8月27日の新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノアのメジャー3団体が集まって日本武道館で開催した東日本大震災復興支援チャリティープロレス『ALL TOGETHER』には、1万7000人(主催者発表)もの観客が集まり、同日IGFが両国国技館で開催した『INOKI GENOME ~Super Stars Festival 2011~』には1万1600人(主催者発表)もの観客が詰めかけた。
興行戦争だと言われた隅田川決戦だが、蓋を開けてみればどちらも超満員札止めの観客を集め、どちらも大成功に終わった。
『ALL TOGETHER』のほうは大会当日の深夜に、テレビ朝日の『ワールドプロレスリング』内と、日本テレビで1時間枠の特番で地上波放送された上、翌28日の深夜にもテレビ朝日の『Get Sports』内で特集が組まれた。対する『INOKI GENOME』のほうはニコニコ生放送で生中継され、久しぶりにプロレスが世間の人の目に触れる機会が出来た大会でもあった。
ところが、両大会とも普段からプロレスが大好きだというファンにとっては楽しめた大会だったようだが、いわゆる“プロレス村”の外にいる一般世間まで届いたかというとかなり微妙だ。
『ALL TOGETHER』の地上波放送はすべて深夜枠だし、『INOKI GENOME』のニコニコ生放送の来場者数は11万6839人。少なくはないが、あれだけの豪華メンバーが出ていて、視聴無料の割には記録的な数字というわけでもない。
時期が悪かったのもある。日本人は元々忘れっぽいし、移り気だ。
東日本大震災のことは原発も含めて復興が順調に進んでいないこともあり、政治に対する不満が爆発寸前。その中でようやく菅直人総理が辞意を表明し、本日民主党が代表選を行うため国民の話題がそこに集中してしまっている。
さらに、ワイドショーや週刊誌を騒がせているのは、何と言っても芸能界を震かんさせた“お笑い界の帝王”島田紳助の電撃引退だ。
暴力団幹部との親密な関係が明らかになったため、記者会見を開いた紳助はその日のうちに芸能界を引退を表明したが、「記者会見で語ったことが全てではないだろう」とあれこれ詮索したくなるというものだ。
芸能プロダクションなどと暴力団の結び付きは公然の秘密。各メディアは具体的な情報を入手していてもそれをいちいち取り上げなかっただけだ。
それは興行の世界も一緒だ。かつて『PRIDE』が暴力団との関係を週刊誌で報じられた直後、フジテレビが『PRIDE』との契約を切ったため事実上崩壊に至った過去がある。
いくらプロレスファンが大喜びのチャリティーイベントを開催しても、なかなか世間一般にまでは届かないのに、恐ろしいもので週刊誌やスポーツ紙がプロレスと暴力団のつながりでも報じようものなら、あっという間にプロレスはイメージダウンしてしまい、もう二度と浮上出来なくなるだろう。
だからこそ、いらぬ詮索をされる前に、プロレス界のオモテもウラも見てきた元『週刊ファイト』編集長の井上譲二記者が、プロレス界と暴力団のつながりについて知っていることをすべて明かそう!
週刊マット界舞台裏'11年9月01日号暴力団/謝罪記事/女子業界天中殺
今週の「マット界舞台裏」は、隅田川決戦の成功をもあっという間に吹っ飛ばしてしまう可能性があるプロレス界と暴力団のつながりについて斬る!
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