[ファイトクラブ] プロレス初心者を感動させた「プロレス観戦ツアー」

[週刊ファイト6月15日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

昨年から私、ファイトクリエイター伊藤三世は、プロレス復興の活動の一環として、初心者を引き連れて「プロレス観戦ツアー」を敢行した。プロレスは一見さんでも観戦を楽しめるのか? そんな疑問への挑戦でもあった。

私は幼少の頃よりプロレスに魅せられて育って来た。現在も映像や会場でプロレス観戦する事がライフワークであり、それ故に再びプロレスが世間で話題になる様な、輝かしいコンテンツになることを願い活動を続けている。その一つが「プロレス観戦ツアー」である。

過去2回開催しているが、1回目のツアーは大日本プロレスの後楽園ホール大会で、間近で繰り広げられる凄い戦いを案内した。参加者は楽しんでもらえたが課題も多く残った。

そして改善を加えた2回目のツアーは、新日本プロレスの1・4東京ドーム大会。
結果的に参加者がみな感動して大会後に何度もお礼を言われた。その改善点とは、大会前に「プロレス講習会」を開き、プロレスの基本や見所を分かり易く解説した点にある。

結果的に参加者全員をプロレスで感動させることに成功した!
では、どの様な方法で感動へ導いたのか?


■第一回 プロレス観戦ツアー (大日本プロレス編)

第一回目の「プロレス観戦ツアー」に選んだのは、2016年9月22日に行われた「大日本プロレス 最侠タッグリーグ2016公式戦」後楽園ホール大会であった。

大日本プロレスは「デスマッチ」と「ストロングBJ」と言う2つのカテゴリーで、それぞれ違ったプロレスの醍醐味を伝えている強さやヤバさを伝えてくれる。
Jr選手の技術力も高く、バラモン兄弟などのコミカルな要素もあったり、一つの大会で幅広いプロレスの魅力を堪能できるだろうという事でチョイスした。
何より記憶に残らないことが最悪であるから、インパクトを残してくれる点でも信頼が置けた。

参加したメンバーは全くプロレスの知識のない、タニシ♂、ホイク♀、ヒヨコ♀、テンポ♂の4名。※仮名
いずれもプロレス観戦初心者であったが、結果的にはSMOPのデカさ、関本岡林の強さ、画鋲や蛍光灯やコンクリートブロックなどによるデスマッチの壮絶な迫力に大興奮!!

個人的には関本大輔のマッスルモンスターぶりを推していたが、意外にも野村卓矢が大善戦し、会場の声援を集めていた。


大会後に参加者は、凄かった!面白かった!と、楽しんでもらえた様子であったが、皆が最も前のめりになったのは曙であり、やはり初心者に刺さるのはそこなのだなと。

 反省点としては、ホイク♀は血が苦手で気分を悪くしてしまったこと。ツアー告知では「血が苦手な人は辞めた方が良い」と注意書きをしていたが、見落としはあるもので、今思えばもう少し強調して置くべきであった。

また基本的には楽しんでもらえたが、継続してタッグリーグの行方を調べたり、一人で観戦にと言う人は現れなかったのは残念に思う。一夜限りのお祭りとしては良かったが、その先へ関心を継続させる余韻を残せなかったのは課題とだと感じた。

■第二回 プロレス観戦ツアー (新日本プロレス編)

第二回の「プロレス観戦ツアー」は新日本プロレスを選んだ。
今回は趣向を変えてメジャー団体をチョイス。しかし、会場は東京ドームである。

初心者を連れて行くに上で、席のポジショニングは悩む部分ではあった。
最初に後楽園大会を選んだのは、選手の表情まで肉眼で確認できる視認性や音などで、迫力がダイレクトに伝わるからという理由もある。

東京ドームで選手の顔が見える位に前の席を取れば、チケットが高額となって気が引けてしまうだろうし、スタンドの後ろの方になってもリングが小さ過ぎて入り込めない。悩んだ末に1F席スタンド席をチョイスした。


しかし、後楽園ホールと比べれば、やはりリングは遠い。詳細を知るにはビジョンの映像に頼らざるを得ない状況。
ただでさえ選手やこれまでのストーリーの知識が無い上に、選手も小さくて、本当に楽しめるのだろうか?正直、かなり不安であった。

第二回のツアーでは、大会前にファミレスに集合し「プロレス講習会」を行ったが、それは東京ドームと言う距離感で試合を楽しんで貰うには、前情報をしっかり入れて置かなければ厳しいと判断したからでもある。


更にプロレス観戦ツアー参加者だけのFacebookグループページも作成し、そこに事前に大会や選手のPVや、見所をまとめた解説も投稿した。ただPVは多少は見て貰えたと思うが、結構な頻度で長文の解説文を書き込んだはずだが、当日の反応を見る限り大して読まれていなかった(笑)

今回のメンバーは、第1回にも参加のタニシ♂と、新規参加のメガネ♂とハチ♂。 それに新日本をある程度観ているコズエ♀の4名が参加した。

試合の勝敗の決まり方や、反則の内容や線引き、リングの構造や役割など、プロレスの基本的なルールを一から解説した。基本は初心者向けの説明であったが、ある程度は知識のある人間も楽しめる様に、所々細かな豆知識をちりばめた。例えば「タッチロープ」の存在や役割なんかは、プロレスを見慣れた人間でも意外に知らなかったりする。

そして、この基本の解説による成果は、前回のツアー参加者のタニシ♂に顕著に表れた。
第一回では何となくただスゲー!と言う感じで観ていただけであったが、今回はルールやリングの構造を知った事で、試合を観ながらそれらを確認すること自体が楽しい様子ではしゃぐ姿は、微笑ましい光景であった。

<プロレス講習会での説明の為 前日に徹夜で作った資料>

しかし、プロレス基本ルール説明などは下準備である。本題は感情移入を誘う為の、大会や試合の見所だ。本丸はメインとセミであったが、全試合余すことなく楽しめる様に、第0試合から見所を説明。

例えば、飯伏幸太が如何に才能に溢れた凄いレスラーで、プロレスを世間に広める事をテーマに掲げており、タイガーマスクWは対世間向けの取組であろうこと。それを知るだけで、タイガーマスクWの味わいは深くなる。

後藤洋央紀が実績を上げているのに、未だ突き抜けられずケイオスに加入した話は、ハチ♂が大いに感情移入していた。後藤が妻のお兄さんに顔が似ているとかで、試合中は大きな声で声援を送っていた。フックになるポイントは人それぞれ、解らないものだなと。


そして、この大会で最も感情移入が生まれるであろう試合は、棚橋弘至vs内藤哲也だった。この試合の解説は最も注力した。

感情移入は親近感とストーリーに宿るもの。

この試合の見所は、棚橋と内藤の世代交代であり、棚橋が勝てばエースの立場は維持されるが、敗ければエースの座は陥落を意味するシチュエーションであり、この試合の勝敗いかんで時代の転機を迎える重要な一戦。

まず棚橋の偉大さを伝える事で、勝敗の重大さを理解できると判断した。

それを、如何に短い時間の中で簡潔に伝えるか?

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