待望の金曜夜八時から放送開始したＮＥＴは視聴率の低迷で大苦戦。そんな昭和四十八年五月、ゴールデン・ファイト・シリーズの開幕戦・川崎市体育館からの生中継で思いもしなかった出来事が起こった。山本小鉄の試合に、頭にターバンを巻き手にサーベルといういでたちで乱入、山本を失神させ、止めようとする若手レスラーを蹴散らして猪木への挑戦を叩き付けたのがタイガー・ジェット・シンだった。

解説の桜井康雄氏も何が起きたのか分からなかったと後述していたたように、まったく予想外の出来事だった。
この男の仕掛け人は、猪木・新間の両人であることは想像に難くないが、最初からこの男がこんなに凄い予期せぬデビューをして、新日本プロレスに新風を送り込むとは思わなかったであろう。
この時から九年間も猪木と激しい抗争を繰り返し、興行も視聴率も右肩上がりで上昇した。
新日本を語る時に彼をまず第一番に上げなければならないレスラーだ。

【ガイジン・レスラー達のもうひとつの顔、真の姿】
レスラーや記者では知り得ない、制作者だけが体験できた驚愕のエピソードの数々一挙公開
☆新日本の救世主、タイガー・ジェット・シンの狂気と知性
☆金狼・上田馬之助のプロフェッショナリズム
☆大巨人アンドレ・ザ・ジャイアントが北陸で堪能した庶民の娯楽とは？
☆プロデューサー視点からのカール・ゴッチ、ルー・テーズ、ビル・ロビンソンの正統派トップ３
☆その猪木・ロビンソン戦を「伝説」たらしめた鬼才プロデューサーによる昭和外人レスラー絵巻

■新日本プロレスとテレビ朝日が引き抜きを画策した超大物レスラーXから、番組制作の裏話、制作費の具体額までが明かされる必読の昭和プロレス・ドキュメント。
団体とテレビ局が蜜月の関係にあったからこそプロレスブームは起こりえたことが再確認できる渾身の回顧録です。是非ご購読下さい。

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