[週刊ファイト12月14日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼井上譲二の『週刊ファイト』メモリアル 第26回
私が教えた仰天情報をハナから信じなかった馬場さん
マット界のスーパースター、ジャイアント馬場やアントニオ猪木を単独取材することは、私にとって記者冥利に尽きた。プロレス記者としてキャリアを積んでいるうちに距離感は薄れてきたが、雲の上の存在であることには変わりなかった。自分にとっての、神様といっても過言ではない。
その神様である馬場さんとのやり取りの中で私の方から賭けを提案し“勝利”したのは最高の思い出だ。
日本から伝わってきた「ある情報」についてG・馬場さんと賭けを行ったのは、約34年半前の1984年。場所はNWA年次総会が開催される米ラスベガスのホテルだった。
しかし、私が馬場さんにこっそり教えた情報が、それから2週間後にボッ発する新日クーデター事件につながるものとは夢にも思わなかった。