Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images
日本時間12月17日(日)、カナダ・マニトバ州ウィニペグのベルMTSプレイスにてUFCファイトナイト・ウィニペグが開催され、メインイベントでロビー・ローラーとハファエル・ドス・アンジョスによるウェルター級マッチが行われた。
ランキング2位につけるローラーと同4位のドス・アンジョスの一戦はどちらも若干の距離を取って始まるも、ドス・アンジョスがローキックを入れながらローラーに接近。ローラーもステップを踏んでリズムを作ると、連打を見舞ってドス・アンジョスをケージに押し込む。ドス・アンジョスにクリンチされて膝蹴りを食らったものの、腕で防御して対応したローラーはテイクダウンを狙うドス・アンジョスをケージに押し返して膝を入れていった。
第2ラウンドは開始の合図と同時にローラーが急襲し、ドス・アンジョスに連打を浴びせてダメージを与える。パンチを食らいはしたものの、難を逃れたドス・アンジョスは飛び膝蹴りをアゴに当て、そのままローラーをケージに追い込んで剛拳をさく裂させた。しかし、“ルースレス”の愛称を持つローラーは23秒間に渡って打たれながらも笑顔を見せて耐え抜き、ドス・アンジョスのテイクダウン狙いも退けてみせた。ダメージを感じさせないローラーは連打で若干疲れた様子のドス・アンジョスをケージ際に追い込み、今度はローラーが連打を見舞っていく。
ドス・アンジョスのタックルを受け止めて引きずり下ろしたローラーだが、マウントポジションを取られてしまう。ドス・アンジョスはケージを使いながらローラーをマットに倒そうと力を込めたものの、実現できぬままスタンディングに戻った。立ち上がったローラーはドス・アンジョスをケージに押し込み、膝蹴りで削っていくが、ドス・アンジョスもクリンチから膝を入れて応戦している。ローラーが連打した流れからエルボーをヒットさせたドス・アンジョス。衝撃で後退ったローラーは尻もちをつき、ドス・アンジョスに上乗りされて強烈なエルボーを浴びたが、ラウンド終了を告げるホーンが鳴り響いた。
第4ラウンドを迎えてなおパワーを乗せた強打を見舞うローラーとドス・アンジョス。ローラーが押す場面もあれば、ドス・アンジョスが主導権を握りかける流れもあったものの、一進一退の攻防戦は20分間を戦い終えても決着せず。
最後の第5ラウンドはローラーの足元がふらつき、チャンスと見てドス・アンジョスが一気に攻め込むも、ローラーはケージを使って持ちこたえる。ドス・アンジョスのテイクダウンはローラーが組み付いて両者とも身動きが取れなくなり、レフェリーがいったんブレイクを指示した。立っているだけでも精いっぱいといった様子のローラーはドス・アンジョスに打ち込まれたが、タイミングを見ては打ち返して応戦する。結局、フルラウンドを戦い、勝負の行方はジャッジに委ねられた。
3名のジャッジはいずれもドス・アンジョスの勝利を支持し、ユナニマス判定で白星を勝ち取っている。
ハファエル・ドス・アンジョス
「とてもうれしい。ずっとこれをやってきて、今日は心から喜べる。ロビー・ローラーはレジェンドだし、俺の手は痛くてたまらない。自分のコンディションには自信があった。彼は頭部がかなりタフなのは感じていたから、ボディから始めていったんだ。うまくできたと思うし、コーチたちのおかげだ。自分的には、この階級で一番タフな相手を打ち負かしたんだから、タイトル挑戦をもらってもいいんじゃないかな。この階級では3勝0敗だし、元チャンピオンだぞ。タイロン・ウッドリーとの試合が実現したら、俺がこの階級のチャンピオンになる」
セミファイナルで行われたフェザー級ランキング3位につけるリカルド・ラマス(アメリカ 18勝5敗)とジョシュ・エメット(アメリカ 12勝1敗)の一戦は、エメットが第1ラウンドで左フックをラマスのアゴにクリーンヒットさせ、一撃によるノックアウト勝利を挙げた。
また、連勝街道をひた走っていたサンチアゴ・ポンジニッビオ(アルゼンチン 25勝3敗)と、オクタゴンで記録した4勝すべてがKO勝利と勢いをつけていたマイク・ペリー(アメリカ 11勝1敗)のウェルター級マッチは激しい打ち合いの展開を見るも、2人ともタフさを示してフルラウンドを戦い抜き、ユナニマス判定でポンジニッビオに軍配が上がっている。
なお、ティム・エリオット対ピエトロ・メンガのフライ級マッチはメンガの体調が試合出場に適さないと診断されたため、中止となった。計量が朝に変更になったことで、水抜きのサイクルに変化があり失格者が増えている。今後は計量の時間議論が高まるであろう。
■ UFC on FOX 26
日時:2017年12月16日(現地時間)
会場:カナダ・ウィニペグ MTSセンター
<ウェルター級/5分5R>
〇ハファエル・ドス・アンジョス(ブラジル)
判定 3-0
●ロビー・ローラー(米国)
<フェザー級/5分3R>
〇ジョシュ・エメット(米国)
1R 4分33秒 KO
●リカルド・ラマス(米国)
<ウェルター級/5分3R>
〇サンチアゴ・ポンジニビオ(アルゼンチン)
判定 3-0
●マイク・ペリー(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
〇グローバー・テイシェイラ(ブラジル)
1R 2分45秒 TKO
●ミシャ・サークノフ(ラトビア)
プレリムカード
<ライトヘビー級/5分3R>
〇ヤン・ブラホビッチ(ポーランド)
判定 3-0
●ジャレッド・キャノニア(米国)
<ミドル級/5分3R>
〇ジュリアン・マルケス(米国)
2R 2分42秒 ギロチンチョーク
●ダレン・スチュワート(英国)
<ウェルター級/5分3R>
〇チャド・ラプリーズ(カナダ)
1R 4分10秒 TKO
●ガロー・ボファンド(英国)
<ウェルター級/5分3R>
〇ノーディン・タレブ(カナダ/フランス)
1R 0分59秒 KO
●ダニー・ロバーツ(英国)
<ライト級/5分3R>
〇ジョン・マクデッシ(カナダ)
判定 3-0
●アベル・トルヒーヨ(米国)
<ミドル級/5分3R>
〇アレッシオ・ディ・キリコ(イタリア)
2R 2分14秒 KO
●オルワレ・バンボシェ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
〇ジョーダン・ミーン(カナダ)
判定 3-0
●エリック・シウバ(ブラジル)
次回のUFCイベントは日本時間12月31日(日)に開催される『UFC 219』だ。メインイベントでは女子フェザー級王者決定戦が予定されており、クリス・サイボーグ(ブラジル 18勝1敗1ノーコンテスト)とホリー・ホルム(アメリカ 11勝3敗)がチャンピオンベルトをかけて対戦することになる。さらに、ライト級ランキング2位につけるハビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア 24勝0敗)と同4位のエドソン・バルボーザ(ブラジル 19勝4敗)の一戦など、2017年を締めくくる『UFC 219』では多くの注目マッチが行われる予定だ。
※月額999円ファイトクラブで読む(クレジットカード、銀行振込対応)
[ファイトクラブ]ディズニー帝国FOX買収~年末RIZIN視聴率偏重~鷹の爪大賞part3
※490円電子書籍e-bookで読む(カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応)
’17年12月21日号鷹の爪3新日全日タッグ力道山新日本キックKnockOutラウェイPan