また一つ、掃き溜めどインディー伝説が生まれた…ケニー・オメガ、悲願(!?)のDSL戦を高島平で実現!

「真のマット界大賞はミルホンネットが決める!」の大号令の下、当サイトが強引に制定したオリジナル・アワード『ミルホンネット鷹の爪大賞2008』でも、新人賞候補にノミネートされた超新星にして超変態、あのケニー・オメガが、ついに大ファンであるドラゴンソルジャーLAW(以下DSL)とのシングル対決を実現! 決戦の舞台は3連休の最終日、12日昼下がりの『高島平九丁目集会所』に決定。ピッカピカのカナダの超新星と、リタイヤ間近のどインディー戦士の究極異次元対決が、ついに現実となる!
 会場の高島平九丁目集会所には、約70名の究極の物好きが大集結。この“変態エリート”たちに見守られ、単なる民家にしか見えない高島平九丁目集会所を舞台に、運命に導かれた(?)二人のエンドレス・どインディー劇場が始まった。スタートは集会場の庭。植木鉢、足下に転がる落ち葉、手に触れるモノをすべて、文字通り手当たり次第武器に変え、泥だらけになりながら絡み合う二人。
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 やがて戦場は集会所内のタタミの部屋へ。両者もちろん土足のまま上がり込んだので、タタミはあっという間に泥で真っ黒け。低い天井に往生しながらの大乱戦は、大方の予想通りケニーが勝利。勝利後ギャラをひっ掴み、逃げるようにキャリーバッグ片手に会場を立ち去るケニー。憤懣やる方ないDSL、「こんなんじゃ終われねえよ!」と絶叫しながらケニーの大追跡を開始! 70名の観客もケニー&DSLと一緒に、真冬の高島平を走る、走る、走る! そして次の戦場は、町の中のコンビニに!
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 コンビニの中で殴り合いをおっ始める両雄。状況をまったく呑み込めず、呆然と見守るだけのオーナー夫妻。店内で買い込んだ缶ビールとフランスパンを凶器に、攻めまくるケニー。DSLは虫の息になりながらも、なおもケニーを追い回す。
 そして最後の戦場は、今や都内じゃ珍しくなった、枯れ草の他には何もないだだっ広い空地。70名のギャラリーに見守られながら、寒空の下、ひたすら殴り合い、蹴り合う両雄。その様は、まるでアントニオ猪木とマサ斎藤の巌流島の決闘を見ているかのよう――というより、いつまでも大人になれない大きな二人の子供の喧嘩そのものだ。
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 この場外戦でも勝利したケニーは満足げに「I LOVE DO-INDY(どインディー)!」と高らかに絶叫。そして「DSL,FOREVER!」と、去りゆく戦友にリスペクトを込めたエールを送った。首都圏最後の試合で、憧れのケニー相手にワンマッチ興行を大成功させ、歴史に残る掃き溜めどインディー劇場をも演出してのけたDSL。わずか3年間とはいえ、つくづく幸せなプロレスラー人生だったのではなかろうか。
 
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 さて、今回の『高島平九丁目プロレス』ルポだが、まだまだこの程度では現場の全容をお伝えできたとは到底言い難い。そこで、未公開写真も含め『高島平九丁目プロレスルポ・完全版』を22日深夜発売予定の『マット界舞台裏』1月29日号で徹底的にお伝えするので、今回を機にぜひご購入いただきたい!
 
 
■『高島平九丁目プロレス』
2009年1月12日(月・祝)開始:14:00
会場:東京・高島平九丁目集会所
<第1試合 時間無制限1本勝負>
○ケニー・オメガ(10分20秒 横入り式エビ固め)ドラゴンソルジャーLAW●
<再試合 エニウェアフォールデスマッチ 時間無制限1本勝負>
○ケニー・オメガ(10分39秒 蒼い衝動→体固め)ドラゴンソルジャーLAW●