いよいよ電子書籍の普及に拍車がかかってきた。世界中のあらゆる専門媒体において、圧倒的な精度でスクープを連発しているのが『マット界舞台裏』だ。業界関係者の定期購読比率が高いのは週刊ファイト時代からの延長にせよ、今号のゴールデンウィーク特大号の大会レポート量をみても、ページ数を割いて深く掘り下げることのできるe-bookの特徴が生かされている。価値ある情報の提供と、大人のファン向きの考察掘り下げが定期購読の基盤であろう。

　IWGPヘビー王座は新日プロの至宝にとどまらず、今や日本マットの最高峰。その最も価値あるタイトルを外国人のAJスタイルズに明け渡してしまったオカダ・カズチカの責任は重大…と言いたいところだが、ファンが関心を示しているのは今後のIWGPヘビー級戦線であり、オカダが首尾よく5・25横浜アリーナで奪回するかどうか。今号の記者座談会では5・3福岡における王者交代劇のウラ側5・25でのIWGP戦の結果に照準を絞った。

　1978年11月、米マットに衝撃が走った。63年にフルーノ・サンマルチノにWWWF世界ヘビー級王座を明け渡した試合を最後に現役を引退…会場にも姿を見せていなかった“ネイチャーボーイ”バディ・ロジャースが突然、リング復帰を果たすことになったからだ。ロジャースといえば、米マットに太いパイプを持つ力道山も招へい出来なかった超大物。日本のファンにとっては文字通り”幻の強豪”であり、ロジャースのカムバックは当然、日本でも話題になった。

82年、４年ぶりにニューヨークMSGで井上譲二記者はバディ・ロジャースと再会。「またキミに会えて嬉しい。もう１回、記念写真を撮ろうよ」と言ってくれた。

　日本では937連勝というルー・テーズ本人が否定するファンタジーが神格化されているが、1946年5月10日、ヒューストンにてバディ・ロジャースはルー・テーズを破りテキサス州タイトルを獲得している。

　1年前のバックナンバーを振り返る『マット界舞台裏アーカイブス2013』では、新日本プロレスのマンネリカードに関しての記事を振り返った。

　WRESTLE-1の「桜の季節」ツアー仙台編は、KAIの「試練の５大地獄」の中日にして、すべてが終了した今となっては最大の本物の試練だった田中稔との17分を超える関節地獄からの生還という、マニア注目の大一番を完全再現。全５戦が発表されリストが見えた段階でも、真のキモが仙台での中日だったことは述べるまでもない。そして、エースとベテランの奏でた17分は、期待にたがわぬ屈指の名勝負へと昇華する。GW期間における記憶に残るベストマッチをグラビア再現！

　GENTAROはトップロープに上りダイビングヘッドバットを誤爆させたり、雪崩式のブレーンバスターを決めたり周りが冷や冷やしそうな技を繰り出す。しかし、至って本人は闘志満々。イサミの技も激しさを増す。15分経過、嘘だろ？二人の攻防はますます激しくなっていく。打撃合戦も両者引かない。イサミに手を抜いてる感じは全くしない。まさかの20分を超えたところで…
　感動のGENTARO復帰戦、5・2FREEDOMS後楽園ホール大会を徹底ドキュメント。まさか、本当にプロレスに復帰できるなんて、しかもこんなにも早く。まるで夢のようで信じられない。
　老人虐待!?グレート小鹿72歳にして有刺鉄線ボードで血まみれに？　神威も復帰した全カードをドキュメント。

　GWプロレス祭りの一貫として開催されたWNC横浜ラジアントホール大会。複数の団体からの参戦もあり、お得感のある興行に。TAJIRIが葛西純との遭遇に大興奮、奇声に近い声援でリング上で闘う児玉裕輔を鼓舞する他、「葛西！」コールの記憶も残るメインイベントに。大会は若い小林香萌と、アイスリボンの優華とあきば栞の頑張りが印象に残った。ルックス的にもこの試合がこの日の目玉かもしれない。そんなイベントを克明にレポートしてある。

　祝・月曜6日のGW最終日を飾ったのはZERO1後楽園ホール大会だ。佐藤耕平vs.鈴木秀樹の大型日本人同志によるファン注目の一戦を始めとした三大タイトルマッチ。シングル、タッグ、ジュニアヘビー級・・・更にはZERO1vs.WRESTLE-1の二大決戦と豪華なラインナップを並べた！to be continuedの結果も出揃い、ZERO1マットにまた新たな展開が起こる！そんな新生ZERO1の総決算となった5・6後楽園大会を抉ってみた。
　注文の佐藤vs.鈴木、序盤はジックリとしたレスリングで一進一退の展開。そして打撃合戦、ここから試合の流れが変わった。鈴木が「レフェリー！ダウンカウント取れ！」と叫ぶが・・・。

　『ムーの太陽』マスターのサスケとは、ポール・トーマス・アンダーソン監督の映画『ザ・マスター』の、宇宙と交わる教祖をヒントにしたのであろうか？　反発しながらも、そのカリスマ性に引き寄せられていくのが荒ぶる魂と暴力性をコントロールしたいケイ・バラモン？　同監督の出世作『ブギーナイツ』は傑作中の傑作にして、サスケ自身のAV男優歴や巨根伝説を思えば感化の系譜に納得だ。鬼才ダーレン・アロノフスキー監督の『ザ・レスラー』は自分がモデルだと公言、続く同監督のバレエ界に舞台を移した『ブラックスワン』では、自ら羽をつけてリングにも登場していたサスケだが、今年からはPTA(ポール・トーマス・アンダーソン)監督の妙味に嵌ったのか？　注射針を刺したままOD（過剰摂取）で亡くなった俳優フィリップ・シーモア・ホフマンとの同化は、必殺"メシア降臨"ですべての点と線が繋がってしまう。伏線は『ザ・マスター』の三角関係を暗示する「手コキ」なのだ。嗚呼！セーラーボーイズ都市伝説。
　プロレスというイリュージョンと宗教を結びつける人体浮遊の奥義！　映画とリアルの境界が見えないくらい高尚な大河ドラマなのか、はたまた外れる予言を繰り返す単なるペテン師なのか。人体浮遊のトリックは古今東西を問わず下僕のアシストに他ならない。
　崩壊に向かうドＳの元岩手県議会議員・村川政徳の破綻劇ツアー。謎に満ちた狂気のみちのくプロレスを楽しむ答えは、貴方のマインド・コントロールを覗くしかない。解釈を試されているのはあくまで鏡に映った自分自身なのだ。

＜今週の見出し＞
▼本紙予告AJ スタイルズ戴冠！5・3 新日”レスリングどんたく2014”

▼ROH＆新日本プロレス合同興行　日程とカード

▼覆面座談会
　IWGP王座は5・25横アリでオカダに戻るのか？

▼スーパー外国人列伝　第36回　バディ・ロジャース
　78年秋に現役復帰も日本では“幻の強豪”のままに
　by 井上譲二

▼残っていただけでも奇跡 元祖"野生児"バディ・ロジャース写真館

＜アーカイブス2013＞
▼いつまで続く？　新日プロの保守的なマッチメーク

＜イベント/会見取材+コラム/資料+連載/海外情報局＞

▼4・29WRESTLE-1仙台初上陸　宮城・サンフェスタ仙台
　学生時代（柔道専門学校）仙台で過ごした武藤敬司
　「仙台は第二の故郷」とリング上から挨拶
　Photo & Text by 松橋隆樹
・KAI"試練の関節地獄"第3戦スプラッシュプランチャ田中稔17分+
・稲葉大樹push船木誠勝&金本 浩二x河野真幸&崔領ニ&デュプリ
・独レオンVガステレン&Eエクシュタイン征矢学大和ヒロシ
・吉岡世紀に続き中之上靖文もカズ・ハヤシから金星+近藤修司
・SAKAMOTO、セコンドのデュプリと髙山善廣攻めるも帝王の貫録
・職人芸NOSAWA論外&MAZADA-浜 亮太&アンディ・ウー第1試合

▼2012年8・5以来のGENTARO復帰戦～5・2FREEDOMS後楽園
　Photo & Text by いっせい
・第1試合～若武者杉浦透健闘も、強すぎる石川修司
・「レディたち俺たちに触れると妊娠しちゃうよ」スケコマッシーズ
　HIROKI SUSUMU 正岡大介xマンモス佐々木 高岩竜一 梅沢菊次郎
・久しぶりの神威もう一人の復帰戦x前に立ちはだかる新井健一郎
・グレート小鹿70歳を超えて充実、カラテバラモンらを軽く蹴散らす
・画鋲地獄！リングに散りばめられた針 葛西純も藤田ミノルも悶絶
「デスマッチのカリスマを持て余すなら俺が受けて立つ」藤田コール
・火野裕士の放つ痛すぎるチョップに佐々木貴の胸板真っ赤に染まる
・45分ドロー続き「みんな待たせたな！生死の境から帰ってきたぜ」
・葛西純がキ○ガイと呼ばれるがGENTAROもある意味キ○ガイの感動

▼Dブライアン ケイン火炎葬5・4WWE『エクストリームルールズ』
▼内容不振RAWトリプルH復讐成功ワイアット・ファミリー洗脳完了

▼新日プロ立会人として来日 岡山で再会スタン・ハンセン氏近況
　Photo & Text by 藤井敏之

▼5・5WNC横浜ラジアントホール大会～TAJIRIと葛西純の遭遇
　Photo & Text by いっせい
・Darksideリン・バイロン&デーモン植田礼儀正しいAJイストリア
・小柄な日向小陽に対し日本舞踊の心得もあるアイスリボン成宮真希
・MEN'Sテイオーの凄いテクニック数々に木藤拓也はもて遊ばれる
・土肥孝司と杉浦透に因縁勃発！イケメン黒潮今日も世界観を貫く
・小林香萌 アイスリボン優華&あきば栞3人共フレッシュな王座防衛
・テンションmaxTAJIRI 葛西純にシングル迫る+パンテーラ児玉裕輔

▼鈴木秀樹 佐藤耕平土壇場まで追い込むも王座奪取成らず逆転負け
　田中将斗&杉浦貴王座奪取空中分解KAMIKAZEドリル葬大谷晋二郎
　ZERO1vs.WRESTLE-1抗争激化！5・6ZERO1”Destiny”後楽園ホール
　Photo & Text by斉藤雅治Fb.ワールド・レスリング・アライアンス
・佐藤耕平「今度は鈴木秀樹とタッグを組みたい！」
・単独インタビュー鈴木-悔しい負けは負け！チャンピオン強かった
・弾丸ヤンキーズ王座奪取！KAMIKAZE反目大谷晋二郎孤軍奮闘
　デーモン軍が身体押さえ電気ドリルが額に・・大谷大流血！
・自称W-1エース・KAI負けられない一戦で小幡優作を撃沈！
・ジェイソン・リー本番王座死守YASSHIセコンド邪魔ヌンチャク一掃
・Z-1vs.W-1先鋒戦ZERO1先勝！三角、四角関係絡むセイキ(性器)愛
　日高郁人 横山佳和 藤田峰雄vs.カズ・ハヤシ 吉岡世紀 稲葉大樹
・植田"閣下の東京放浪"崔領二デーモン軍入り要請ギネス菅原拓也
・メインの立会人？アントキノ猪木登場！ZERO1サポーターズクラブ
・IKUO新曲がプロレスリングZERO1日高選手のテーマ曲に決定
　新タッグ「いくおといくと」を旗揚げ！

▼5・6みちのくプロレスゴールデンウイークツアー仙台大会と宗教
　Photo & Text by 松橋隆樹
・先輩の意地・佐々木大地ジャーマン・スープレックス郡司歩
・卍丸垂直落下式ブレーンバスター⇒卍落としでラッセに逆転勝ち
・フジタ”Jr”ハヤト&南野タケシ&Ken45x日向寺塁&剣舞&大柳錦也
・サスケ&バラモン『ムーの太陽』xシーサー王&ヤッペーマン1,2号
・野橋太郎&タイガー・アリ防衛失敗 人生&沼二郎郎東北タッグ奪取
・ムーの太陽とは？魔法の人体浮遊メシア降臨、映画ザ・マスター
・サイエントロジーとムーの太陽、錯覚の街角と大衆演劇プロレス
・東北の英雄グレート・サスケ狂気の軌跡と祭典文化ルチャリブレ

▼タブー満載企画【海外情報局.239】
　北米・南米・アジア・アフリカMMA加熱 MVPオーナー権強行TNA
・Eジマーマンヘビー級T優勝！5・3『GLORY 16 DENVER』
・Bフェルナンデス王座防衛！日本勢まさか全敗5・2『One FC 15』
・TNA抗争激化ブリー・レイ×女社長ディクシー!Eヤング王座防衛
・暫定B級新王者ジョン・ウォーレン誕生5・2『ベラトール 118』
・Hファディペが新王者5・1『EFCA 29: Bagattin vs. Fadipe』
・郷野聡寛＆ペケーニョ復活一本勝利！5・1『The Hill Fighters 1』
・F級王座奪取ニウド・ナシメント5・3ブラジル『Jungle Fight 69』
・オスタンバン・ジム主催5度目大会5・4オランダ最新キック事情
・アメリカ古豪Kウィリアムス惨敗5・1『WCK Muay Thai』
・Ｆ・メイウェザーが判定勝利でWBA・WBCウェルター級王座統一

★一緒にカートに入れて合わせて読めばさらに楽しめる！
別冊105貴闘力デビュー 大仁田厚咆哮 初代タイガーRJPW 加藤悠特撮

別冊106Zero1W1抗争第1回アーカイブ広島ダブproWNC後楽園Reina

5月8日号全日KENTA藤田猪木上野大日仙台Heat-Upデビアス香港I-1

5月1日号開国全日三冠混沌Pメイビア橋本大地WKBA江端+魔界少女拳

4月24日号WWE株価 W-1解析 Fブラッシー Z1鈴木秀樹 CC仙台

4月17日号WM30ウォリアーIGF新日Legend新日キックATブッチャー

4月10日号WM前猪木白石夕陽引退Pan横浜DブルーザーBロビンソン

4月3日号新日不安PデヴィトAJスタイルズ全日騒動長与復活W-1真田

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