WRESTLE-1カズ・ハヤシ社長「スタッフ募集中」4・19後楽園芦野祥太郎x近藤修司、吉岡世起xアンディ・ウー

「『俺もこういう社長になりたいな』っていうような人間にならなきゃいけないなと思っていますね」
いよいよ新体制発進! カズ・ハヤシWRESTLE-1新社長就任記念インタビュー!

WRESTLE-1運営会社GENスポーツエンターテインメントが新体制!高木三四郎が相談役に退き、カズ・ハヤシが新社長!

──3月27日に会見があり、4月1日からカズさんが新社長、近藤さんが副社長、そして武藤さんが会長、CEOだった高木さんが相談役に就任するという新人事の発表があったんですけど、周囲の反響はどうですか?

カズ・ハヤシ社長
「周りの反響は大きいですね。ただ、自分としては武藤さんに打診されてから、高木さんについて数字を見るというようなことをやったりとかしてたんで、あんまり変わらず来ているかなっていう感じはします」

──発表前から徐々に準備は進めていたということですね。

カズ・ハヤシ社長
「そうです。ただ、まだまだ勉強中なので高木さんにはホントにお世話になっていて、今でも何かあれば連絡したり会社でわからないことを聞いたりっていうようなことばっかりですね」

──でも、最初に武藤さんから社長就任の打診をされた時はどのようなお気持ちだったんですか?

カズ・ハヤシ社長
「僕はこれまでも武藤さんが投げてきたボールを一生懸命に打ち返す、乗り越えるっていうようなことをしてきたんですよ。すぐに打ち返すことはできないんだけど、それに対して努力してきたことが自分のプロレスラー人生の肥やしになってきたのは事実なんですよね。また、武藤さんもそういうものを乗り越えてきたから、『次はおめえの番だよ』っていうような感じだと思うんですよ」

──武藤さんも誰かが投げてきたボールを打ち返してきたということですか?

カズ・ハヤシ社長
「それはわからない。もしかしたら、武藤さんは自分でそういうハードルというかステップ台を作ってきたのかもしれない。ただ、そういう姿を見せているんだから、『おまえもやれよ』っていうことかもしれないし、僕は今回の話をそう解釈したんですよ。で、今までそれをやってきて自分の中では必ず成功があったので、今回も武藤さんを信じてやっていけばきっといいものができてくるんだろうなって。だって、やったことのないことをやれって言われて、それを自信を持ってやれるわけないじゃないですか?」

──正直不安しかないですよ(笑)。

カズ・ハヤシ社長
「でも、武藤さんもできない人間にやらせようとはしないはずなんですよね。できると思ったからOKを出したはずだし、『武藤さんがそういうふうに言うなら可能性があるんだな』っていうことを自信にがんばっていこうと思っていますね」

──武藤さんが言うことなら信頼できるということですね。

カズ・ハヤシ社長
「うん。僕は2002年に日本に戻ってきて全日本プロレスに入ってから、ずっと武藤さんを信じてやってきたんで。変なことをする人じゃないし、そこには優しさもあるし、今回僕が社長になることに関してもお膳立てもしてくれてたと思うんですよ。だからがんばれるかなという感じですかね」

──全日本時代から考えると、最初から武藤さんについてきているのはもうカズさんだけですから、やっぱり武藤さんが作ってきたプロレスを引き継がなきゃいけないという気持ちもあるんですか?

カズ・ハヤシ社長
「いや、そういうことじゃなくて、やっぱり人間的に信頼していることが第一。あとは河野じゃないけど、僕も武藤さんのファンだっていうことでしょう(笑)。だから、全日本時代にも道場でコーチとか任されていたんですけど、最初は初めてのことだったので戸惑いましたよ。ないところから始めるのは大変でしたけど、やってよかったなって思うし。まあ、武藤さんが投げる問題に間違いはないですよ(笑)」

──なるほど。絶大なる信頼感があるんですね。あとはやはり、W-1は自分たちで立ち上げた団体なのでそれに対する愛着も強いのかなと思うんですけど。

カズ・ハヤシ社長
「そうですね。やっぱりWRESTLE-1に対する思いは強いなあ。それは僕だけじゃなく、今いる選手たちも強いですよ。みんな熱いです、WRESTLE-1を大きくしようということへの思いは」

──それは素晴らしいですね! やはりまだできたばかりの会社ですから、しっかりと土台から作っていこうと。

カズ・ハヤシ社長
「そうですね。特に土台ということに関して言えば、特にプロレス総合学院という底辺の底辺の土台があるので、それはでかいですよね。メキシコでもアメリカでもスクールはあるんですけど、僕も元々は日本のプロレスから育っているので、「どうなのかな?」っていうのはあったんですよ。ただ、やってみるとよくできたシステムだなって思っています。例えば、日本のスタイルで会社で選別して取ってみても、もしかしたらそこから漏れた中でプロレスラーとして適した人材がいたかもしれない。それをたった1日のオーディションで落としてしまうのはどうなのかなって思っちゃいますよね。ウチの学校は6カ月周期でやっているんですけど、その期間を通して人材を見ることができるし、それこそどんな才能が開花するかっていうところまで見えますからね。やっぱりたくさんアタックしないとそういう人材は発掘できませんから」

──では、このカズ・ハヤシ新体制の中でもこの根っこの部分は大事にしていきたいということですね。

カズ・ハヤシ社長
「はい。自分らが持っている独自のものなんで、大事にしてがんばっていきたいなと思っています」

──なるほど。あとせっかく社長になったんですから、カズ・ハヤシ色を期待する人もいると思うんですけど、どうですか?

カズ・ハヤシ社長
「武藤さんって名前がでかいじゃないですか? だから、武藤さんだとできなかった細かいことなんかはできる(笑)。まあ、僕の色というよりは、武藤さんがやるとなると敷居が高くなったりすることがあるんですけど、そこはスムーズに動けるんでね。そういう違った観点からいろいろできるかなっていうのはありますよね」

──あと、やっぱり武藤さんは今や大レジェンドなんで、若い選手たちとあまりにも距離が離れすぎているのかなって感じるんですよ。

カズ・ハヤシ社長
「離れてますね」

──でも、カズさんならいい兄貴分という立場になれるかもしれないし、選手たちを統率するうえでもうまく機能するのかなと思うんですよ。

カズ・ハヤシ社長
「だって、学校の卒業生17歳の子とかいますからね(笑)。だから、そういう部分はちゃんとやっていきたいし、武藤さんは武藤さんでレスラーとしてのあり方を見せてくれているんだと思うんですよ。これからご自分も自分で作った“会長”という見たこともない魔物と闘うわけですよ」

──会長として何をするべきなのかと。

カズ・ハヤシ社長
「うん。おそらくずっと自分が社長をやっていても新陳代謝も何もないって思ったんだと思うし。そういう背中を僕はこれからも見ていくし、僕もまた下の世代に自分の背中を見せていかなきゃいけない。『俺もこういう社長になりたいな』っていうような人間にならなきゃいけないなと思っていますね」

──でも、社長になったからと言って、選手として一線を引くというわけではないですよね?

カズ・ハヤシ社長
「そこは高木さんも心配していたところなんですけど、僕も選手としてここで止まるというようなことをしたくないので。レスラーとしてはずっと上を見ていかなきゃいけないし、そこの欲は持ち続けていきますよ。だって、武藤さんだって未だに闘っているんですから。あの年齢であんなでかい身体の人いないですよ?」

──そうですね(笑)。

カズ・ハヤシ社長
「やっぱり、人生はずっと闘っていかなきゃいけないよっていうのを伝えようとしているんですよ。だから、自分も楽しちゃいけないし、いつまでもチャンピオンを狙って上を目指さなきゃいけないんですよ」

──ちゃんと社長業と両立させなきゃいけないと。

カズ・ハヤシ社長
「うん、それはそれって感じで(笑)」

──わかりました。では、これからWRESTLE-1をもっともっと大きくしていこうという中で、現状足りない部分ってありますか?

カズ・ハヤシ社長
「う~んそうですね……まあ足りないところはたくさんあると思うんですけど、一緒に働いてくれるスタッフですかね?」

──それはまた切実な問題ですね(笑)。

カズ・ハヤシ社長
「僕らはプロレスラーは作ることができるんですけど、それ以外の人材もやっぱり欲しいんですよ。一緒にWRESTLE-1で夢を持って走ってくれる人が欲しいなと思いますね。ということで、せっかくだからここでスタッフを募集させてもらってもいいですか?(笑)」

──どうぞ、どうぞ(笑)。

カズ・ハヤシ社長
「一緒に意欲を持って、このWRESTLE-1を大きくしていこうという人に来てほしいです。僕らと一緒にWRESTLE-1を作り上げたいという気持ちを持って働いてくれる方を募集しています。なんか夢があるじゃないですか? まだできたばかりの会社を大きくしていこうっていうのは。だから、僕らと一緒に夢を追おう!」

──わかりました(笑)。あと副社長に近藤さんがなりました。やはり、一番信頼している人ということなんですかね?

カズ・ハヤシ社長
「副社長というよりは現場監督ということですね。闘いの精神を選手たちに広げてもらいたい。やっぱり同じ目標を持っていたとしても、馴れ合いになってほしくないんですよ。近ちゃんとは全日本時代に初めてシングルマッチをやるまではしゃべったこともなかったんですよ」

──2006年の両国大会での世界ジュニア選手権ですよね。

カズ・ハヤシ社長
「そうそう。近ちゃんはその時ブードゥー・マーダーズっていうユニットにいたし、交流がまったくなかったんだけど、その試合が自分にとっては凄く衝撃的で。いわゆる闘いを通じて分かり合えた部分があったので、そこの精神を伝えていってもらいたいなと思ってます」

──この両輪で新しいWRESTLE-1を引っ張っていくと。

カズ・ハヤシ社長
「はい。数字関係は自分ががんばるようにして、選手のまとめは近ちゃんに任せて」

──次の4.19後楽園では早速芦野選手とタイトルマッチですからね。

カズ・ハヤシ社長
「そうですね。こういうところでムキになってベルトを取ってもらいたいし、芦野にも闘いを通じて僕らが培ってきた精神を教えてもらいたい。きっとそういう試合をしてくれると思います」

──その後楽園大会は1000円キャッシュバックという大胆なサービスもやられるんですよね。

カズ・ハヤシ社長
「今週発売の週プロの裏表紙を持ってきてくれた方にはどんなチケットでも1000円キャッシュバック。1000円札たくさん用意してお待ちしております(笑)。というか、本当に是非見に来てほしい。その思いですね」

──提供する試合には絶対の自信があるということですよね。

カズ・ハヤシ社長
「はい。選手も気合が入っているし、僕もそれだけの思いの詰まった大会になると思うので、是非見に来てほしいですね」

──わかりました。では、カズ・ハヤシ体制の新生WRESTLE-1を期待しています!

◆WRESTLE-1スタッフ募集要項

上記のカズ・ハヤシ社長からありますように、弊社プロレス興行運営に関わる下記職種を募集致します。一緒にWRESTLE-1を盛り上げて頂ける情熱のある方をお待ち申し上げます!

【募集職種】
① 営業兼運営・経理スタッフ(正規社員)
※経験者優遇
【業務内容】
新規クライアント開拓、既存クライアントへのご提案などスポンサー営業やチケット販売営業を主とし、プロレス興行にも帯同し運営スタッフとして大会の運営に関わる業務となります。また一部経理業務にも携わって頂きます。営業・経理経験1年以上経験のある方は優遇致します。
【応募資格】
都心への通勤が可能である方 / 地方での弊社主催大会への帯同が可能である方
【雇用条件】
社保完備、週休2日制、交通費支給、給与は弊社規定によります。
※詳細は面談時にお話致します。

②レフェリー兼運営スタッフ(正規社員)
※経験者、大型免許取得者優遇
【業務内容】
レフェリーーの業務を主とし、プロレス興行にも帯同し運営スタッフとして大会の運営に関わる業務となります。 経験者は優遇致しますが、やる気を重視いたします。大型免許取得者優遇。
【応募資格】
都心への通勤が可能である方 / 地方での弊社主催大会への帯同が可能である方
【雇用条件】
社保完備、週休2日制、交通費支給、給与は弊社規定によります。
※詳細は面談時にお話致します。

【応募方法】
履歴書+職務経歴書(希望職種・メールアドレスは必ず記入)をメールか郵送にて発送下さい。
送付メールアドレスもしくは送付先は下記通りです。

【お問合せ先】
《送付メールアドレス》infoアットマークw-1.co.jp
※採用担当宛にメールにてお問合せの程お願い申し上げます。

《送付先》
〒107-0062 
東京都港区南青山5-1-10 南青山第一マンションズ401
株式会社GENスポーツエンターテインメント 採用係  
TEL:03-6452-6815
※応募書類は返送いたしませんので予めご了承ください。応募書類は、今回のみ使用し責任を持って破棄いたします。

■『WRESTLE-1 TOUR 2017 CHERRY BLOSSOM』
日時:2017年4月19日(水) 開始:19:00
会場:東京・後楽園ホール
チケット情報
・特別リングサイド¥7,000
・リングサイド¥5,000
・指定席¥4,000
・レディースシート3,000
・ペアシート¥7,000
※当日各席500円UP、ペアシートは1,000円UP
※当日のみ一般立見¥2,500、小中高ワンコインチケット¥500、ならびに試合開始1時間後より、アフターワンアワーチケット¥2,000を販売致します。

チケット販売所
・チケットぴあ(Pコード:594-330)TEL:0570-02-9999
・電子チケットぴあ http://pia.jp/t (PC、モバイル共通)
・ローソンチケット(Lコード:32282 TEL:0570-000-732(※10~20時))
・イープラス http://eplus.jp/
・後楽園ホール5階事務所 TEL:03-5800-9999
・書泉グランデ TEL:03-3295-0011
・書泉ブックタワー TEL:03-5296-0051
・チャンピオン TEL:03-3221-6237
・㈱GENスポーツエンターテインメント 03-5937-1515
・WRESTLE-1 Official Web SHOP http://shop.w-1.co.jp/

<6人タッグ>
曙(王道) 河野真幸(TriggeR) 葛西純(FREEDOMS)
vs.
鈴木鼓太郎 NOSAWA論外(REAL DESPERADO) MAZADA(REAL DESPERADO)

<WRESTLE-1チャンピオンシップ 60分1本勝負>
[王者/TriggeR]芦野祥太郎
vs
[挑戦者/TriggeR]近藤修司
※第11代王者は初の防衛戦

<WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ 60分1本勝負>
[王者組/NEW ERA]土肥孝司 熊ゴロー
vs
[挑戦者組/NEW ERA]稲葉大樹 児玉裕輔
※第8代王者組は初の防衛戦

<WRESTLE-1クルーザーディビジョンチャンピオンシップ 60分1本勝負>
[王者/NEW ERA]吉岡世起
vs
[挑戦者/NEW ERA]アンディ・ウー
※第7代王者は初の防衛戦

<タッグマッチ>
木村花(ACE) 才木玲佳(Cheer♡1)
vs
安納サオリ(Beginning) 万喜なつみ(Beginning)

<タッグマッチ>
藤村康平(NEW ERA) 進祐哉(FREEDOMS) 三富政行
vs.
頓所隼(ACE) 進藤翔(ACE) タナカ岩石(ACE)

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「キレが増したというよりも、形をなくしたんですよ」好敵手・吉岡とのタイトルマッチへ!アンディ・ウーが語る武術の真髄!!

3.20後楽園大会で新クルーザー王者となった吉岡世起に突如挑戦表明をしたのは、セコンドで応援していたNEW ERAのチームメイトのアンディ・ウーだった。そして、4.19後楽園大会で早速同王座に挑戦することも決定。永遠のライバルとの一戦を前に、元王者は何を語るのか?

──3.20後楽園大会で、吉岡世起選手がクルーザー王座を奪取したあとすぐに挑戦を表明されましたけど、あの時はどういうお気持ちで行かれたんですか?

アンディ・ウー選手
「同じNEW ERAのチームメイトである吉岡選手がクルーザーに挑戦したんですけど、その対戦相手は自分が年始に負けたMAZADA選手だったんですよね」

──はい。ベルト奪取はならなかったですよね。

アンディ・ウー選手
「だから、ここは吉岡選手に勝ってもらいたいと思って、セコンドで応援しようと思ったんですよ。実際、試合中はずっと応援してましたからね。素直に勝ってもらいたいと。でも、いざ吉岡選手がベルトを取り、マイクを持って『クルーザーの今を作る』って言った瞬間に変わりましたね」

──応援する気持ちが?

アンディ・ウー選手
「取った瞬間はうれしい気持ちもあったんですけど、悔しさみたいな気持ちも湧いてきたんですよね。『それは俺がやる!』っていう気持ちのほうが強くなって。だから、その場で居ても立っていられずに、気づいたらリングでマイクを持っていましたね」

──リングに上ったこともわからなかったぐらいの衝動が湧いてきたんですね。

アンディ・ウー選手
「『俺のやりたいこと、俺のやるべきことを取られた』みたいな感情はありましたよね」

──でも、クルーザーのベルト自体はアンディ選手のほうが先に取っているわけじゃないですか?

アンディ・ウー選手
「そうですね。ただ、あの時ももっと防衛を重ねたかったし、チャンピオンとして経験できることってあると思うんですよ。僕はベルトはそのためにあると思っているんで。一度落としてから何度か挑戦しているんですけど、取るには至らなかったので、隙きあらばいこうというのが常に頭にはありますね」

──それだけ得難い体験ができたと。吉岡選手にもお話を聞いたんですけど、アンディ選手とはW-1の旗揚げから一緒にやってるし、同志的な気持ちがあると言っていたんですよね。特別な相手だと。アンディ選手はどういうふうに思われてるんですか?

アンディ・ウー選手
「たしかに旗揚げから一緒なんですけど、僕は旗揚げ戦出てないんですよね。メキシコにいたんで(笑)」

──ああ、そうでしたね(笑)。

アンディ・ウー選手
「まあ、1カ月遅れでこっちに合流してなんか孤独な感じはあったんですけど、吉岡選手のことは僕も常に意識していますね。当時から意識していましたし、それこそメキシコにいても意識する存在でしたからね。歳も同じぐらいだし、階級も同じだし。で、毎回闘っていて、勝ち負け抜きにして凄く楽しいという感覚があります」

──あ、そうなんですか!

アンディ・ウー選手
「はい。結果的に勝った負けたはあるんですけど、ガンガンやり合える相手なんでね。吉岡選手もそうかもしれないですけど、自分の持っている物をすべて出せる。凄く楽しい相手なんですよね」

──そういう感覚は他の相手だとなかなかないですか?

アンディ・ウー選手
「ないですね。だから、今回のタイトルマッチは凄く楽しみですね。もちろんベルトを取ることも重要なんですけど、吉岡選手との闘いが楽しみです。前に僕がベルトを持っている時にもタイトルマッチをやっているんですよ」

──2015年の12月24日の後楽園ホール大会ですよね。

アンディ・ウー選手
「あの試合は僕が勝ちましたけど、ギリギリの闘いをやって、凄く楽しかったのを覚えています」

──手が合うわけですか。

アンディ・ウー選手
「そうですね。まあ、シングルの戦績だと僕が一つ負け越しているので、今回は僕が勝ってイーブンに持ち込んで、その後の初防衛戦も吉岡選手を指名して、それにも勝って勝ち越しを狙いたいです」

──そんなに闘いたいんですか(笑)。ちなみに現在はNEW ERAとして組んでもいますけど、お互いの日々の成長を実感したりします?

アンディ・ウー選手
「蹴りの切れ味が以前より増して怖くなってきたかなと思いますね。前は『受けたるわ』っていう感じでやっていたんですけど、最近は当たるとやばいなというのがありますね。ゾッとする瞬間があるんですよ」

──ほほう!吉岡選手もベルトを持ってからのアンディ選手はキレが増したとおっしゃっていました。

アンディ・ウー選手
「ベルトを取る前は自分の型というか、形にハマっていたという部分があったと思うんですよね。だから、キレが増したというよりも、形をなくしたんですよ」

──形をなくした……?

アンディ・ウー選手
「はい。キレが増したというのはその結果だと思います。以前はカンフーのバックボーンがあるからカンフーの技をやらなきゃとか、ルチャの修行に行ったからルチャをやんなきゃっていうのがあったんですよ。でも、今は形に拘らず、自分の身体を空にして、水のような感覚になっていますね」

──水のような感覚!

アンディ・ウー選手
「動きは中国武術じゃなくても、その要素は武術なんですよ。つまり、これまで僕が習得してきた中国武術やルチャという形はいらなくなるために必要だったということなんです」

──難しい表現ですけど、なんか武術の真髄に近づいている感じなんですか?

アンディ・ウー選手
「そうですね。相手を騙している感覚もありますね。例えばキレがない普通の動きをする。ところが、それが逆にキレにつながることもある。その状態ならその先のキレにも到達することができる。だから、まず自分を弱くしておくことですね。そして、ここぞという時に自分の力をポンと出す。そういう技術もあります。ただ、それはリング上でやってみないとわからないんですよね(笑)」

──よくわかりませんけど、練習してできることではないということですよね?

アンディ・ウー選手
「感覚ですね。僕はブルース・リーの影響も受けているんですけど、『考えるな。感じろ』って言うんですよ」

──有名なセリフですよね(笑)。

アンディ・ウー選手
「ただ、考えてしまうし、考えてるようで考えてないような時もあります。その時の体調とか観客の温度とか、環境によって変わってくることもあるんですよね」

──ちょっとこっちで噛み砕くと、ルチャの修行をしてきたからルチャの技を出さなきゃいけないとか、そういう形にとらわれなくなってきたということですね。

アンディ・ウー選手
「そうですね。そこにとらわれていました。ただ、それはそれでいざという時にルチャの引き出しを身につけられたんで必要な修行だったんですよ。でも、それは身についたらいらないわけで」

──いらないとはまた極端な(笑)。でも、意識せずともポンと自然に出てくるという状態に持っていくということなんですかね?

アンディ・ウー選手
「最近はそれをよく感じます」

──ということは、アンディ・ウーのプロレスがしっかりと固まり始めてきたということなんですかね?

アンディ・ウー選手
「そうです。固まり始めてきましたね」

──ただ、吉岡選手はベルトを落としてから、波があるということをおっしゃっていましたよ。だから、タイトルマッチにはキレッキレの状態で来てほしいと。

アンディ・ウー選手
「波があるのはたしかですけど、言われるまでもなくキレッキレで行きますよ。体調は絶好調ですし、僕はケガをしたことがないんでね。欠場もしたことないですし、万全の状態で後楽園ホールのタイトルマッチに臨めると思います」

──それは楽しみですね。ところで、W-1も新体制になり、その一発目の後楽園大会でタイトルマッチを若い世代でやるというのはどう思われますか?

アンディ・ウー選手
「一言で言うとおいしいなって(笑)」

──注目度は高いですからね(笑)。

アンディ・ウー選手
「あと、応援してくれている人たちから『W-1大丈夫?』って言われるんですけど、『大丈夫です』と言いたいですね。体制が変わろうが、自分は自分でい続けることが大事だと思うんですよ。周りが変わったから自分も変わるのではなく、まず自分で変わると。変化する状況は自分で作り出す。その結果、周囲が変わればいいと思ってますから」

──今日のアンディさんは非常に哲学的ですね(笑)。要約すると「俺についてこい!」という感じですか?

アンディ・ウー選手
「はい。もし不安を持っている人がいるなら、それを忘れさせるぐらいの試合を吉岡選手と2人でやりますよ。まあ、全力で闘いにいきますんで、4月19日の後楽園大会は楽しみにしていてください」

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