[ファイトクラブ]大仁田厚が山梨・Kai・遊・パークで示した闘魂と優しさ

[週刊ファイト04月02日]期間 [ファイトクラブ]公開中

▼大仁田厚が山梨・Kai・遊・パークで示した闘魂と優しさ
 (C)大仁田屋 編集部編
・大仁田厚が山梨県甲斐市で「卒業おめでとうファイヤー!」
・この大会はプロレスで夢と反いじめを届けた特別な1日
・大仁田厚のいじめ撲滅運動は、何度倒れても立ち上がる姿の実践
・「大成功」「感無量」が並んだ、プロレスとダンスが生んだ幸福な余韻


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大仁田厚が山梨県甲斐市で「卒業おめでとうファイヤー!」

 3月20日、山梨県甲斐市のKai・遊・パークにて、「シアタープロレス花鳥風月×Chikako Dance School 主催・GET THE GROLYプロジェクト 卒業進級記念大会」が開催され、大仁田厚、ザ・グレート・サスケらが参戦した。

 メインイベントでは、大仁田厚 櫻井匠 vs. 斎藤拓海 YUUKIによるタッグマッチが、ストリートファイト形式で行われた。

 この試合は、約5年ぶりの復帰戦となるYUUKIが熱望して実現したもの。試合はリングインした大仁田がバケツの水を相手チームに浴びせるという、らしい荒々しい幕開けとなった。

 序盤から大仁田はYUUKIを執拗に攻め立て、ハードコアプロレスの洗礼を浴びせる。リング上でも足4の字固めや有刺鉄線ボードを用いた攻撃など、徹底した集中攻撃でYUUKIを追い込んでいった。

 YUUKIは、我が子の闘病を支えるため一度はプロレスラーの道を離れたが、夢を諦めきれずリングへ戻ってきた選手である。その背景もあり、執拗な大仁田の攻めに対して会場からは大きなYUUKIコールが沸き起こった。

 YUUKIも反撃。身を翻して大仁田を有刺鉄線ボードに叩きつけるなど意地を見せたが、大仁田の毒霧を浴びて形勢は逆転。最後は櫻井匠が有刺鉄線ボード上へのムーンサルトを決め、3カウントを奪った。

 試合後、YUUKIはリング上で、
「ずっと大仁田さんに憧れて、プロレスラーになりました!夢を諦められなくて、リングに戻ってきました。地元新潟の子ども達にも、試合を見せてあげたいです。新潟で電流爆破、お願いします!」と大仁田に直訴。

 これに対し大仁田は「来るなら来い」と応じ、まんざらでもない様子を見せた。

 さらに大仁田は、
「山梨といえば僕の大先輩、ジャンボ鶴田さん。最高の先輩でした。今日は卒業記念日ということで、子ども達!みんなリングに上がれ!」と呼びかけ、最後は子どもたちとともに「ファイヤー」で大会を締めくくった。

 なお、次回の山梨県甲斐市大会は、JA山梨みらいとプロレスがタッグを組み、4月12日に電流爆破マッチが予定されている


■ シアタープロレス花鳥風月×Chikako Dance School 主催・GET THE GROLYプロジェクト 卒業進級記念大会
日時:3月20日
会場:山梨県甲斐市 Kai・遊・パーク

<第4試合 タッグマッチ>
○ザ・グレート・サスケ アナルコ・モンターニャ
 12分54秒 サスケ・スペシャルX ver10.2 セグウェイ⇒体固め
●ザ・シャーク 神楽

<第3試合 シングルマッチ>
○斎藤拓海
 9分47秒 ローリングラリアット⇒エビ固め
●Mr.アトミック

<第2試合 4WAYマッチ>
○BONITA
 7分46秒 BONI-HIP⇒体固め
●農林タイタン
※あと2人はマッチョマイケルズ、パンディータ

<第1試合 タッグマッチ>
大仁田厚 ○櫻井匠
 12分30秒 ムーンサルトプレス⇒片エビ固め
斎藤拓海 ●YUUKI

この大会はプロレスで夢と反いじめを届けた特別な1日

 3月20日、山梨県甲斐市のKai・遊・パークにおいて、「シアタープロレス花鳥風月×Chikako Dance School 主催・GET THE GLORYプロジェクト 卒業進級記念大会」が開催されたのである。この大会は単なる地方興行でも、単なる交流イベントでもなかった。入場無料という開かれた形を取りながら、ダンスとプロレスを融合させ、しかもテーマには「いじめをなくせ! 夢を叶える」という、極めて明確で、しかも現代社会に対して真っすぐ切り込むメッセージが据えられていた点に、この大会の価値がある。卒業や進級という人生の節目に立つ子どもたち、生徒たちを祝福し、その門出に合わせて“負けない心”と“立ち上がる力”を体感させるために、シアタープロレス花鳥風月とダンススクールが手を組み、その中心に大仁田厚が立ったという構図自体が、すでに強烈なのである。

 当日は開場11:00、開演は11:40頃から始まり、およそ15:00頃まで続く長丁場の中で、ダンスパフォーマンスや歌も織り交ぜられた温かな空気の中に、プロレスの生々しい迫力が注ぎ込まれていった。山梨県立農林高校レスリング部の保坂コーチやガンダーラ鈴木レフェリーが場を盛り上げ、会場は単なる観戦空間ではなく、地域の人々が一体となって作るお祭りのような熱を帯びていったのである。そしてその流れの中で最大の注目を集めたのが、やはり大仁田厚の参戦であった。大仁田厚がいるだけで大会の温度は一段上がるが、この日はそこに卒業進級の祝祭性と、いじめ撲滅という社会的メッセージが重なったことで、ただの“大物参戦”では終わらない特別な意味を持つ登場となったのである。

 大仁田厚が出場したのは第1試合のストリートファイト形式タッグマッチであり、櫻井匠とのタッグで、斎藤拓海&YUUKIと対戦した。試合は12分30秒、櫻井匠がムーンサルトプレスから片エビ固めでYUUKIを仕留めて勝利を収めたが、この数字や結果だけでは到底語り尽くせない濃さがあった。有刺鉄線バットやイス攻撃も飛び出す、いかにも大仁田厚参戦試合らしいハードな空気の中で、若い世代がその大仁田厚へ真っ向から挑みかかる構図は、単なる試合以上に“世代を超えた継承”のような迫力を生んでいたのである。大仁田厚は「卒業おめでとうファイヤー!」と祝福の言葉をぶつけながらリングに立ち、祝う場でありながら甘さだけではない、痛みも、苦しさも、立ち向かう勇気も含めてプロレスなのだと、その身をもって示したのである。

 大会全体は4試合構成で、第2試合の4WAYマッチではBONITAが農林タイタン、マッチョマイケルズ、パンディータを相手に、7分46秒、BONI-HIP体固めで勝利し、地元色とコミカルさを交えながら場を沸かせた。第3試合では斎藤拓海がMr.アトミックを相手に、9分47秒、ローリングラリアットからエビ固めで勝利を奪い、力強い存在感を残した。そして第4試合ではザ・グレート・サスケ&アナルコ・モンターニャが、ザ・シャーク&神楽を相手に、12分54秒、サスケ・スペシャルX ver10.2 セグウェイから体固めで勝利し、メイン級の華やかさで大会を締めくくったのである。しかし、この日の象徴がどこにあったかと問われれば、やはり大仁田厚が第1試合で火をつけ、その後の流れ全体を“夢を叶える場”へと押し上げたことに尽きる。しかもエンディングでは「今日は卒業記念日ということで、子ども達!みんなリングに上がれ!」と呼びかけ、全員で“ファイヤー”を掲げて締めたという流れまで含めて、この大会は試合興行であると同時に、地域と子どもたちへ送る壮大な祝福でもあったのである。

大仁田厚のいじめ撲滅運動は、何度倒れても立ち上がる姿の実践

 この大会を単なる地方イベントや特別参戦ニュースとして終わらせてはいけない最大の理由は、大仁田厚が長年続けてきたいじめ撲滅運動の延長線上に、この日がはっきりと位置づけられているからである。大仁田厚は、プロレスラーとして何度傷ついても立ち上がる姿そのものを“いじめに負けない心”へ結びつけ、全国各地でそのメッセージを発信し続けてきた。これは一度の思いつきでも、流行に乗った社会活動でもなく、大仁田厚自身の人生哲学と地続きになっている点が極めて大きい。ボロボロになっても立ち上がる、その姿勢をリング上で見せるだけでなく、子どもたちに向けて“だからお前も負けるな”と直接語りかける、その一貫性があるからこそ、この運動には重みがあるのである。

 過去には、いじめ問題の風化を防ぐために地方での興行を行い、電流爆破という自分の代名詞さえも、単なる見世物ではなく社会的メッセージの器として使ってきた。さらにチラシを無料配布し、家族や学校や職場、地域の中でいじめの問題を話し合うきっかけにしてほしいという働きかけも継続している。これはプロレスラーの域を超えた地道な活動であり、派手なリングパフォーマンスの裏側で、きちんと現実社会に届く形を模索しているという点で、非常に価値が高い。闘魂を叫ぶだけなら誰でもできるが、それを“何のために使うのか”まで掘り下げて継続することは簡単ではない。大仁田厚はまさにそこをやってきた男なのである。

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