「挑戦者として他団体の選手の名前が上がってくるのは必然」もはやW-1の選手は眼中になし?W-1王者・芦野祥太郎の2017年大総括!!

今年の3月20日の後楽園ホール大会で河野真幸を破ってWRESTLE-1チャンピオンシップを手に入れた芦野祥太郎。以後、7度の防衛に成功し、2017年をチャンピオンのまま締めくくった。そんな芦野は「本当にやりたい相手としか防衛戦はやらない」と宣言。次の挑戦者も名乗り出てこず、現在は防衛戦の日程も決まっていない状況だ。いったい芦野は何を考えているのか? そして、W-1の現在の問題点とはなんなのか? 厳しい言葉を全方位に向けて次々と放つ、2017年締めくくりのインタビュー前編をお届けする!

芦野 今日はすみませんね、急に呼び出してしまって。

──いえいえ。チャンピオンが何か言いたいことがあるということなんで、こうしてやって来たんですけど。

芦野 そうなんですよ。後楽園大会終わりで会見があるかと思ってたんですよ。だから準備してたんですけど、「芦野さんは会見ないです」ってスタッフに言われて。これじゃあ、言いたいことを言える場所がないんで、急遽呼び出したんですけどね。

──なるほど。いつもなら、防衛戦をやったら一夜明け会見をやるのが通例でしたけどね。

芦野 そうです。ただ、一夜明けって言っても、だいたい次の挑戦者が決まっていたりとか、宣伝的な部分での会見でしかないんですよ。まずそういうところも問題ですよね。だって、僕、7回防衛したんですよ? これまでのチャンピオンは2回が最高でしょ? にもかかわらず、一夜明け会見に呼ばれないっていう。まあ、それが会社の僕に対する評価なんでしょうけどね。7回も防衛したんだから、ボーナス寄越せよって思いますけどね。

──まあ、今年はチャンピオンとしてほぼ1年間過ごしてきて、プレッシャーのかかるメインイベントを何度も務めてきましたからね。

芦野 そうですね。このW-1チャンピオンシップのベルトに絡んでメインだったのが8回。3月、4月、5月、6月の後楽園、9月は文体と後楽園の2回、そして11月、12月と、全部で8回。しかも全勝ですよ。

──チャンピオンになってからはタッグマッチとかでパートナーが負けたことありましたけど、ご自身がフォールを奪われたり、ギブアップしたことってないですよね?

芦野 ないですね。憶えてないですね。記憶にございません。

──無敗という状況でこの1年を終えられたということですよね。

芦野 いやあ、いい1年でしたね。去年は怪我があって、それで棒に振っちゃったところがあるんでね。それを克服して、レスラーとして成長できたのかなと思いますね。1年間、怪我なく過ごすっていうのは裏の目標でもあったんですよ。表はW-1の完全制圧。ベルトを獲って、それを守り続けるっていうところがあって、中には怪我を隠しながら臨んだタイトルマッチもありましたけど、こうして欠場することなく続けられたことは大きかったなと思いますね。

──逆に怪我さえなければ、これぐらいの結果を出す自信はあったということですか?

芦野 まあ、勝てるんだろうなというのはありましたけど、負けなかったのは奇跡っちゃ奇跡ですよね。試合だから、何が起きるかわからないわけだから。まあ、自分のことはこれぐらいにしておきましょう。正直、僕のことはどうでもいいんですよ。

──他に言いたいことがあるわけですね。

芦野 そうです。わざわざ呼び出して、何を言いたいかというと、W-1の現状についてですよね。この間の後楽園大会でも試合後に言いましたけど、今後の防衛戦はやりたい相手としかやらないと。「挑戦します」って出てきただけじゃ、もうやりません。毎度毎度その繰り返しでしたけど、ついに10日の後楽園大会では誰も出てこなかったじゃないですか?

──次の防衛戦の相手はまだ決まってない状況ですよね。

芦野 会社の意向はわからないですけど、チャンピオンがやらないって言ったらやらなくてもいいと思うんですよね。

──会社の決定よりもチャンピオンの意向のほうが優先されるべきだと。

芦野 そうですよ。だって、僕のやりたくない試合が始まって、カウントアウト負けとかおもしろくないでしょ?

──やりたくないからリングに上がらずにわざと負けちゃうと。

芦野 本当にやっちゃいますよ。あるいは最初から出てこないとかね。

──試合そのものをボイコットしますか。

芦野 もう、本当にやりたい相手としかやりたくないんですよ。で、今のところ、そういう選手がいないんですよ、W-1の所属の中に。それが凄く悲しいんですよね。後楽園が終わったあとに知人に祝勝会をしてもらったりしたんですけど、その人たちから次の防衛戦の相手として出てくる名前は他団体の選手やフリーの選手ばかりですよ。あえてその名前は言わないですけど。その人たちはずっとW-1を見に来てくれている人たちですよ。その人たちの口から所属選手の名前が出てこない。所属選手が僕に勝てると思ってないんですよね。僕らは所属選手でこのW-1という団体を盛り上げようとしているのに、チャレンジャーとして名前が出てこない。それが凄く悲しいし、嘆かわしいですね。

──今年1年はほぼ所属選手で興行をやってきましたからね。

芦野 僕は倒した相手に「挑戦してくんな」とは言ってないんですよ。「下から這い上がってこい」って言ってるんですよ。這い上がって僕のところまでもう一度来てほしいんですよ。特にベテラン! おとなしいというか、大人になっちゃったというか。「若い者が引っ張っていくべきだ」ってあえて一歩引いてるのかわからないですけど、もう一回20代の頃のようなギラツキを思い出してほしいですよね。だって、僕は27歳ですよ? 一回りも下の人間がのさばっていて、本心では気に食わないと思うんですよ。それなのに一歩引いている現状は良くないですよね。

──まあ、ベテランの選手たちも会社のことをいろいろ考えなきゃいけないし、あえて若い人たちに任せようとしている部分はあると思うんですよ。

芦野 でも、レスラーって結局は個人ですからね。若手に任せていたら、そのまま引退していくだけですよ? それでいいんですか? もうひと花咲かせましょうよ。まあ、僕は基本的にはリングの上で闘うことしかできないんで。経営もできなければ、営業もできない。プロレスしかできないし、上の人たちも大変だと思うんですよ。それでも、もう一度リングの上でひと花咲かせてほしいなあ。

──なるほど。まずはベテランに奮起してほしいというということですね。まあ、今年の芦野選手の防衛戦を振り返ると、前半はベテラン勢で、それ以降は……。

芦野 全員NEW ERAですよ! つまんないんですよ、NEW ERAとのタイトルマッチって。おもしろかったのはイケメンだけですよ。

──9.2横浜文体のメインを飾った試合ですね。凄い激闘でしたもんね。

芦野 イケメンはNEW ERAの中でも頭一つ二つ抜けているんですよ。だから、もったいないですよね、NEW ERAという負のユニットにいるのが。

──負のユニット(笑)。

芦野 自分たちで発信できないですからね。イケメンはその中で唯一発信力を持った選手なんで。まあ、試合スタイルは気に食わないですけどね。ジャケットを着て、「ウェ〜イ!」ってやっているだけなんで。ただ、魅せる試合をするし、彼の存在は認めてます。だから、10日の後楽園も最後に呼び出して締めさせたんですよ。

──急に呼び出したんで何をするかと思ったら、「締めろ!」って言ってマイクを預けたんでびっくりしました(笑)。

芦野 まあ明るく終わったほうがいいかなと思って。でも、他のNEW ERAの子たちはなんか現状に満足しちゃっているのを感じますよね。

──ただ、芦野選手が持っているW-1チャンピオンシップのベルト以外は、全部NEW ERAが持っているんですよね。

芦野 タッグ、クルーザー、リザルト、UWA。でもこれら全部を合わせても僕のベルトよりも価値は低いですからね。

──確かにベルトは持っているものの、後楽園大会のメイン後の様子を見ていると、イマイチ勢いが感じられないんですよね。

芦野 そうなんですよ。主張がない、言葉の強さがない。だから、お客さんの心に突き刺さるものがないし、響かない。NEW ERAがそうだから、お客さんも挑戦者なんか誰でも良くなっちゃっているんですよ。だって、ファンは誰にチャンピオンになってほしいとか、勝ってほしいなんて望んでないですよ。僕に負けてほしいんですよ。

──古い話で恐縮ですけど、憎たらしいぐらいに強かった頃の北の湖のような状況になってしまったと。

芦野 そうですね(笑)。その状況を僕自身が作り出してしまったんですけど、対抗馬が出てこなかったっていうのがこの1年の一番の問題だと思いますね。イケメンもおもしろい試合をするし、会場を沸かせますけど、ファンには「芦野には勝てねえんだろうな」って思われちゃっているわけですよ。「おもしろいけど……」止まりなんですよね。そこに彼の強さや怖さが出てくるとおもしろいと思うんですけど、現状では楽しいことばかりやっちゃっているんで。

WRESTLE-1チャンピオンシップの王者として君臨する芦野祥太郎。2017年は7度の防衛を果たして、もはや団体内に敵なし状態の王者がW-1の全選手に警告を鳴らすインタビューの後編! 果たしてこの男をストップさせられる選手はW-1の中から出てくるのか?

──なるほど。イケメン選手でそうだとすると、他のメンバーは話にならないっていうことなんですか?

芦野 僕と闘うステージに上がってきている感じがしないですよね。なんかW-1を客観視しているというか、一歩引いて見ているというか、グイグイこないじゃないですか? 「今はこういう状況なんだ。へえ〜」みたいな。そんな感じだと思うんですよね。

──傍観者になってしまっているということですか?

芦野 傍観してますね。「俺がW-1を変えてやる!」とか、「俺が現状をぶち壊してやる!」みたいな姿勢をドンドン出していったら、NEW ERAもW-1のリングも全然変わると思うんですよね。

──芦野選手はよく「気持ちが見えない」っておっしゃるじゃないですか? 口ではNEW ERAの選手もそういうことは言いますけど、姿勢として感じないということですか?

芦野 いや、前からそうなんですよ。欠場している時から彼らの行動を見ていましたけど、稲葉が「僕がW-1を引っ張ります」って言おうが、熊ゴローがなんだかんだ言っていても、誰一人何もできてないっていうのが現状ですよ。まあ所詮タッグ止まりなんだろうなって、彼らは。だったらシングルでやりたい相手もいないし、タッグも視野に入れていこうかなあ。

──タッグ王座を狙うんですか?

芦野 だって、シングルの防衛戦がないなら、アンダーカードになっちゃうでしょ? だったら、タッグに挑戦してもいいですけどね。まあ、獲ったらすぐに返上しますけど。

──ベルト自体はべつにいらないと(笑)。

芦野 いらないです。その場で返上します。

──でも、確かに1月8日の後楽園大会のカードも発表されましたけど、タイトルマッチはなく6人タッグでしたもんね。

芦野 そうですね。なんなら土肥熊とハンディキャップマッチでシングルのタイトルを賭けてもいいですよ。そうしたら、お客さんもさすがに土肥熊が勝つんじゃないかって思うんじゃないですか? 

──そうしないと勝負論として成り立たないと。

芦野 だってお客さんから挑戦者の名前が上がらないんですから。これは日々の行動の表れですよね。僕は硬派にやっているし、プロレス以外のこともほとんど考えないですよ。それなのにTwitterでお酒を飲んで酔っ払っている動画を上げている奴もいるし。

──そういう日々の行動をファンに呆れられているということですか?

芦野 Twitterをやっている今の若い高校生や中学生が見て、「かっけえな。俺もレスラーになりてえな」って思います? 「なんだこいつら」ってなりますよ。真面目にやっているこっちだってバカバカしいし、もうちょっと日々の行動を考えなさい。

──己を律して生活しなさいと(笑)。では、現状でW-1のことを真剣に考えて行動しているのはEnfants Terriblesのメンバーだけということですか?

芦野 立花もあんなんですけど、あいつはあれでしっかり考えてますからね。まあドランク・アンディはいつも酔っ払っているから何を考えているかわからないけど。

──Enfants Terriblesにも酔っ払いはいましたね(笑)。

芦野 ずっとストロングゼロを飲んでるんですよ。やめなって言っているんですけど、みんな考えてますよ。常日頃からW-1をどうしようか、どう変えようかって真剣に考えてますよ。まあ、W-1が今のままでいいならしょうがないですけど。

──これ以上団体が大きくなることを望まなければ。

芦野 僕は大きくしたいんですけどね。だから、このチャンピオンシップの挑戦者として、W-1の選手の名前が上がらず、他団体の選手の名前が上がってくるのは必然だと思うんですよね。

──芦野選手自身がこれ以上上にいこうと思っても、現状のW-1のリングではできなくなっちゃっているっていうことですよね。

芦野 そうなりますね。逆に僕がベルトを持っていると魅力がないのかなって思っちゃいますよね。僕はデビューしたての佐藤でもいいし、社長のカズ・ハヤシ、クルーザーの吉岡、アンディ、あとは負けていった人たち、誰でもいいんですよ。誰でもいいから必死になって獲りに来いよって。だって、これは無差別級のベルトだから、誰でも挑戦できるわけじゃないですか?

──現在クルーザーで闘っている選手もOKですもんね。

芦野 だから、意識の問題なんですよね。このベルトを必死になって獲りにこようとしたら、今までと行動は違ってきますよ。まあ、あんまり早く挑戦させすぎるとこの間の伊藤みたいにしょっぱくなっちゃうんで考えものですけどね。僕も最初にKAIに挑戦したのはデビューして1年4カ月ぐらいでしたけど、いかんせん能力の差が出ちゃいましたね。

──伊藤選手はこの1年で快進撃を続けてきましたけど、実際にタイトルマッチで闘ってみて歯ごたえはなかったですか?

芦野 ローキックが痛かったなぐらいですね。あれはまじで痛かったんでイラッとしました。でも、正直まだ早かったなって思います。だいたい伊藤が挑戦を表明した時にNEW ERAの奴らは全員その場にいたわけでしょ? みんなニヤニヤしてんですよ。僕がNEW ERAのメンバーだったら、伊藤を止めますよ。「おめえじゃねえ! 俺がもう一回行く!」ってね。それぐらい目ン玉ひん剥いてグイグイ向かってきてほしいんですよ。こんなことずっと言っているんですけどね。

──ずっと主張されてますよね。では、そういう現状の中で、2018年はどうしていこうと考えていらっしゃるんですか?

芦野 まあ防衛期限が何カ月なのか知らないけど、時間はまだあるんで。

──やりたい相手が出てくるまでは防衛戦はやらないと。

芦野 はい。やりたい相手はいるんですよ。ただ、他団体の選手とかで名前を出すと面倒くさいことになるんで、そこは伏せておきます。もちろんW-1にもいますよ。そこはあえて名前は言わないです。本人に気づいてもらう。まだ挑戦してきてない社長とか。社長に勝ったら社長になれるんですよね? 

──社長の座も賭けろと(笑)。

芦野 僕はベルトを賭けるんですから、社長の座を賭けてやってほしいですね。でも、社長ともシングルやりたいですよね、まだやったことないし。あとは武藤さん、MAZADAさんもないかな? あ! あと三富もやってないわ。三富が「このベルトが欲しい!」って言って、その気持ちが伝わったなら僕はやりますよ。それこそフリーの火野であり、NOSAWA論外であり、MAZADAでも、その気持ちが伝わってきたらやります。カズ、近藤、河野、征矢、この辺のベテランも熱くなってほしいですね。

──征矢選手とはここ数カ月の間に何度か対戦していますけど、ことさらに厳しい言葉を投げかけていますよね。

芦野 相変わらずヘラヘラやってんですよ。ずっと付き合っていた彼女に振られて精神崩壊したのかな? ロングの女の子が失恋してショートにしたみたいに金髪になっちゃったんじゃないですか? あの人は何を考えているのかわからないんで。もっと熱かったんですけどね。

──それはタイトルマッチをやった時には感じました?

芦野 本来は熱いハートを持っている人ですよ。岩石とやっている場合じゃないだろうって。だから、最終的に何が言いたいかと言うと、W-1の選手全員が2018年にW-1を上げていくために何をするべきなのか考え直してほしいということです。僕は2017年、本当に引っ張ったっていう自負があります。それで客を呼べたか呼べないかって言われたらわからないですけど、リング上でしっかりと見せられたし、主張したと思います。第1試合に出ている佐藤だろうが、第0試合に出ていた一や馬場だろうが、お客さんの前に出ているんだから、自分がメインイベンターなんだっていうぐらいの意識でやってほしいですね。そうしたらNEW ERAも変わると思うんですよ。

──全選手に自分みたいに必死になってもらいたいということですね。

芦野 そうですよ。僕は2017年は必死にやりました。余裕なんて一つもなかったです。だからこそ言葉に棘が出たんだと思うんですよ。なんなら挑戦してくるのがEnfants Terriblesの児玉さんでも立花でもいいんですよ。それも密かに期待しているし、児玉さんとのシングルはおもしろいですからね。

──Enfants Terriblesの試合はこういうものだよっていうのを見せたいと。

芦野 NEW ERAとの違いを見せますよ。これは僕からの叱咤激励です。こういうことを会見で言おうと思ったんですけどね。

──その発言の場を奪われてしまったということですね。

芦野 会社にね。だから、今日はお越しいただいたんです。ありがとうございました。

──いえいえ、こちらこそありがとうございました。2018年も期待してます!

対戦カード・大会概要

12・17 大和ヒロシプロデュース 「W-1 TOUR 2017 SHINING WINTER」全対戦カード決定!&1・8 後楽園ホール大会 一部カード決定


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