[ファイトクラブ]両国ウナギ・サヤカ自主興行 ウナギ流テーマパーク・プロレス!

[週刊ファイト5月8日期間 [ファイトクラブ]公開中

▼両国ウナギ・サヤカ自主興行 ウナギ流テーマパーク・プロレス!
 photo & text by 西尾智幸
・個人で両国自主興行を開催した快挙
・観客数4000人目標は半分にも満たず
・一黒者キャラがチープ過ぎて田中将斗が可哀想
・必殺技の連携にウナギ・サヤカ沈む
・健康サンダルを履いて縄跳びする試合?!
・永島千佳世は試合後眼窩底骨折で緊急手術
・謎の集団ザマスは結局なんだったの?
・真白優希がコスチュームで救援
・シン・刀羅ナツコに渡辺桃ツボる
・超Xに前田日明登場で場内騒然
・ダーク・ウナギ鎌で首を刈られご臨終?
・スーパー・ササダンゴマシン増殖!
・両国でお笑いマッチが主は正解なのか?


両国ウナギ・サヤカ自主興行 ウナギ流テーマパーク・プロレス!

■ ウナギ・サヤカ自主興行「ウナギ絶好調」
日時:2025年4月26日(土) 17時開始
場所:東京・両国国技館
観衆:1,870人


 また、ウナギ・サヤカがやってくれた。昨年2回後楽園ホールで自主興行を行い成功させた。更に、今年の2月には、引退前の里村明衣子との女子プロ初のワンマッチ興行も札止めの盛況ととどまる事を知らないウナギだが、今回はなんとあの両国国技館。両国といえば、新日本やNOAHスターダムなど使用できる団体は数えるほど。それを個人でやろうなんて発想がありえないし、普通できない。しかし、普通じゃないのが、ウナギ・サヤカ。最終的には東京ドームで自主興行を目指して動いているとはいえ、段階としては後楽園の次は、関東で言えば、大田区総合体育館や横浜BUNTAIクラスだろう。実際、近年ではこのクラスも札止めになる大会はかなり少ない。

 しかし、ウナギ曰く「それは逃げである」と、あくまで両国でやって意味があると語っている。
 確かに、男子でも個人興業で両国はない。それをやってしまったのは快挙としかいいようがない。カードは徐々に発表されていったが、ウナギらしいバラエティーに富んだ内容。しかも、鈴木みのる、白使、アジャコング、安納サオリら、あっちからこっちからとトップどころを寄せ集め、リングにあげた手腕も素晴らしい。

8試合中4試合と、これまた1大会で記録的な試合数のウナギ・サヤカ

<第8試合 メインイベント 30分1本勝負>
○白使 一黒者
 19分1秒 念仏パワーボムエビ固め
●ウナギ・サヤカ 彩羽匠

 一黒者が何者なのか、当日までXの状態であったが、記者はいつも絡んでいるのに今回いなくて「黒」といえば、タコヤキマン(田中将斗の事をウナギはそう呼ぶ)であろうと、安易に想像はついた。そうなると、そんなにサプライズでもないから、ちょっと裏切って欲しいとは期待はしたが・・・。白づくめの衣装の白使のあとを虚無僧のような衣装の選手が現れた。
 しかし、天蓋を外すと普通に田中であった。しかも、白使の全身の写経が完璧なのに対し、一黒者の文字は申し訳ないが、ただのマジックペンで書いたトイレの落書き状態。大阪プロレスでこれをえべっさんがやったなら衣装を脱いだ瞬間、爆笑確定でツッコミが飛び交うだろう(笑)。どこの記事も突っ込まないので敢えて書かせて頂く。よく田中がOKしたなぁ、いい人だ!
 客席も、一黒者の正体を見てどよめく事も笑う事もなく、試合はいたって何事もなく始まった。

 ウナギと彩羽はタッパもあるし、BI砲のように真逆のタイプゆえいいコンビだと思う。コンビ名は“クラッシュ・セーラーズ”。あのおニャン子クラブで一世を風靡したブランド・セーラーズが衣装を担当。クラッシュ・ギャルズ超えを目指し奮闘。2人がかりの正拳突きも繰り出した。

 やはり、男子の一発一発は重たいが、それに屈せずウナギ、彩羽も大技を繰り出す。田中をジャーマンで投げた彩羽、彩羽とウナギのダブルの雪崩式ブレーンバスターで白使を投げる。コーナーからは彩羽がスワントーンボム、ウナギがこれより我は修羅に入る!で白使をフォールか?の場面も。その後もウナギは、城門突破を白使に叩きつけるも、最後は白使のチョークスラム、一黒者のスライディングD、トドメは白使の念仏パワーボムの連携にウナギは沈んだ。

 結局、ウナギは主役でありながら、この日4試合すべて負けるという結果となったが、それでも人気が衰えないのは、違う部分での魅力があるわけで、試合結果より無茶だ、無理だを覆して前に進んでいくその気持ちの強さ、そして行動力、人間味・・・レスラーは強さだけでは成り立たない職種でもある。4試合を終えたウナギは座り込んだまま「もっと面白いことも、もっともっとでかい事も、絶対に絶対に叶えます!」と、力強く宣言。日本武道館、東京ドーム・・・と夢は諦めない。
 最後に、「重大発表」とVTRが流れ、東京ドーム交渉の映像など流れたが、その結果は不成立だったようだ。

 しかし、その横の東京ドームシティ広場で史上初の自主興行は決定と発表した。
 
 最後にもう一度、大会総括としてもう少し書き足したいと思う。
 
健康サンダル縄跳び・謎のザマス軍団・シン刀羅ナツコに渡辺桃ツボる

<第1試合 30分1本勝負>
○暁千華
 5分35秒 アックスボンバー⇒片エビ固め
●彩芽蒼空

 マーベラスの新人対決。彩芽は課題をクリアして両国に上がったが、暁超えはならず。

<第2試合 健康サンダルマッチ 30分1本勝負>
青木真也 ○関本大介 植木嵩行
 9分43秒 ビッグバンカタストロフィ⇒体固め
世羅りさ 安納サオリ ●ウナギ・サヤカ
※関本が第9代裸足王となる

 ゴリゴリの硬い突起物が沢山ついた健康サンダルを履いての試合。どこかしら体の悪いレスラーには余計に激痛だろう。
 関西のコアなファンならご存知かと思うが、40回以上続いている乱丸フェスタのノリでここは完全にお笑いモード。

 植木の胸毛攻撃で視界が奪われ、味方の安納にジャイアントスイングをかける世羅。なぜかウナギが縄跳びを持ってきてレフェリーまで一緒になってみんなを飛ばすが、実際痛くて全然飛べない。まあ、この試合に青木真也や関本大介まで巻き込んでしまうところがウナギである。安納はクールなようで、案外乱丸フェスタにも出場している。その辺のノリはやはり関西人か?

<第3試合 30分1本勝負>
VENY 笹村あやめ ○青木いつ希
 11分56秒 塵輪弍⇒エビ固め
アジャコング ●加藤園子 永島千佳世

 これは、通常の女子の試合。キャリア8年~10年の選手に対して、キャリア30年以上のベテラン選手が対峙。しかし、いま一番勢いのある若い世代の方に分があったようだ。
 撮影中は、距離があるのもあり全く気付かなかったのだが永島千佳世は試合中にケガをしたようだ。試合後痛みと吐き気を凄く感じ、救急車で運ばれ緊急手術。ケガは左目眼窩底骨折。無事に手術は成功し、早くも退院したようだ。しかし、試合中はその素振りを見せなかったのはプロ!

 前田日明の最近の選手への受け身ダメ出し発言が炎上している中、長与千種がX(旧Twitter)で永島をフォローするかのように翌日素晴らしい事を書いている。一部抜粋すると「受け身がどうこうも大事だけど、投げる、キメる、飛ぶ、落とす…その細かな技術が卓越しているプロ! でも1ミリに泣かされる事がある。1センチ、1ミリのズレに休場しなければならない事もある。大事なのは受け身だけではなく、タイミングもあるんだよ。昨夜…愛弟子が怪我をしました。彼女の受け身は素晴らしい技術を持っています。対戦相手が、あるいは怪我をした選手が悪いではない! タイミング。それがズレただけ」と。さすがに説得力がある。

<第4試合 ぱぱぱ令和パーティvs.ザマス軍団8人タッグマッチ 30分1本勝負>
○藤田ツバキ 植木ベロニカ 最上アナベル 阿部ダリア
 8分23秒 ツームストーン・パイルドライバー⇒片エビ固め
●ウナギ・サヤカ YuuRI 神姫楽ミサ 関口翔

 ぱぱぱ令和パーティの詳細は、ウナギのYOUTUBEをご覧頂ければ分かるが、主に令和デビューの新人達を育成していくプロジェクト。そこに謎のザマス軍団が挑戦表明。
 当日まで、全くの謎軍団で、どんな選手がどんなキャラで登場するのかと期待していたが、いきなり白煙をまき散らし、派手なコスチュームで登場したのは、花の名前が付いた男4人衆!
 残念ながら、会場がうわーっとなった訳でもない。途中、試合予定のない真白優希がコスチュームで救援にきたりと、チーム一体となって奮戦するも、最後は藤田がリーダーのウナギをツームストンで沈めた。

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