『いず様の居ない世界でキッターズは明日を迎えられる?』まだ間に合う! 大ミルキィホームズ十二月場所へ格闘技ファンが行きたくなる話

 11月9日(木)キックスロードでの「12・10KOK両国」会見に、時間ぎりぎりで到着した筆者。
 控え室に「橘田いずみ様」と書いてあるのを横目に、「ああ、いず様もなにかお仕事でここにいらっしゃるのか…」と、感慨に浸る間も無く、会見場へ急いだ。
 だから、会見で、小笠原、高橋両選手と小野寺Pの写真を撮り終え、入れ替わりに飯伏と木谷オーナーに続いて、いず様が登場した時は全身を硬直させていた。
 なにせ、その数日前に宇都宮まで、いず様出演の『餃子祭り』へ遠征したキッターズ(いず様ファンの呼称)の末席を汚す身である。

『餃子祭り』でのミヤリーちゃんといず様

『KNOCK OUT』をプライベートで観戦してらっしゃるいず様が、ミルキィホームズライブとのコラボを
「私得」
と形容していたが、まさにMe Tooな筆者であった。

 その席上、
「ミルキィのファンがKNOCK OUTへ、格闘技のファンがミルキィホームズのライブに行くようになれば…」
といった趣旨の発言があった。

 その時の筆者の心境はといえば、まさにL.I.JのTAKAタイチ興行出場を聞きつけた時のTAKAみちのくであり、


「いま、格闘技ファンがミルキィホームズのライブにって仰いました?」CV高橋李依

であった。

 そんな訳で、
「まだ間に合う! 格闘技ファンがミルキィホームズライブに行きたくなる話」
をお送りする。

 ミルキィホームズのメンバーはいず様のほか、みもりんこと三森すずこ、そらまること徳井青空、みころんこと佐々木未来の4人で、それぞれに語り尽くせないほどの魅力があるのだが、『週刊ファイト』ということで、今回は『KING OF KNOCK OUT 2017 両国』アンバサダー、いず様に絞らせて頂く。

 思い起こせば筆者が初めていず様の名を知ったのは2013年、愛読する漫画『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (通称ワタモテ)』
http://www.ganganonline.com/contents/watashiga/
アニメ化のニュースだった。
 いず様をよく知らなかった筆者のその時の心境は、
「もこっち(主人公)の声は…橘田いずみ?…ミルキィホームズぅ?なんでそんな可愛いアイドルちゃんが俺のもこっちを! 」
という、非常にネガティブなものだった。
 ワタモテの主人公もこっちこと黒木知子は、人付き合いが極端に苦手なおたくの女子高校生で、筆者が非常に勘定移入していたキャラクーだったので、そういった内心の気持ちになった次第。

 そんな訳で不安一杯でアニメ放送を観たのだが、画面から聞こえてきたのはもこっちのイメージにピッタリの低音挙動不審ボイス。
 勝手に抱いていた「萌えるアイドル声優」の印象は完全に覆され、毎週楽しみに鑑賞することとなった。

 マンガがアニメ化されると、それまで心の中でイメージしていた声が思い出せなくなるというが、いず様のもこっちがまさにそれであった。
 また、アニメのラジオ番組『ワタモテラジオ』では、もこっちの声は地声に近く、コンプレックスがあって普段は裏声で話していることなど、一見華やかにみえるいず様が、実はぼっち体質であることがつまびらかにされ、同じくぼっち体質の筆者はすっかり魅了された。
 テレビアニメのラジオ番組CDを買ったのも、アニメのBDソフトを揃えたのも、この時が初めてで、アラフィフの声豚が世に放たれたキッカケだったといっても過言ではない。
 そしてそんないず様への想いが決定的になったのが、広言してはばからない百合の人という事実である。
 世間的にいず様は餃子研究家、餃子の人で勿論その通りなのだが、筆者にとってはそれ以上に『ガチ百合』の人である。
 好きが高じて、TVアニメ『ゆるゆり』の主人公を演じる三上枝織に『百合漫画』をレクチャーする番組を担当し、
あるいは金田朋子の『声優ラボ』出演時に女性が好きとカミングアウトしたことへの金朋さんのリアクションに
「私、自分より背が高い人にしか興味ないんで」といい放つ。
 
正にカミングアウトしたガチの人。
 そして、「橘田いずみ」で検索すると関連ワードで一緒に三森すずこがあがってくるが、これは同じミルキィホームズのメンバーだからではなく、
「いずみも」
と呼称されるほどに近しい間柄だからこそ。

 その三森すずこ・みもりんは、中学生の時はモンチッチの様に頭を刈り上げ、宝塚を受験して最終選考まで進んだという経歴の持ち主。
 いず様は髪の長い女性が好きで、みもりんはいず様より背が低く…と、本来の自身の好みとは相容れない部分を相手に合わせているのでは?と、これはもう、やはりそういうことなのであろうと思うしかないのである。
 そう、「いずみも」は、声優界屈指のカップルで、いずみもを内包するミルキィホームズはつまり最強の百合声優ユニットなのである。
 TOKYOMX他で放送されたバラエティ『みるみるミルキィ』で、佐々木未来と手押し相撲で対戦した時のいず様は、人間がテレビで決してしてはいけない種類の表情を魅せて押し倒し、みもりんに
「放送できる範囲内でやって」
と叱られた。
 そしてその三森も、幕張でのライブ中、暗転して明るくなる時に2人づつで百合ポーズを取ろうとしていず様を突き飛ばし、何か人前で出来ないような事になっていたのではと思わせる燃料を投下してくれた。

 LGBTを広言する有名人、とりわけ女性は稀である。
 そんな稀少なカップルによるパフォーマンスを観ることができるということで、当然、筆者の様な百合好きは観るべきだし、「異性との恋愛禁止」を謳わずとも、決して裏切らないという意味で、信頼できるアイドル、推し甲斐溢れる存在だといえる。
 身内の学費を稼ぐ為アイドルをやっていたが、目的を達したので引退するという美談を持っていた某坂のアイドルが、レーベルのエライ人と写真を撮られるということがあったが、いず様に限ってはありえないのである。
 まさにアイドルの鏡ではなかろうか。 
 と、いうことで興味を持たれた方は、『大ミルキィホームズ 十二月場所』当日券発売中なのである。