週刊マット界舞台裏’10年8月12日号

 新日本プロレスが丸藤正道(ノア)の『G1クライマックス』欠場を発表してから9日後の8月5日、ようやく丸藤の代役がプリンス・デヴィットに決定した。
 丸藤からIWGPジュニア王座を奪還して、新日ジュニアの頂点に上り詰めたばかりのデヴィットの選出は正しい判断だ。しかし20周年記念大会でもある今年の『G1』で、ライバル団体のノアから送り込まれた丸藤は間違いなく目玉の1つだった。それだけに同じ新日プロのデヴィットでは、丸藤と同じシチュエーションとはならず、興行面の問題解消にはなっていない。それだけに新日プロの営業サイドも不安を隠せないだろう。
 一方、事実上のエースが“無期限欠場”に追い込まれたノアは当面、勝算のない興行を強いられるだけでなく、ジュニアを一時的に(?)卒業して本格的に参戦する予定だったヘビー級戦線の大幅な修正を余儀なくされる。そこで、元『週刊ファイト』編集長の井上譲二記者が、丸藤欠場による両メジャー団体の裏事情を探ってみた!
 「蝶野、全日プロで復帰」……東京スポーツがカラー面の終面で大々的に報じた。
 蝶野正洋の全日本プロレスマット参戦は、今年1月に蝶野が新日プロを退団した時点で予想されたこと。それだけにプロレスファンがビックリするくらい衝撃的なニュースではないが、蝶野ファンにとって1番気掛かりなことは古巣・新日プロとはやはり絶縁してしまったのかどうかという点。
 蝶野が退団する際、新日プロの菅林直樹社長は「8月に新日マットで復帰」と明言していたが、新日プロ8月のシリーズである『G1クライマックス』の発表されたカードに、蝶野の名前はなかった。新日プロのカードに名前がなく、全日プロのリングで復帰となれば、「蝶野、古巣・新日プロと完全決別!」との見方が強まっているのだが……。ここまで裏分析を収録できるのは『マット界舞台裏』だけであろう。
 この2、3年間に出版されたプロレス単行本の中では、久しぶりのヒット作になった『「金権編集長」ザンゲ録』(宝島社)。好調な売れ行きについて著者のターザン山本氏は「カネのことをすべて暴露したからでしょ?」と分析している。
 それなら専門誌の編集長クラスではなく、知名度の高い昭和のレスラーが自分のプロレス人生について洗いざらい告白すれば、『「金権編集長」ザンゲ録』以上のベストセラーになること間違いなし!
 そんな内容の本を出すなら、ぜひとも読んでみたいプロレスラーとして思い浮かぶのは・・・やはりアントニオ猪木。あとは波瀾万丈のプロレス人生を送った長州力か。多額のカネが飛び交った時代に、様々な団体を渡り歩き、つねにトップファイターとして活躍した長州の本ならば、軽く3万部を突破するとみられている。しかし…
 今週の『マット界舞台裏アーカイブス2009』では、一年たっても何も色あせてない、読み返す価値がある記事を紹介するというコーナー主旨に反して、あえて一年たってすっかり忘れられた話題を取り上げている。それはアントニオ猪木の衆議院選出馬である。
 18日公示、30日投開票で政権交代が実現した訳であるが、14年ぶりとなる猪木の国政への参戦に関心が高まっていたのが一年前の今頃だった。ちょうど猪木がIGFの8・9有明コロシアム大会での重大発表を予告していただけに、すわ出馬表明かと一般メディアも関心を寄せていた。
 結果的に猪木が出馬しなかったことは述べるまでもないが、猪木筋に取材攻勢をかけた井上譲二記者は、あっさりと出ないと結論を導き出している。それはなぜか・・・なかなか読み応えがある内容となっている!
 今号のファイト!ミルホンネット編集部担当ページは、「ファイト!ミルホンネットin名古屋」と題して、征木大智記者がインディ激戦区として知られる現地に潜入。資料としても貴重なルポを3本仕上げてきた。
 古くは横浜市鶴見区にあった「無国籍屋台ヨンドン」。そこで行われていた「屋台村プロレス」とはどんな感じのものであったのか。現在様々活躍している在京インディー団体のはしりとなったこの屋台村プロレスについての資料は意外と少なく、その時の状況を知る人間も一般には少なくなってしまっている。
 本誌記者の向かった名古屋市にあるスポルティーバアリーナ。中央線鶴舞駅から徒歩5分弱、線路のガード下に存在するその場所では様々な食品を調理している出店のような感じの売店が出ていた。
 中に入るとバーカウンターで販売しているビールやお酒の数々。観客は料理やお酒に舌鼓を打ちながら、モニターで流れているプロレス中継の映像を観覧している。そこにあったのは観客の楽しそうな笑顔。大人も子供も楽しめる空間。
 ひょっとするとこれが「屋台村プロレス」と呼ばれていたものに近いのではないかと感じる。まだ外の明るい午後7時頃、「土プロDX」の開始を告げるゴングが打ち鳴らされた。
 さらには、コスモ☆ソルジャーが「ホントこんな暑い日に申し訳ない!びっくりした、こんなに入るなんて。今日は死ぬ気で闘います!みんな僕に力を下さい!」と挨拶。暖かいムードの中で試合が始まった華☆激『BRAVE CHALLENGE』も徹底検証。これでもまだ「初めて買います!」と言わせるまでには足りずとばかりに、総合格闘技専門ショップ・公武堂の完全ガイドまでボーナス収録の特大仕様。今号はマニア必携の一冊なのである。

 バックナンバーも売上急上昇! この機会に是非ダウンロードしてお読みください。
<今週の見出し>
▼丸藤の“無期限欠場”は、新日とノアにどれほどの影響を与えるのか
▼全日プロで復帰すると報じられた蝶野は古巣・新日プロと絶縁したのか!?
▼もし長州力がこんな内容の本を出したらベストセラー間違いなしだ!
<アーカイブス2009>
▼猪木がIGF8・9有明大会で重大発表! 衆院選への出馬表明か?
<ファイト!ミルホンネット編集部>
▼多くの可能性を秘めた総合格闘技専門ショップ・公武堂
<永久保存資料>10ページに渡る完全詳細ガイドの決定版
▼7・31スポルティーバアリーナ『土プロDX』
名古屋の地に「屋台村プロレス」を見た!
▼8・1露橋スポーツセンター剣道場『BRAVE CHALLENGE』
コスモ☆ソルジャー「デビュー15周年記念大会」
華☆激〜灼熱の名古屋に吹いた一筋のそよ風

▼タブー満載企画<海外情報局Vol.49>
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販売告知
丸藤の無期限欠場による新日とノアの裏事情と、蝶野が新日と絶縁した可能性に迫る!

週刊マット界舞台裏'10年8月12日号

商品コード inouejojiz187

価格 280 円

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