欧州最大MMA大会『KSW 23』怪力世界一男敗れる&ハリドウ、野獣マヌーフに一本勝ち+ロシア『M-1 Challenge 40』ジェフ・モンソンTKO負け

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(C)KSW

 欧州最大のMMA大会である『KSW 23』が2013年6月8日にポーランドで開催された。実質、メインと言えるセミファイナルで、ワールド・ストロンゲストマン・コンテスト5回優勝、ポーランドの国民的な英雄マリウス・プジアノフスキーが、ショーン・マッコークルと対戦した。マッコークルは、IGFで石井慧に敗れているが、これは本来、石井がジェフ・モンソンと戦う予定であったのにモンソンが試合直前に怪我で欠場となった為、モンソンの代打として、まったく準備せずに急遽試合をさせられた為である。むしろマッコークルは、UFCでマーク・ハントに秒殺一本勝ちしている実力者である。
 試合は、いつも通り試合開始と同時に、プジアノフスキーが腕を振り回し突進。マッコークルのタックルを潰し上をとってパウンドするも、マッコークルに立たれてしまう。今度はプジアノフスキーが突進してタックルするも、失敗でバランスを崩して倒れてしまう。そこを見逃さなかったマッコークルが得意のアームロックを仕掛け一本勝ち。プジアノフスキーが敗れるという結末になった。ただ、結果的には失敗したものの、プジアノフスキーの前に前に出る姿勢は守りばかり固める選手達も見習うべきだろう。
 そして、メインでは実力面でのエース、マメッド・ハリドフが、あの猛獣メルヴィン・マヌーフと対戦。打撃をかいくぐり、タックルするハリドフ。それを受け止めたマヌーフだが、そこにハリドフがギロチンチョークを極めた。ハリドフが見事に一本勝ちして勝利、プジアノフスキー敗戦のショックを払拭させた。
 マヌーフ、マッコークル、そしてケンドール・グローブとUFCなど世界のメジャー大会で活躍した選手を集め、大きな会場を超満員にしての大会と、まさに欧州最大のMMA大会という感じだ。
■ KSW 23
日時:6月8日 
場所:ポーランド
<ミドル級>
○マメッド・ハリドフ
 1R ギロチンチョーク
●メルヴィン・マヌーフ 
<無差別級>
○ショーン・マッコークル 
 1R アームロック
●マリウス・プジアノフスキー
<ミドル級タイトルマッチ>
○ミハウ・マテルラ(王者)
 判定
●ケンドール・グローブ(挑戦者)
<ウェルター級>
○アスランベク・サイドフ
 2R 腕十字
●ベン・ラグマン
<55キロ級女子王座決定戦>
○カロリーナ・コワルキウィッチ
 1R チョークスリーパー
●マリタ・ホイナツカ
<ライト級>
○マテウス・ガムロット
 3R TKO
●マテウス・ザワドスキー
<ウェルター級>
○ルイス・ヒカルト・シモン
 判定
●マテウス・ピスコフ
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(C)M-1
 同日、ロシア・イングーシ共和国で『M-1 Challenge 40』が開催された。昼間に野外で開催されたこの大会は、イングーシ共和国あげての大きなイベントとして盛り上がった。メインでは、ヘビー級トーナメント一回戦最後の試合となるジェフ・モンソンとマゴメド・マリコフが激突。世界的に活躍している優勝候補筆頭のジェフ・モンソンだったが、テイクダウン狙いで組みつくものの、マリコフがタックルをきり、モンソンにパンチを打ち込む。何度かタックルに失敗したモンソンだが、強引にテイクダウンに成功し遂にグランドに移行させるも、決定打は与えられず。むしろ、マリコフのパンチでモンソンは流血してしまう。その後も、テイクダウンをきられ、自ら寝ころびグランドに誘うモンソンだが、マリコフは逆にタックルのカウンターでパンチ、引き込みにはパウンドで攻撃、モンソンの出血が酷いと遂にドクターがストップ。マリコフが地元ロシアで大物モンソンに勝利、会場は沸きに沸いた。マリコフは、M-1ヘビー級現王者であるケニー・ガーナーに挑戦しているが、KO負けで敗れている。今回は、ガーナーと同じATT所属のモンソンに勝利した事で、雪辱を果たした形だ。これでヘビー級トーナメントは、優勝候補だったジェフ・モンソン、ケニー・ガーナーが揃って一回戦で敗退し、誰が優勝するのか混沌としてきた。
 セミファイナルでは、コマンド・サンボ王者であり、2010年には、あの世界最大のプロレス団体WWEがスカウトした事もあるヴィクトル・ネムコフが、ブラジル人ファイター、レイナルド・ダ・シウバを相手にサンボらしくテイクダウンから足関節で見事に一本勝ち。ネムコフもM-1ライトヘビー級王座決定戦でヴィニシウス・マガリャエス(その後、The Ultimate Fighter8に参加し、準優勝している)に敗れているので、これが復活の狼煙になった。サンボをつかう大型選手だけに、今後、M-1ライトヘビー級王座獲り、そしてUFC、ベラトールFCなどメジャー大会への参戦も見えてきそうだ。

■ M-1 Challenge 40
日時:6月8日
場所:ロシア・イングーシ共和国
<ヘビー級グランプリ 第1ラウンド>
○マゴメド・マリコフ
 2R TKO
●ジェフ・モンソン
<ライトヘビー級>
○ヴィクトル・ネムコフ
 2R サブミッション
●レイナルド・ダ・シウバ
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