ディファに響き渡る頭突き音! 超過激カラテ対抗戦は“格闘技軍団”が3勝2敗で勝利 10・13『CHAOS MADMAX Ⅲ』

 13日、東京・ディファ有明にて、『CHAOS MADMAX Ⅲ』が開催された。
 06年に産声をあげ、常にセンセーショナルな話題を巻き起こす超過激イベント『CHAOS MADMAX』は、国際FSA拳真館・羽山威行館長が「空手本来の武術的側面」を追求するために、ミャンマーの伝統格闘技「ラウェイ」にヒントを得て立ち上げた、究極の立ち技格闘技興行。拳を守るのはバンテージのみ、頭突き・ヒジ・立ち関節・投げがすべて有効の「立ち技何でもあり」ルールで行われる。

 今大会は、「空手最強」を実証すべく、羽山館長が満を持して送り出す空手連合軍の精鋭5人が、ムエタイ・キック・プロレスと様々なバックボーンを持つ「格闘技軍団」を迎え撃つ(格闘技軍団の3戦士は、わずか1週間前に地下プロレス『EXIT』に参戦!)。
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離れれば鍛えた素手の拳が飛び、組めばヒジと頭突きの雨あられが待ち受ける…往くも地獄、往かぬも地獄、それがCHAOSルールなのだ!
 
 この日最も鮮やかな闘いで魅せたのが、空手連合軍副将・極真空手浜井派の精鋭、折茂剛。グレートプロレスリング等で活躍中のプロレスラー・JOMから、開始早々全局面でリードを奪い、フィニッシュは初回1分で決めた右ハイキック。観客の興奮度をMADMAXまで押し上げた折茂は、今大会のMVPにも選出された。
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鮮やかすぎるハイキック一閃! “一撃”で極真幻想を見せつけた折茂。文句ナシのMVPだ
 
 空手vs格闘技の5vs5対抗戦は、3勝2敗で格闘技軍団の勝利。中でも30キロの体重差をモノともせず、内田塾の山下敦央を顔面破壊→流血TKOに追い込んだ元ラジャ王者ベッカ・セイムと、メインでFSAアブソリュート王者・内田和久との打ち合いをKOで制したシンポック・ソムラーンが、ルールの壁を超える圧勝劇で、ムエタイの恐るべき底力を見せつけた。
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頭突き、立ち関何するものぞ!? 何でもありのCHAOSルールにおいても、ヒジ・ヒザ・蹴りと、ほとんど持ち前の技術のみで圧勝した二人のムエタイ戦士。ましてやベッカ・セイムは内田との体重差実に30キロ(!)。それでもご覧のボコボコぶり(写真上段)。今後のCHAOS空手軍団の合言葉は“打倒ムエタイ”か!?
 
 全試合終了後、羽山館長は、
「空手軍の負けという結果に終わり残念だが、これからも、この“素手顔面”のCHAOSルールの闘い方を洗練させ、空手の武道性を復権させたい」
と力強く総括。“立ち技何でもあり”が呼び起こすバイオレンスな好奇心もさることながら、大会ごとに技術革新の模索の跡が見られ、未だ進化を続ける『CHAOS MADMAX』。次回はどのような「実戦カラテの進化」が見られるか、今後もまだまだ目が離せない!

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紅闘志也は、序盤からヒザ蹴りの連打で試合を優位に進め、無傷の1R流血TKO勝利(写真上段)。歌舞伎町の格闘技ジム『AXKICK』オーナーRIKIYAは決め手を欠き苦い判定負け(写真中・下段)。“地下プロレス戦士”たちの闘いは、それぞれ明暗を分ける結果となった

■ケイオスプロモーション『CHAOS MADMAX Ⅲ 地上最強の空手出陣』
2008年10月13日(月・祝)開始18:00
会場:東京・ディファ有明

<空手連合軍vs格闘技軍団 5対5マッチ 第5試合>
○シンポック・ソムラーン(ムエタイ/元タイ国ライト級ランカー)
(1R KO)
●内田和久(FSA拳真館/FSAアブソリュート王者)

<空手連合軍vs格闘技軍団 5対5マッチ 第4試合>
○折茂剛(極真会館浜井派)
(1R KO)※右ハイキック
●JOM(プロレスラー)

<空手連合軍vs格闘技軍団 5対5マッチ 第3試合>
○ベッカ・セイム(ムエタイ/元ラジャダムナン・ウェルター級王者)
(2R 2分53秒 TKO)※レフェリーストップ
●山下敦央(全空連内田塾)

<空手連合軍vs格闘技軍団 5対5マッチ 第2試合>
○内田将仁(受即攻空手無門会)
(判定2-1)※30-29、29-30、30-28
●RIKIYA(キックボクシング/AXKICK)

<空手連合軍vs格闘技軍団 5対5マッチ 第1試合>
○紅闘志也(キックボクシング)
(1R TKO)※ドクターストップ
●田村直孝(世界空手道士道館)

<瀬戸信介 中国武術 長拳演武>

<FSA拳真館少年部合同演武>

<女子空手ルール エキシビジョンマッチ>
-加藤なおみ(国際FSA拳真館)
 勝敗なし
-布目愛美(国際空拳道空手 誠心会)

<空手交流試合 3分3R>
○佐藤真之(FSA拳真館/FSA拳真館中量級王者)
(判定3-0)
●谷口聡(理心塾/極真大阪冬の陣重量級王者)

<空手交流試合 3分3R>
○米助(理心塾/西日本グローブ空手王者)
(2R 0分46秒 KO)
●宝山力(FSA拳真館/新空手交流試合準優勝者)