(C)TNA
6月9日(現地時間・放送日)に放送された『Impact Wrestling』は、インド公演で収録された。番組冒頭で遂にボビー・ラシュリーの保持するインパクト・レスリング世界ヘビー級王座への挑戦権を獲得したアルベルト・エル・パトロンがアピールした。自分はどの団体に行っても王座を奪い、現在もGFW世界ヘビー級王座を奪った。そんな自分が唯一手にしていないのはインパクト・レスリング世界ヘビー級王座だけであり、これをラシュリーから奪えば全てをやり尽くしたのでメキシコに帰るとラシュリーを挑発したのだった。この挑発にラシュリーも反応し一触即発に。ここでシナリオ班統括のブルース・プリチャードが現れ、2人の直接対決はPPV大会「スラミバザーリー2017」で行うので、今大会では、それぞれ別の挑戦者を相手に防衛戦を行ってもらうと決定してしまったのだった。
そしてまずはラシュリーの防衛戦だが、相手はインパクト・グランド王者であるムースだった。巨体2人がぶつかり合う激しい展開となるも、ムース必殺のポップアップ・ラリアットを切り返したラシュリーがスピアーを決めてフォール勝ち。まずラシュリーは王座防衛を果たした。
メインではパトロンがクリス・アドニスと防衛戦を行いダブルフットストンプでパトロンが勝利して王座防衛。しかし試合後にアドニスとセコンドについていたイーライ・ドレイクが集団でパトロンをリンチ。これを入場口でラシュリーがニヤニヤと眺めていた。すると、そこにパトロンの救出に入ったのはムースだった。ムースはパトロンを助け出しラシュリーを挑発。孤立無援だったパトロンにムースという仲間が出来るのだろうか?今後のインパクト・レスリングから目が離せないだろう。
■ Impact Wrestling
日時:2017年6月9日(現地時間・放送日)
場所:インド・ムンバイ
<GFW世界ヘビー級王座タイトルマッチ>
○アルベルト・エル・パトロン(王者)
ピンフォール
●クリス・アドニス(挑戦者)
<ノックアウト王座タイトルマッチ>
○ローズマリー(王者)
ピンフォール
●ローレル・バン・ネス(挑戦者)
<インパクトレスリング世界ヘビー級王座タイトルマッチ>
○ボビー・ラシュリー(王者)
ピンフォール
●ムース(挑戦者)
<シングルマッチ>
○デイビー・リチャーズ
サブミッション
●ビカス・クマール
<Xディビジョン王座タイトルマッチ>
○ロウ・キー(王者)
ピンフォール
●カレブ・コンリー(挑戦者)
【TNA危機情報はマット界舞台裏の巻頭記事が詳しいです】
憶測広がるジェフ・ジャレットTNA登場と船木誠勝WRESTLE-1退団
現地時間水曜6月24日夜に放送された『Impact Wrestling』で信じられない事件が起こった。創設者ながらクビにされていた現・新団体GFWの旗揚げツアーに奔走中のジェフ・ジャレットとカレン(元カート・アングル妻)が、犬猿の関係であるTNA番組に復帰、ライバル団体となるGFWの宣伝までしたのだから驚かない方がウソになる。AJスタイルズが断った都合「TNA殿堂入りのため」は資格があるが、どうやら一回限りでなく”ダブルJ”の復帰は続く模様。久しぶりのPPV大会となる6・29『スラミバーサリー』に出陣するのみならず、7・24GFWのラスベガスTV収録大会にはTNAからマグナスが参戦する。
存続危機にあるTNAを、GFWが買収する噂までも飛び出すが、ダブルJの後ろにはカントリー歌手の大物トビー・キースの財力があるだけに、TNAの行方と併せてなにがどう転ぶのか。
▼新日から女子プロ WWEレッスルマニアからTNA完全崩壊まで
現在のわが国のマット界は、本当に読者が知りたい情報が無料のネットや立ち読み出来る雑誌類にはない問題があり、ひいてはそれが、本当の意味での市民権の拡大だの、世間一般への浸透普及を阻んでいる元凶であること。今号は他媒体では無理なインサイド情報の百花繚乱集でお届けする。
▼RIZIN前進 UFCコナー・マクレガー騒動 TNA陥落 チャイナ訃報
新企画:タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
震災のため新日本プロレスの熊本PPV大会が飛んだが、英国のウィル・オスプレイと年間契約した件はオモテに出てないようだ。他では拾えない裏ネタ満載の本誌が業界関係者には必読とされる所以だが、普通に考えるならこの一週間の話題はUFCコナー・マクレガー引退騒動と『RIZIN.1』があり、月曜生TV戦争時代に全米で覚えられた男と戦うチャイナが亡くなったことだろうか。曙の『王道』プロモーション旗揚げ戦は、客入り含めて余り話題にならなかったが、TNAがいよいよ崩壊カウントダウンの報もまた、本誌でしかフォローされてないのは残念だ。さて・・・