野獣バティスタ MMAデビュー完勝!10・6CES MMA – Real Pain

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(C)CES MMA
 世界中のプロレス・格闘技ファンを驚愕させた、元WWEのスーパースター、デイブ・バティスタのMMAデビュー戦が遂に10月6日(アメリカ現地時間)ロードアイランド州プロヴィデンスで開催された『CES MMA – Real Pain』で行われた。
 WWEで6度(WWE王座2回、世界ヘビー級王座4回)も世界王座に輝いた実績をもつ、本当にWWEで中心選手だっただけに、40代でMMA初挑戦という事は驚愕する。過去にWWEのスーパースターから、MMAに転向した例としてブロック・レスナー、ボビー・ラシュリーがいるが、彼らは元々WWE入り以前にレスリングで輝かしい実績をもっており、また若かったのでバティスタと比べられないだろう。

ジミー鈴木 米在住フォトジャーナリスト WWE PPVレポート ’06サバイバーシリーズ

 そのバティスタはWWE離脱後、シーザー・グレイシーと共にMMA・柔術のジム(グレイシー・タルサ/グレイシーファイター柔術)を開いた様に元々、総合格闘技、MMAのファンではあったが、それでも、あれだけの名声を持ちながら、MMAデビューとは、凄いというしかない。このリスクだけの戦いに挑むバティスタは、「何でも経験したかった」と説明している。
 しかも、対戦相手が当初、同じくMMAデビューになるラシッド・エヴァンスという選手だったのだが、この選手が無免許運転で収監されており、試合を行うのが不可能、大会5日前に、急に対戦相手変更、代役はMMA戦績22勝22敗というキャリアが豊富なヴィンス・ルセロとなるも、快諾したバティスタはどんなに称賛されてもいいだろう。
 メインイベントでバティスタは、チーム・メイト達とゆっくりと入場、デビュー戦にしては落ち着いた雰囲気だ。そしてバティスタのデビュー戦に先立ち星条旗を掲げ、女性コーラスグループによる国歌斉唱が行われ、遂に試合がスタートした。

 バティスタは、ルセロがスタンド打撃で攻撃してくると初めての打撃戦で戸惑いを見せ金網に押し込まれるも、次第に落ち着きを取り戻し、金網での押し合い膠着でブレイクすると、今度は綺麗にテイクダウンを決めた。そしてグレイシー柔術のテクニックでサイドから、マウントに移行し、嫌がり背を向け、亀状態になったルセロにバックマウントからパウンドを連打。まさに野獣という野性味溢れるパンチをルセロに叩き込み、レフリーがストップ。バティスタが、MMAデビュー戦を満点の勝利で飾った。
 試合後にルセロはバックマウントからのパンチで後頭部に当たったのではという抗議があったが、完全に死に体だった事もあり受け入れられず、ルセロも男らしく完敗を認め、バティスタと握手を交わして勝者を讃えた。
 勝利したバティスタは、関係者に感謝し、(一緒に練習しており、次のUFCでアンデウソン・シウバと対戦する)ステファン・ボナーに感謝とエールを送った。

■ CES MMA – Real Pain
日時:10月6日
場所:アメリカ ロードアイランド州プロヴィデンス

<メインイベント>
○デイブ・バティスタ
 1R 4分05秒 TKO
●ヴィンス・ルセロ

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「流れとして考えられるのは、やはりバティスタ。長い負傷欠場の間にもう1人の看板王者ジョン・シナに人気と実力の両方の面で大きく水をあけられたバティスタだが、WWEとしてはこのバティスタをなんとしてでもシナのレベルにもっていきたいところである。
その為にはとんでもない偉業を達成させるのが一番ということになるのだが「アンダーテイカー越え」こそWWEが現在準備できる最高の舞台なのである…。アンダーテイカーの次なる大仕事はバティスタを光らせてみせること。レッスルマニア23はこの職人、アンダーテイカーの技量に注目してみてほしい。」

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