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現地時間10月28日(土曜夜)、ブラジル・サンパウロにあるジナージオ・ド・イビラプエラ(イビラプエラ体育)にて“UFCファイトナイト・サンパウロ”が開催された。
メインイベントはミドル級ランキング7位につけるデレク・ブランソン(アメリカ 17勝5敗)と、元UFCライトヘビー級王者のリョート・マチダ(ブラジル 22勝7敗)の一戦が組まれ、薬物禁止のペナルティーから2年4カ月ぶりの復帰戦に期待がかかっていたマチダであるが、“1ラウンドフィニッシャー”として名を馳せるブランソンが圧倒的なパフォーマンスでマチダを下している。開始直後は互いに相手の出方をうかがっていたものの、徐々に距離を詰めたブランソンが左のフックをクリーンヒットさせ、マチダをノックダウンした後もパウンドで追い打ちをかけて最終的にノックアウトで白星を勝ち取った。判定以外の勝利をすべて第1ラウンドで決めてきたブランソンにとっては、キャリア通算14回目の1ラウンドフィニッシュ達成であった。
試合後、ブランソンは「今回の試合にかけていた。リョートは決してそのスキルを失っていなかったけど、タイミングやスピード、カーディオが少し劣っていたのかもしれない。ただ、決してスキルは失われていないと思う。この場所に来て、こんなすごい人を相手にフィニッシュできたなんて、とにかく信じられない」とコメント。さらに「ビッグファイトの準備はできている」とも明かした。
また、セミメインイベントでは地元サンパウロ出身でウェルター級ランキング3位のデミアン・マイア(ブラジル 25勝7敗)が、同7位のコルビー・コビントン(アメリカ 12勝1敗)と対戦した。敵地に乗り込み、大ブーイングを浴びながらも余裕の表情を浮かべたコビントンは、打撃戦を展開するマイアのパンチを食らって右目周辺から流血してしまったが、手数を減らすことなくコンビネーションや足も使って攻撃を組み立てていく。全体的にスタンディングの時間が長かったものの、ブラジリアン柔術の使い手であるマイアが時折、鋭いタックルを披露してファンを沸かせた。しかしながら、フルラウンドを戦った末、判定にもつれた試合はユナニマスでコビントンに軍配が上がり、マイアの地元勝利はかなわなかった。
次回のUFCイベントは日本時間11月5日(日)に開催されるナンバーシリーズの天王山『UFC 217』だ。マディソン・スクエア・ガーデンに再びオクタゴンが特設され、メインイベントではミドル級王者のマイケル・ビスピンに、挑戦者として復帰するジョルジュ・サン・ピエールが挑むことになっている。さらに、タイトルマッチは1試合にとどまらず、バンタム級チャンピオンのコーディ・ガーブラントが、かつて同じ釜の飯を食ったT.J.ディラショーを迎え撃つセミメインイベントに加えて、無敗の女王ヨアンナ・イェンドジェイチェクとローズ・ナマユナスの女子ストロー級王座決定戦も予定されている。また、9月末のUFCファイトナイト・ジャパンに出場したライトヘビー級ランキング6位のオヴィンス・サン・プルーと、同7位のコーリー・アンダーソンの一戦が行われる予定だ。
一方、新体制となってコストカットを断行中のUFCだが、今回セミ、メインと地元の英雄が敗退してしまい、ブラジル事務所閉鎖の噂がある。詳細は本誌(電子書籍/ファイトクラブ)にて・・・。
■ UFCファイトナイト・サンパウロ
日時:現地時間2017年10月28日(土)、日本時間29日(日)
会場:ジナージオ・ド・イビラプエラ(1957年建設収容人数10200のイビラプエラ体育館/ブラジル・サンパウロ)
【メインイベント】
<ミドル級マッチ 5分5ラウンド>
○デレク・ブランソン
1ラウンド(2分30秒)KO
●リョート・マチダ
【メインカード】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
●デミアン・マイア
判定3-0(27-29、26-30、27-30)
○コルビー・コビントン
<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○ペドロ・ムニョス
1ラウンド(4分03秒)サブミッション(ギロチンチョーク)
●ロブ・フォント
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○フランシスコ・トリナウド
判定3-0(29-28、29-28、29-28)
●ジム・ミラー
ミドル級マッチ 5分3ラウンド
○チアゴ・サントス
1ラウンド(4分59秒)TKO
●ジャック・ハーマンソン
<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○ジョン・リネカー
判定3-0(29-28、29-28、30-27)
●マルロン・ヴェラ
【プレリム】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ビセンテ・ルーケ
2ラウンド(4分08秒)サブミッション(ダースチョーク)
●ニコ・プライス
<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
○アントニオ・カルロスJr.
1ラウンド(4分30秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●ジャック・マーシュマン
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
●アクラン・ディアス
判定3-0(26-29、27-29、26-30)
○ジャレッド・ゴードン
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントス
判定3-0(29-27、29-28、29-28)
●マックス・グリフィン
【アーリープレリム】
<フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○デイブソン・フィゲイレード
判定2-1(27-30、29-28、29-28)
●ジャレッド・ブルックス
<ヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
○マルセロ・ゴルム
1ラウンド(2分08秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●クリスチャン・コロンボ
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