[ファイトクラブ]大日本プロレス!園田競馬場と隠岐での無料大会!意義ある地方重視

[週刊ファイト5月29日期間 [ファイトクラブ]公開中

▼大日本プロレス!園田競馬場と隠岐での無料大会!意義ある地方重視
 (c) 大日本プロレス公式 編集部編
・園田競馬場に現れた“プロレス革命”!大日が示した異種エンタメ融合の未来図
・大日本プロレスが隠岐の島で示した「闘魂」と「地域愛」
・競馬とプロレスの奇跡の交差点!園田競馬場が生んだ異色の名物興行
・歴史と自然が織りなす島根の宝、隠岐の島が持つ孤高の魅力


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園田競馬場に現れた“プロレス革命”!大日が示した異種エンタメ融合の未来図

 2025年5月16日、兵庫県尼崎市の園田競馬場に突如として現れた特設リング――そこで行われた大日本プロレスによるイベントプロレスは、まさに異種エンターテインメント融合の象徴とも言える鮮烈な試みであった。昼間は競馬の興奮に湧いていた観客たちが、今度はリング上で繰り広げられる生身のぶつかり合いに熱狂し、競馬ファンとプロレスファンが垣根を超えて同じ興奮を共有するという、稀有な時間が創出された。

 この日行われた全4試合のうち、メインイベントでは「ストロングBJ」の名にふさわしく、神谷英慶&浅倉幸史郎と青木優也&レイトン・バザードという、体格も技も鋭さも揃った4人による肉弾戦が展開された。試合時間8分35秒と決して長くはなかったが、密度の濃い攻防が場内を魅了した。特に青木が終盤に放った袈裟斬りチョップは、その音の鋭さとインパクトで会場中を震わせ、直後の片エビ固めで勝利を収めると、勝者に贈られた拍手は単なる結果への賞賛ではなく、闘志そのものへの賛美であった。

 また、セミファイナルでは菊田一美&ジェイコブ・クレインが、連携の妙を発揮して吉田和正&マリー・ハナに勝利。特に菊田が繰り出した「バードストライク」は、プロレス観戦初心者である競馬ファンの視線をも釘付けにし、その鮮やかな決着劇はプロレスの魅力を端的に示す瞬間となった。

 女子プロレス提供試合では、稲葉ともかが序盤から攻勢に出て、スピーディーな展開から「ともか蹴り」で勝利を飾った。第2試合ながら、彼女の動きは場内の雰囲気を一気に引き締める迫力を持っており、女子プロレスの存在感を十二分に示す一戦となった。

 オープニングでは中之上靖文&ショーン・ラオが登場し、関札皓太&関茂隆真を迎え撃つ形で開幕。中之上の逆エビ固めが炸裂し、関茂がギブアップを余儀なくされる流れには、ベテランの技術と冷静さが光り、試合のスタートとしてふさわしい勝負の締めくくりであった。

 この大会が特筆に値するのは、単なるプロレスイベントとしてだけでなく、競馬という伝統ある娯楽と共存することで、双方のファンが互いの文化を体験するという相乗効果を生み出した点にある。園田競馬場という場所の特性を生かし、昼のレース観戦と夜のプロレス観戦を“ワンデーエンタメパッケージ”として提供した形は、まさに新時代のイベントモデルと言えるだろう。

 プロレスは“闘い”であると同時に、“場”でもある。その“場”を競馬場にまで広げた大日本プロレスの柔軟かつ大胆な発想、そしてそれに応えた選手たちの全力のファイトは、今後の地方プロレスイベントや異業種コラボレーションに対する可能性の広がりを示す好例となった。園田競馬場で行われたこの一夜のプロレスは、記録以上に記憶に残る“文化の交差点”であり、観た者すべての心に焼き付いたに違いない。

■ 兵庫・園田競馬場イベントプロレス
日時:2025年5月16日(金)
会場:兵庫・園田競馬場内特設リング

<第4試合:”ストロングBJ”タッグマッチ 10分1本勝負>
○青木優也、レイトン・バザード
 8分35秒 袈裟斬りチョップ→片エビ固め
神谷英慶、●浅倉幸史郎

<第3試合:タッグマッチ 10分1本勝負>
○菊田一美、ジェイコブ・クレイン
 7分17秒 バードストライク→片エビ固め
吉田和正、●マリー・ハナ

<第2試合:女子プロレス提供試合 シングルマッチ 10分1本勝負>
○稲葉ともか
 5分35秒 一撃必殺ともか蹴り→片エビ固め
●みず葉

<第1試合:オープニングタッグマッチ 10分1本勝負>
○中之上靖文、ショーン・ラオ
 6分38秒 逆エビ固め→ギブアップ
関札皓太、●関茂隆真

大日本プロレスが隠岐の島で示した「闘魂」と「地域愛」

 2025年5月18日、島根県隠岐の島町総合体育館ことレインボーアリーナで開催された「大日本プロレス隠岐の島大会 地方創生プロジェクト第8弾 Battle of Oki しまじ創業55周年記念 しまじマニア」は、プロレスというエンターテインメントの枠を超え、地域振興という社会的意義を見事に体現した大会であった。全席無料で行われたこの興行は、地元企業「しまじ」の協賛のもと、町民との密接な連携により実現された特別なイベントであり、その開催意義は一過性の話題づくりにとどまらず、真の地方活性化への可能性を提示したと言って差し支えない。

 会場は地元住民を中心に熱気に包まれ、プロレスという非日常の世界が隠岐の島に鮮やかに出現した。その熱狂の中心にいたのが、メインイベントで激突した“ストロングBJ”こと橋本大地、神谷英慶、吉田和正の強力トリオと、関本大介、青木優也、浅倉幸史郎という錚々たる実力派による6人タッグマッチである。30分1本勝負、18分52秒にわたり続いたこの試合は、橋本大地がパイルドライバーからの片エビ固めで勝利を収め、重厚な攻防で観客を唸らせた。

 セミファイナルでは、ベテラン日高郁人と青木いつ希の混成チームが、ミステリコ・ヤマトとウナギ・サヤカという異色の組み合わせを迎え撃つ展開となった。日高はショーンキャプチャーで見事ギブアップ勝ちを収め、技巧派としての健在ぶりを強く印象付けた。特に若手相手にその技術を惜しみなく披露する姿は、プロレス界における世代間の継承という側面も感じさせる重要な一戦であった。

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