[週刊ファイト5月8日]期間 [ファイトクラブ]公開中
▼中野たむ引退岩谷麻優退団テクラ解雇‼スターダム史上最高の観客数
photo & text by 西尾智幸
・引退マッチ悪いイメージあったがGOOD終演
・試合後のマイクから暗転までが秀逸
・岩谷麻優翌日退団‼早くもマリゴに
・ネオジェネシス同門対決SLKが勝利しリーダーに
・テクラ制御不能岡田社長激怒翌日契約解除に
・鈴季すず星来芽依大流血戦
・妃南は八神蘭奈破りV2
・吏南奮闘するも堀田祐美子の壁厚し
・里村明衣子は最後のスターダムリング
・舞華橋本千紘にパワー負け記事実中手術
・岩谷麻優移籍はちょっと出来レース過ぎ
・結局今大会だけで3選手がいなくなる
・この先、玖麗さやから若手にかかっている
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▼両国ウナギ・サヤカ自主興行 ウナギ流テーマパーク・プロレス!
▼岡田体制STARDOM第1章終焉! 『上谷沙弥-中野たむ』敗者引退戦
▼今週の肝GW前半ウナギ・サヤカ両国-スターダム横アリ中野たむ引退
’25年05月08日期間ウナギ・サヤカ両国 横アリ中野たむ岩谷麻優 追悼・新間寿 DEEP浜松
中野たむ引退岩谷麻優退団テクラ解雇‼スターダム史上最高の観客数
■ スターダム
『カードファイト!! ヴァンガード Divinez presents ALL STAR GRAND QUEENDOM 2025』
日時:2025年4月27日(日) 15:00本戦開始(第0試合は14時)
会場:神奈川・横浜アリーナ
観衆:7,503人
上谷沙弥防衛 中野たむ引退 しかしBAD ENDならずGOODフィナーレ
<メインイベント ワールド・オブ・スターダム選手権試合 完全決着敗者引退特別ルール>
[王者]○上谷沙弥
26分9秒 トワイライトドリーム
[挑戦者]●中野たむ
※上谷沙弥が2度目の防衛に成功
スターダムのトップ選手同士が、引退を賭けて闘う。事の発端は、今年の2月2日。たむの「上谷、赤いベルト返してもらう!」から始まり、2月24日宇都宮でたむと玖麗さやかと組んで上谷組とタッグマッチを行い、たむが勝ったら望みを叶えてやるが負けたら玖麗を奪うという条件を上谷が出す。その結果、たむは上谷から直接フォールを奪った。
しかし、たむの希望はワンダーへの挑戦ではなく3月3日後楽園で上谷との敗者退団マッチを提案。上谷も戸惑いながらも受諾した。
しかし、今度後楽園で負けたのはたむであった。しかし、最後のお情けでもう一度何かを賭けてやろうという上谷の提案に、引退を賭けるというたむ。そこに乗っかるように上谷も引退を賭けると言った。その日は、この4・27横浜アリーナ。
スターダムでは、2年前の同所での観客動員数5,539人が過去最高だったが、今回は約2,000人も増え7,503人記録を更新。それだけ注目度が高かったという事だ。
試合開始直前の会場だが、この時点での空席も、徐々に埋まっていった。
まず、演出もド派手だ! たむには花火、上谷には炎が舞い上がった。
たむは、白を基調にしたドレスのようなコスチュームで入場。そして、H.A.T.Eに髪の毛を切られる前の長さに戻し、ロングヘア―となっていた。個人的にはこっちのほうが似合っていると思う。なんか、衣装からも覚悟が伺える感じがした。
ゴングが鳴っても暫く動かない2人。けん制のし合い、グランドと静かな攻防が3分近く続くが、突然のたむのバックドロップ一発で一気に動き出す。場外へ逃げた上谷にプランチャ・スイシーダを狙うが、上谷が場外に叩き落す。そのまま場外乱闘となり、上谷はチェーンを持ち出し、3・3後楽園の時のように絞死刑。しかしたむも反撃し、今度はプランチャ・スイシーダを成功させる。ノーセコンドの為、落下をフォローしてもらえないので、攻め側も受ける側もいつも以上に危険だ。
そのまま、今度は花道での攻防。たむの30メートル助走のバイオレットシューティングは強烈だ。またエプロンでは、たむがタイガースープレックスを繰り出せば、上谷はエプロンから場外へのフランケンシュタイナー。リング上も、お互いジャーマンなど頭部狙いの技の応酬。
そして、今度は顔面へのシバキ合い。これで上谷は口から出血。そして頭突きのやり合いとお互い意地の張り合いがとまらない。
そのあとは、たむがバイオレットシューティングの4連打、そしてバイオレット・スクリュー・ドライバーからのトワイライト・ドリームの完璧に決め誰もが終わりかと思ったが、上谷はそれを返し、たむも唖然とする。
そして、たむがスター・クラッシャー、上谷がバイオレット・スクリュー・ドライバーとお互い掟破りの必殺技を繰り出すも勝負はつかず。
いよいよたむ最後の時がやってきた。上谷が、旋回式のスター・クラッシャーを決めたが、カウント3入る前に起こして、3・3後楽園のフィニッシュとなったカミゴェ式ビッグブーツを「たむ、さようなら!」と叫びながら敢行。しかし、たむがカウント2で跳ねのけると、なんとこれまた掟破りのトワイライト・ドリーム。たむは自身の必殺技でカウント3を聞いた。
まさに、死闘であった。そしてここからが、本当のクライマックス!
お互い立ち上がれぬまま寄り添うふたり。一旦、上谷は立ち名乗りを上げたあと、マイクを持つ。「中野たむの全てを奪ったぞ! でも何か苦しいな。全部こうなったのもお前のせいだからな! お前のせいで私はプロレスラーになった。お前のせいでケガもした。お前のせいで強くなった。お前のせいでお前を引退させる事になった! 全部お前のせいだからな。でも、今日お前の全てを奪って解った。私はお前の事が大好きだ!(中略)私にとってあんたは光り輝く一番星だよ」
たむ「上谷さ、不器用すぎでしょ。愛を忘れたんじゃないんだね。(中略)ごめんね、ありがとう。上谷、あんたはさぁ、これからたむの呪いを背負って生きるんだよ。ここにいるみんなもそう・・・(ここで観客達もその呪いを背負わされるのかと思い、笑いが起きる)、なんで笑うんだよ? 全員たむの事忘れちゃダメだからね!」すると上谷が「背負うわけないだろバーカ! ブス! オタンコナス! でもお前に出会えてここまで強くなれた」
たむ「プロレスラーになって良かった?」上谷「勿論! あんたに逢えて幸せだよ、バーカ」
と、上谷の言い方はキツイが、本音がしっかり出ていて、それが感動を呼んだ。今日だけは一緒に帰らない? と、たむが誘って、最初で最後だと上谷も肩を組んで羽根が舞う穏やかな映像に向かい花道を歩いて行った。そして、スモークの中で抱き合い、最後に照明が暗転し演劇の舞台のように終演。これがにくい演出となった。
妃南フューチャーV2 テクラ暴行でクビ 鈴季すず星来芽依は大流血戦
<第0試合 スターダム管理王座挑戦権争奪 スターダムランブル>
○HANAKO
22分36秒 JPコースター⇒エビ固め
●天咲光由
■退場順
①姫ゆりあ(琉悪夏、オーバー・ザ・トップロープ)
②鉄アキラ(HANAKO、オーバー・ザ・トップロープ)
③梨杏(琉悪夏、オーバー・ザ・トップロープ)
④稲葉あずさ(複数人、体固め)
⑤虎龍清花(複数人、体固め)
⑥向後桃(フキゲンです★&水森由菜、スクールボーイ+スーパーガール)
⑦フキゲンです★(月山和香&水森由菜、オースイスープレックス+スーパーガール)
⑧月山和香(HANAKO他複数人、体固め)
⑨琉悪夏(複数人、体固め)
⑩水森由菜(レディ・C、オーバー・ザ・トップロープ)
⑪レディ・C(渡辺桃、体固め)
⑫渡辺桃(天咲光由、天橋立)
⑬稲葉ともか(天咲光由、片エビ固め)
⑭天咲光由(HANAKO、エビ固め)
<第1試合 フューチャー・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]○妃南
12分14秒 マッドスプラッシュ⇒片エビ固め
[挑戦者]●八神蘭奈
※妃南が2度目の防衛に成功
<第2試合 スペシャルシングルマッチ>
○玖麗さやか
12分49秒 ときめきファルコンアロー⇒片エビ固め
●テクラ
テクラのゴタゴタにストップをかけるべく玖麗がシングル戦を要求。もし、テクラが勝てば本人が希望する岡田社長とのシングル戦決定、玖麗が勝てばテクラがコズエン入りという条件マッチとなった。
試合は、玖麗が得意パターンに持って行き、ときめきスピアを連発し、最後はときめきファルコンアローで勝利した。しかし、テクラはまたも暴走し岡田社長やスタッフ、セコンドにも手を出し、更に岡田社長にベルト攻撃。怒った岡田社長はその場でテクラのクビを宣言した。
ここから新展開があるのかと思ったが、翌日正式にテクラの契約解除が発表された。
<第3試合 スペシャルシングルマッチ>
●吏南
10分2秒 スリーパーホールド
○堀田祐美子
<第4試合 6人タッグマッチ>
安納サオリ なつぽい ●さくらあや
13分5秒 サトムラ・スペシャル⇒片エビ固め
○里村明衣子 岩田美香 YUNA
<第5試合 スペシャルシングルマッチ NO DQルール>
●星来芽依
15分55秒 スカイツイスタープレス⇒片エビ固め
○鈴季すず
ただの痴話喧嘩から、まさかの大流血戦まで発展するとは・・・。NO DQは凶器持ち込みで行われる試合が多い中で、通常の試合程度に場外でイスを鈴季が使ったくらい。あとは、技の攻防がメインとなった。そのわりに、すごい流血戦となり、特に記者自身、少なくともスターダムでは星来の流血は見た記憶事がなく、本人もかなりスタミナを奪われている様子だった。
デスマッチ慣れしている鈴季は逆に水を得た魚状態ではあったが。その差か、最後は鈴季が勝利した。
個人的な意見だが、スターダムでこんな流血戦は必要かなと思ってしまう。アクシデントは仕方ないとして・・・。
舞華ベルト奪取ならず FWC意味深発言 岩谷麻優退団 SLKはV3
<第6試合 センダイガールズワールド選手権試合>
[王者]○橋本千紘
14分55秒 パワーボム⇒エビ固め
[挑戦者]●舞華
※橋本千紘が初防衛に成功
仙女のベルトに舞華が挑戦。お互い、パワーには自信のある両者だろうが、完全に橋本のほうが一枚も二枚も上。当たり前に舞華を持ち上げ、最後はパワーボムで片付けた。
舞華は、左ひじをかねてから負傷しており、騙し騙し試合を続けてきたが、5月6日を最後に手術に踏み切るため、当分は欠場となる。1日も早い復帰を願う。