G1を大成功に終えた新日本のリング上の雲行きがにわかに怪しくなってきた。
まず、9・5名古屋の6人タッグでジュース・ロビンソンとIWGP US ヘビー級の前哨戦を闘ったケニー・オメガの左膝外側半月板損傷による欠場が発表された。
現状、9・24神戸の防衛戦は予定通り、ROHでも11月のスケジュールが発表ということで試合中の怪我ではなく、あくまでも大事をとってとのこと。
だが、入院して治療ということでトレーニングできなければ膝以外の体調が不安視され、高山の状態が発表されてから、一般マスコミからプロレスの怪我への批判が高まっている時期だけに、復帰したケニーの状態いかんでさらなる批判は免れない。
Kenny Omega signed for Ring of Honor events in Florida. Tickets go on sale for RINGSIDE MEMBERS at 10am https://t.co/1J3rHfWyJK pic.twitter.com/bv0Ib1V4A7
— ROH Wrestling (@ringofhonor) 2017年9月6日
ケニーの代役で、タマ・タンガ兄弟の3男、昨年11月にニュージーランドでデビューし、練習生としてヤングライオンと汗を流してきたヒクレオをレオ・トンガとして急遽バレットクラブに参加させた。
2mを超す逸材ではあるが、ヤングライオンの域だけにバレットクラブとしては大幅戦力ダウン。
L.I.Jへの対抗勢力として人気沸騰中のバレットクラブだけに、エースのケニーを欠けばグッズの売り上げや動員面で不安が遺る。
裕二郎が珍しくマイクでバレッタを挑発したのも危機感の表れか。ケニーの陰に回ってきたGODのタマ・タンガ兄弟としては、3人で浮上するチャンスでもある。
逆にランス・アーチャー、飯塚が復帰して戦力増強の鈴木軍は絶好調。
名古屋に続いての反則決着もむしろヒール人気を高める方向で、来年以後、L.I.J政権への対抗勢力最右翼に浮上してきた。
メーンはそのL.I.J対ケイオスのイルミネーションマッチ。
長年のプロレスファンにとってイルミネーションマッチというと、かつての旧世代対新世代戦で、前田が猪木と心中しての
「それじゃない感」
が根強いが、その辺は洗練されて、通常の10人タッグより見応えある試合になっていた。
フィニッシュがEVILなのは、オカダとのIWGP戦へ向けて当然の煽りだが、圧倒的内藤人気を覆せるかは未知数。
実際、TAKAが10・15KAIENTAI DO-JOに向けてとったL.I.Jヘビー級アンケートではEVILはSANADAにも引き離されての最下位。
初アンケートやってみようかな
10/15(日)KAIENTAI DOJO後楽園大会決定カード
タカタイチ 対 ブシ、ハポン軍のヘビー級ハポン軍のヘビー級は誰が良い? #kdojo #ハポン軍 #タカタイチ
— TAKAみちのく (@takam777) 2017年8月30日
だからこそEVILをプッシュということもいえるが、試合後のマイクとバックステージで同じ事を繰り返している印象もあり、現状、試合以外のアピールでは内藤、ヒロム、BUSHIに遙かに及ばないのが現実。
SANADAが無口なタイプだけに語らせる必要アリとの判断だろうが、ゴリ押しと捉えられればそっぽを向かれかねない諸刃の剣でもある。
一方、東京ドームでのIWGP戴冠が確実で死角無しの筈の内藤だが、IWGP挑戦権の石井とのやりとりなどは若干今までとは変わってきた印象。
かつての内藤なら、G1を勝ち抜いた自分より前にEVILが先んじて挑戦することや、G1でブロック敗退した石井との挑戦権をかけた試合には一言あったはず。
立場が変わったといえばそれまでだが、内藤政権樹立と共に「制御不能のカリスマ」の二つ名とのギャップが拡がってくるようだとL.I.J人気に揺らぎが生じる。
順風満帆と思われがちな新日本プロレスだが、好事魔多し、転落の種は好調の時に撒かれるの例えもあるだけに慎重な姿勢が求められる。
■ Road to DESTRUCTION
日時:9月7日(木) 開場17:30 開始18:30
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1695人(札止め)
<第1試合 10分1本勝負>
△海野翔太
10分00秒 時間切れ引き分け
△八木哲大
<第2試合 20分1本勝負>
北村克哉 〇永田裕志
8分25秒 バックドロップホールド
岡倫之 ●中西学
<第3試合 20分1本勝負>
●川人拓来 リコシェ 田口隆祐 デビット・フィンレー 真壁刀義
8分32秒 ハイボールW⇒片エビ固め
TAKAみちのく タイチ 〇金丸義信 デイビーボーイ・スミスJr. ランス・アーチャー
<第4試合 20分1本勝負>
●バレッタ YOSHI-HASHI 後藤洋央紀
9分08秒 ピンプジュース⇒片エビ固め
チェーズ・オーエンズ 〇高橋裕二郎 バッドラック・ファレ
<第5試合 30分1本勝負>
ハンソン レイモンド・ロウ 〇ジュース・ロビンソン
7分35秒 パルプフリクション⇒片エビ固め
●レオ・トンガ タンガ・ロア タマ・トンガ
<第6試合 30分1本勝負>
KUSHIDA ●マイケル・エルガン 棚橋弘至
14分29秒 反則
エル・デスペラード 飯塚高史 〇鈴木みのる
<第7試合 時間無制限 イリミネーションマッチ>
ロッキー・ロメロ ウィル・オスプレイ 矢野通 石井智宏 オカダ・カズチカ
22分31秒 EVIL⇒片エビ固め ※L.I.Jが勝利
高橋ヒロム BUSHI SANADA “キング・オブ・ダークネス”EVIL 内藤哲也
●内藤哲也
12分51秒 両者OTTR
●石井智宏
○矢野通
14分03秒 634⇒横入り式エビ固め
●SANADA
○BUSHI
14分27秒 OTTR
●矢野通
○オスプレイ
15分32秒 オスカッター⇒片エビ固め
●BUSHI
○高橋ヒロム
16分38秒 OTTR
●オスプレイ
○オカダ・カズチカ
17分53秒 レインメーカー⇒片エビ固め
●高橋ヒロム
○EVIL
19分59秒 OTTR
●オカダ・カズチカ
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