>
〇小森真琴(NJKF/誠輪ジム)
判定1-1(30-29 29-30 29-29)
延長3-0(三者とも10-9
●上田咲也(月心会チーム侍)
※小森真琴が第16代TOP☆RUN50kg級王者に
<OP第4試合 第13代TOP☆RUN45kg級王座決定戦 2分3R延長1分1R>
山口瑠(NJKF/拳心會館)
判定3-0(30-27 30-27 30-28)
岸本和真(真門teamsol)
※山口瑠が第13代TOP☆RUN45kg級王者に
<OP第3試合 第13代TOP☆RUN55kg級王座決定戦 2分3R延長1分1R>
〇嶋颯太(月心会チーム侍)
判定3-0(30-29 30-27 30-28)
●飯田凪(Warrior Osaka)
※嶋颯太が、第13代TOP☆RUN55kg級王者に
<OP第2試合 第16代TOP☆RUN30kg級王座決定戦 2分3R延長1分1R>
●辻畑元気(MARKS昇龍會)
判定0-3(27-30 27-30 26-30)
〇惣崎宝(NJKF/拳心會館)
<OP第1試合 第14代TOP☆RUN40kg級王座決定戦 2分3R延長1分1R>
〇林裕人(NJKF/拳心會館)
判定2-0(30-28 30-28 29-29)
●小谷進之介(月心会チーム侍)
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