今週の「マット界舞台裏」は井上記者とミルホンのスクープ記事から見えてくるノアの不安要素に迫る!

09.12.17BUTAIURA.jpg 「マット界舞台裏」’09年12月10日号で新日本プロレス来年1月4日、東京ドーム大会のメインカードは中邑真輔vs秋山準のIWGPヘビー級選手権だとスッパ抜いた。
 ところが、12日に新日プロが発表した1・4ドームのメインカードは中邑真輔vs高山善廣のIWGPヘビー級選手権だった。
 しかし、「マット界舞台裏」の記事を「予想が外れた!」と言い切ってしまうのは早計だ。
 その理由は新日プロがカードを発表する1日前の11日に更新されたブログに書かれた通りである。
 1・4ドームのメインカードをどこよりも早くスッパ抜こうとしていた井上譲二記者だが、なかなか情報が漏れてこなかった。それでも井上記者は「週刊ファイト」時代に築いた情報網を駆使して情報を集め、中邑の対戦相手として名前が挙がった選手を次々に報じた。
 しかし井上記者としては、最終的な対戦相手候補は1人ないし2人まで絞りたいところ。
 「ファイト」休刊から丸3年が過ぎた現在、「トップ屋と呼ばれた井上記者の情報収集力は衰え、記者としての勘も鈍ってきたな」なんていう声も耳に入っていた井上記者は、粘り強く取材を続け、最終的に12月10日号の締め切り直前になって「ノアの秋山」という信ぴょう性の高い情報を入手! これは憶測による飛ばし記事ではなく、地道な取材から井上記者が意地で入手したスクープ記事だった。
 その頃はまだ「川田利明じゃないか?」「小川直也の可能性もある」なんていうウワサが飛び交っていたが、1・4ドームの主軸が新日プロとノアの全面対抗戦なのだから、そのメインで中邑と秋山が対戦するというのは至極しっくりくる。そういう意味でも井上記者が入手したスクープは、やはり外れていたとは考えにくい。
 しかし「1・4ドームのメインは中邑vs秋山」と報じた「マット界舞台裏」が発売された数日後に行われた中邑vs永田裕志のIWGPヘビー級選手権で、中邑が王座防衛したあと、突如高山善廣が中邑の対戦相手に名乗りを上げたのだ!
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 確かに高山には「近々全日プロを離脱か?」というウワサはあったが、それにしても1・4ドームのメインで中邑と対戦するというのは唐突過ぎる。
 つまり井上記者が信頼できる筋から、発表寸前になってようやく「秋山でいく」という情報を入手したのに、いざカードを発表しようとしたところで不測の事態が起き、急遽高山が起用されたと考えるのが自然だろう。
 そんなときに、11日のブログに書いたような情報が飛び込んできたのだから、ようやく合点がいった。何も知らずに中邑vs高山の発表を聞くより、「マット界舞台裏」を読んでいたことで、その裏に潜んでいたノアのお家事情まで透けて見えたのだから驚きである。
 そういったことを踏まえた上で、今週の「マット界舞台裏」を読んでいくと、ここ最近短命王者ばかりに終わっているノアのGHCヘビー級王者を、「客が呼べる絶対王者」の腰に巻かせようとノアが来年に向けていろいろと考えているようだという記事がやはり目を引く。
 その次の「いまこそ招待券や超ダンピングチケットのバラ撒きに警鐘を鳴らす!」という記事と併せて読めば読むほど、2010年のノアに頑張ってもらいたいと思うファンは多いだろう。ノアにはくれぐれもファンを悲しませるような事態にはなってほしくないものだ・・・
週刊マット界舞台裏'09年12月17日号