[ファイトクラブ]Jシナがドリュー・バリモアの番組で引退の決断を告白!ミニカーの思い出も語る

[週刊ファイト10月22日]期間 [ファイトクラブ]公開中

▼Jシナがドリュー・バリモアの番組で引退の決断を告白!ミニカーの思い出も語る
 Mike Lano通信員提供 富井清一編
・自分のエゴでリングに居座らない 若い選手の機会を守る決断
・結婚によって変わった優先順位 自分一人の身体ではなくなった
・子供のころに集めていたMatchboxのミニカーが映画へつながる
・父親との関係を振り返る「相手を自分の期待に合わせない」
・「リアルなシナが見られた」スターのイメージを超えた対話


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自分のエゴでリングに居座らない 若い選手の機会を守る決断

 2026年10月8日、ジョン・シナが米国のトーク番組『The Drew Barrymore Show』に出演し、WWEでの現役生活に幕を下ろした決断、家族への思い、父親との関係、そして主演映画『Matchbox: The Movie』につながる子供時代の思い出について語った。今回の出演は、10月9日にApple TVで配信が始まる映画のプロモーションを兼ねたものだったが、番組で注目を集めたのは作品の紹介だけではなかった。ホストのドリュー・バリモアとの対話を通じて、長年WWEのトップスターとして活動してきたシナが、なぜ自らリングを離れる決断を下したのか、そして現役生活を終えた現在、何を大切にして生きているのかを率直に語ったのである。

 同日の放送には、映画『Street Fighter』に関連するノア・センティネオも登場した。シナは『Matchbox: The Movie』でCIAの潜入工作員ショーンを演じており、幼なじみたちと再会したことをきっかけに、仲間たちが世界規模の危険な事件へ巻き込まれていくアクション・コメディの中心人物を務めている。しかし今回の番組では、映画俳優としての仕事以上に、プロレスラーとしてのキャリアをどのように終えたのかという内面的な話題に多くの時間が割かれた。

 番組でドリュー・バリモアがシナの引退について話題を振ると、シナはプロレスを愛する気持ちが今も変わっていないことを明かした。長年にわたってWWEの中心で戦い続け、数多くの観客から声援を受けてきたシナにとって、リングは単なる仕事場ではなく、自分の人生を形作ってきた大切な場所である。現役を退いたからといって、その愛情が消えたわけではなく、むしろ愛しているからこそ簡単には決断できなかったことが、今回の対話から伝わってきた。

 シナは「信念が揃ったときに正しい選択だと分かる」と説明し、リングへの思いについても「リングに永遠にいたいし、今もいたい。愛しているし、これからも愛する」と語った。

 この言葉には、プロレスから気持ちが離れたために引退したわけではないというシナの本音が表れている。長年にわたって競技とエンターテインメントの両面でWWEを支えてきた選手にとって、リングを離れることは、自分が愛してきたものを手放すことにも等しい。それでも、好きだからこそ続けるべきだという単純な考え方ではなく、自分が今後もリングに立ち続けることが、WWEや若い選手たちにとって本当に望ましいのかを考えた末に、引退という決断にたどり着いたのである。

 シナが引退を決めた理由として強調したのは、自分自身に課していた約束だった。シナは、現役選手として活動する以上、観客に対して質の低い仕事をしてはならず、自分のエゴを満たすためだけにリングに残って、ほかの選手が活躍する機会を奪ってはいけないと考えていたという。

 年齢を重ねれば、試合へ向けた準備に必要な時間が増え、試合後の身体の回復にも以前より多くの時間を要するようになる。トップスターとして長く活動してきたシナであっても、身体の変化そのものを無視することはできない。自分が全盛期と同じように試合をこなせるかどうかだけでなく、リングに立つことによって若い選手たちの出番や成長の機会を狭めていないかという点まで考えたことが、引退の決断につながったのである。

 シナは、自分に対して「悪い仕事をしない」「自分のエゴで居座って他人の機会を奪わない」と約束していたと説明した。

 WWEでは、長年トップに立ってきたスターがどのタイミングで第一線を退くかが、団体全体の将来にも影響する。人気選手がリングに残り続ければ、ファンにとっては馴染みのあるスターを見られる一方、若い選手が主役へ成長するための時間や機会が限られてしまうこともある。シナは自分がどれほどプロレスを愛しているかだけでなく、現役を続けることが周囲にどのような影響を及ぼすのかまで考え、退くこともプロレス界に対する責任の一つだと判断したのである。

結婚によって変わった優先順位 自分一人の身体ではなくなった

 引退の背景には、身体の変化だけでなく、結婚後に変わった人生の優先順位もあった。シナは、一人で生活していたころと、家族に対する責任を持つようになった現在では、身体を危険にさらすことへの考え方が変わったと説明した。

 シナは、独身だったころなら膝を壊しても、その影響を受けるのは基本的に自分自身だったという趣旨の話をした。しかし、結婚して家族というチームを持った現在では、自分の身体の状態が自分だけの問題ではなくなった。試合で負傷した場合、その影響は家族との生活にも及ぶため、現役を続けるかどうかを判断する基準も変わっていったのである。

 プロレスは、試合当日の数十分だけで成立する仕事ではない。試合に向けたトレーニング、移動、コンディション調整、試合後の回復など、日常生活の多くが競技を中心に組み立てられる。長年その生活を続けてきたシナにとって、身体の回復に時間がかかるようになったことは、仕事の質を維持するうえでも無視できない変化だった。

 そこに家族への責任が加わったことで、リングに立ち続けることが必ずしも最善ではないと考えるようになった。プロレスへの情熱を失ったからではなく、自分の身体と家族の将来を含めて考えた結果、現役生活を終えることが正しい選択だと判断したのである。

 今回の対話で最も印象的だったのは、シナが引退をプロレスへの別れではなく、プロレスへの愛情を示す行為として捉えていたことだ。

 シナは、プロレスというビジネスに情熱を持っているからこそ、最も情熱的な行為は自分がリングに残り続けることではなく、退いてほかの選手へ機会を渡すことだという考えを示した。

 トップスターが第一線から退くとき、ファンはその選手がまだ戦えるのではないか、もう少し現役を続けてほしいと感じることがある。本人自身も、長年積み上げてきたキャリアを手放すことに葛藤を抱えるだろう。しかしシナは、自分がリングに立つことによって得られる満足感だけを優先するのではなく、WWEという団体がこれからも成長していくために、次の世代へ主役の座を譲ることを重視した。

 この発言は、シナが現役時代に果たしてきた役割を考えると、非常に大きな意味を持つ。長年WWEの顔として活動し、団体を代表するスターであり続けた選手が、自分自身の存在感を維持することよりも、若い選手たちの未来を優先する姿勢を示したからである。

 この話を聞いたドリュー・バリモアは感情を揺さぶられ、涙ぐむ様子を見せた。華やかな映画の宣伝を目的としたトーク番組の中で、シナが語ったのはスターとしての成功談ではなく、自分の限界を認め、愛する仕事から退くことの難しさだった。その率直さが、番組の中でも強い印象を残したのである。

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