[ファイトクラブ]水かけ被害も跳ね除けた多幸感溢れるNOAH4連戦初戦

[週刊ファイト6月12日]期間 [ファイトクラブ]公開中

▼水かけ被害も跳ね除けた多幸感溢れるNOAH4連戦初戦
 photo & text by 鈴木太郎
・4連戦初戦から盛り上がった会場
・水かけ被害受けて対策徹底された会場内
・スタッフ、リングアナ、練習生対応完璧
・被害に屈しない選手のファンサービス
・拳王&憂流迦GHCタッグ情熱突破V1も次回稲葉挑戦決定
・レフェリーストップもほぼギブアップ勝利
・辛勝も挑戦表明の稲葉
・GHCヘビー3WAY前哨戦イリミネーションOZAWA陣営快勝
・活躍凄まじいタダスケの存在
・イリミネーション2人残りという圧勝の事実
・水かけ被害逆手取ったKENTA! 当該客出禁も無事発表
・勝利のアシストも烏龍茶
・徹底したネタで昇華するKENTAの凄み


■プロレスリング・ノア『SUNNY VOYAGE 2025』
日時:2025年05月31日(土) 18:30開始
会場:東京・新宿FACE
観衆:381人

 プロレスリング・ノアが2025・5・31~6・3までの4日間連続で興行を行う、その初戦となった新宿FACE大会。この4大会は、新宿FACE⇒ウェスタ川越⇒新宿FACE⇒後楽園ホールと全て関東圏内の大会とはいえ、今のノアでは地方巡業でもこのような日程が組まれることは少ないため、筆者としては異例に映る。
 今大会のカードとしては、GHCタッグ王座戦『拳王&佐々木憂流迦vs.征矢学&サクソン・ハックスリー』と、6・3後楽園ホール大会でのGHCヘビー級王座戦『OZAWA vs.遠藤哲哉vs.杉浦貴』の前哨戦イリミネーションタッグマッチが軸であった。試合数も全6試合と、通常興行よりやや少なめであったことから、4連戦に加え後楽園ホール大会も控えている状況では動員の落ち込みも致し方なしか。それでも、前半戦から会場内は盛り上がっていたように思う。

[ファイトクラブ]KENTA水掛け被害が示す【暴走する外野の正義感】

 試合以外の部分で筆者が印象に残った箇所は、会場内の警備体制だった。2025・5・24ラジアントホール大会でKENTAの入場時に水をかける客が現れた事が大きな話題となったのだが、それを受けて5・26『MONDAY MAGIC』から入場口付近にプラスチック製の柵を設置。練習生をゲート付近に2人立たせる盤石の態勢で選手の安全を確保した。この間、北側座席に向かう観客が通り抜けるタイミングであっても、選手入退場ではガルベス奥田リングアナや練習生、スタッフなどの関係者が観客を一時待機させるなど、対応は完璧だった。

 会場内に厳戒態勢こそ敷かれていたものの、選手のファンサービスは普段と変わらないものがあった。清宮海斗やアレハンドロ、カイ・フジムラが試合前後で積極的に観客席に移動してファンサ―ビスを行えば、メインイベントで勝利した拳王と佐々木憂流迦も場内を一周してのハイタッチと、問題客の登場で脅かされた安全面と不安を取り除くアクションが成されていた。会場で行われるサイン会の方も、大会によって使い分けられていた2ショット撮影がこの日は無かったものの、サイン中の選手の様子や1ショットでの撮影は許可されていたという。一度会場内で危険な事件が起きてしまうと、それに伴う悪評や警備強化が生まれてしまうものの、大多数の観客に罪は無いからこそ、このような対応が取れたのは素晴らしかった。
 直接被害を受けたKENTAも、客から烏龍茶を吹きかけられた事を自ら試合でネタにしていくことで事件そのものを昇華した事実は大きい。

拳王&憂流迦GHCタッグ情熱突破V1も次回稲葉挑戦決定

<メインイベント GHCタッグ選手権試合>
拳王 ○佐々木憂流迦
 20分48秒 変型胴締めスリーパーホールド⇒レフェリーストップ
征矢学 ●サクソン・ハックスリー
※第70代王者が初防衛に成功。

 2025・5・18後楽園ホール大会で長期欠場からの復帰を果たし、GHCタッグ王座への挑戦をアピールした稲葉大樹。しかし、タッグ王者である拳王からは、5・31新宿FACE大会までに結果を残すよう稲葉に条件を提示。これにより、当日の征矢学のパートナーが稲葉になるか、サクソン・ハックスリーになるかは稲葉次第となったのだが、果たして、稲葉は5・24ラジアントホール大会で結果を残すことが出来ず、征矢&サクソン組との防衛戦が決定した。

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