アーテム・ヴァキトフが王座防衛！グローリー38シカゴ

(C)GLORY

　2月24日（現地時間）にイリノイ州シカゴで『GLORY 38　Chicago』が開催された。
　K-1失速後、世界最大のキック団体となっているグローリーだが、最近は米テレビ局と長期契約、UFCファイトパスと契約でネット生配信もはじまり、勢いに乗っている。一時は北米進出にこだわるあまり失速していたものの、現在は本拠地である欧州を中心に戻し再スタートした事が成功したようだ。
　今大会のメインはライトヘビー級王座戦で、王者アーテム・ヴァキトフがサウロ・カバラリの挑戦を受けた。暫定王者ザック・ムウェカッサとの王座統一戦でKO勝利して王座統一を果たしたヴァキトフと、そのヴァキトフに判定で敗れ王座を明け渡している前王者のカバラリという因縁のリマッチになった。試合は積極的に前に出て手数のカバラリに対し、ヴァキトフはプレッシャーをかける。次第にヴァキトフがペースを掴み2R、パンチラッシュからハイキックでカバラリからダウンを奪う。それでも前に出るカバラリだが、続いて左でヴァキトフが、2度目のダウンを奪う。それでも前に出てくるカバラリをコーナーに追い詰めパンチラッシュのヴァキトフ。レフェリーがカバラリのスタンディングダウンとして3度のダウンを奪ってヴァキトフがTKO勝利で王座防衛を果たした。

　更に今大会はヘビー級2試合が組まれベンジャミン・アデブイとアンデウソン・シウバ（アンダーソン・シウバ）というヘビー級コンデンター同士の激突。更に、欧州のブンブン丸、スーパーコンバット絶対的エースのカタリン・モロサヌが遂にグローリーと契約し、初試合を行った。対戦相手は大型アメリカ選手、モーリス・グリーンといかにもなカードが組まれた。アデブイとシウバは延長までもつれこみ僅差の判定でアデブイが勝利。それに対してモロサヌとグリーンは、試合開始と同時に打ち合い、モロサヌのぶん回しフック左右連打。左フックがグリーンの顎に命中し、グリーンがダウン。勢い余ってモロサヌも覆いかぶさる迫力満点のKO劇。モロサヌがわずか23秒のKO勝利で、ルーマニアから応援に駆け付けたファンも大興奮。満点のグローリーデビューとなった。

■　GLORY 38 Chicago
日時：2017年2月24日（現地時間）
場所：アメリカ・イリノイ州シカゴ

＜ライトヘビー級王座タイトルマッチ＞
○アーテム・ヴァキトフ（ロシア／王者）
　2R 2分43秒 TKO
●サウロ・カバラリ（ブラジル／挑戦者）

＜ライトヘビー級コンテンダートーナメント決勝＞
○アリエル・マチャド（ブラジル）
　1R 2分43秒 TKO
●ゼネディン・ハマーレイン（フランス）

＜ウェルター級＞
○アントワン・ピント（フランス）
　判定　2-1
●リチャード・アブラハム（米国）

『THAI FIGHT』常連のタイ在住のフランス人選手アントワン・ピントはGLORYウェルター級-77kgでスプリット判定ながらグローリーデビュー戦を飾った

試合動画