山本雅俊ジャパン女子誕生から崩壊までインサイド実録 「奇跡に近い」

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 週刊ファイトのリングアナウンサー募集記事を見て応募したのがマット界との関わり発端だった、ヤマモこと山本雅俊さんによる単行本、『実録 ジャパン女子プロレス』が発売中だ。

 なにしろ文中にあるように、「色々あり過ぎるが、それでも興行自体はずっと続いているのがジャパン女子のインクレディブルなところで・・・」とあるように、給料未払いが何度も続くのに、「5年ももった」全女に続く初めての女子プロレス団体の顛末記である。


凄絶!!神取忍vsジャッキー佐藤シュートマッチの真実。

 もちろん伝説のジャッキー佐藤vs.神取忍にも触れてあるが、余り知られてないであろうデビル雅美戦に触れられているなど、資料としてもジャパン女子の全容を知るには格好のインサイド実録であろう。
 5代目・持丸常吉社長の体制になってから、あの新間寿さんが最高顧問に就任。様々な意味で総スカンを食らうことになる1988年12月3日のグラン浜田vs.大仁田厚戦に繋がることになる。


山本雅俊 尾崎魔弓 格闘チャンプフォーラムMC寺内1/2兵衛

 そして1989年、日本の年号は平成へと変わり、ジャパン女子はキューティ鈴木のブレイクもあってもう一花咲かせるのだが・・・。尾崎魔弓は今も現役レスラーであるが、ジャパン女子が日本のプロレス界に残した遺産は本書で、しっかりと確認できるだろう。

 全女関係の本や記事は豊富にあるが、ジャパン女子の書籍が「世に出たことは奇跡に近い」とあとがきにもあるが、本誌は推薦図書とさせていただく。

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