対談完結!佐藤嘉洋が三宅克幸に実技指導!8・15後楽園「K-1チャレンジ」

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 芸能人K-1部スペシャル企画 三宅克幸さんに佐藤嘉洋が実践アドバイス&技を伝授!(1)「日々の練習で技を反復し、試合では直感で動く」(佐藤)

 8月15日(土)東京・後楽園ホールで開催される「第1回K-1チャレンジ全日本大会~アマチュア日本一決定オープントーナメント~」。今大会のK-1チャレンジ・ワンマッチに出場する、芸能人K-1部の俳優・三宅克幸さんに強力な援軍が現れた。先日、現役引退を発表したばかりの佐藤嘉洋である。

 きっかけは芸能人K-1部の監督であり、浅井企画の大先輩でもある関根勤さんの一言だ。以前から関根さんに「佐藤選手と体型が似ているから、佐藤選手の試合を見て勉強した方がいい」とアドバイスされていた三宅さんは、K-1チャレンジ出場を機に佐藤へのプチ弟子入りを志願。佐藤がそれを快く引き受け、K-1チャレンジ出場を前に2人の顔合わせが実現した。

 三宅さんと初対面の佐藤は三宅さんを見るなり「本当に僕と体型が似てますね」。三宅さんからは「僕自身、1年前から格闘技を始めて、関根さんから『佐藤嘉洋の試合を見て勉強しろ』と言われていました。まだまだ佐藤さんのような動きは出来ないのですが、色々と縁を感じて、ご教授お願い出来たらなという感じです」と佐藤に様々な質問が飛んだ。

三宅 関根さんからアドバイスしていただいて、インターネットで佐藤さんの試合映像を検索して、むさぼるように佐藤さんの試合を見まくっているんですよ。

佐藤 ありがとうございます。

三宅 それで佐藤さんの試合を見て「これをやりたい!」と思って練習している技があるのですが、ジムのみんなからは「全然出来ていない」とダメ出しされているものがあって…それは相手の右ストレートを左ミドルで止める・左のヒザ蹴りを合わせる、なんです。ずっと練習しているのに、なかなか上手くいかなくて。

佐藤 あれはアマチュアの技術をレベルを超えてますからね…

三宅 でも佐藤さんほどではなくても、左ミドルで相手の攻撃をカットするのは難しくないですか?

佐藤 実は僕はあまりそういったことを意識して試合をしていないんですよ。

三宅 そうなんですか!?

佐藤 はい。試合中はあまり考えず、自然に出した技が高度なテクニックに見えているというか。だから僕も自分の試合映像を見直して「なんだ?この技は?」って思うことがあるんです。

三宅 へえ~。

佐藤 練習で考えてもいなかったような技が試合で出ることがあるので、不思議と言えば不思議なんですよ。そこで三宅さんが言われたタイミング系の技ですが、これは“相手の動きを見て合わせる”のではなくて、頭の中にイメージだけ置いておいて、考えないで動いた方がいいと思います。人間の思考と行動は、頭で考えて行動するまでに0コンマ何秒の時間が必要なので、その間に絶対に攻撃のタイミングがずれてしまうんですよね。

三宅 はい。

佐藤 だから頭に知識とイメージを入れておくことは大事ですが、試合では直感で動く方がいいと思います。もちろん直感で動くためには日々の練習で技を反復することが必要ですが。三宅さんは試合に出るのは初めてですか?

三宅 K-1チャレンジに出場するのは今回が初めてですね。
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佐藤 僕や三宅さんみたいに背が高くて手足が長い選手がやるべきことは……首相撲とヒジ打ちですね。

三宅 K-1では反則です(笑)。

佐藤 もちろん冗談です(笑)。やはりK-1ルールは首相撲が禁止なので、相手に中に入られないことですね。ただ僕の場合は逆に距離を取ろうとするとダメで、意外と相手を自分の中まで入らせるんですよ。

三宅 そうですよね? それは佐藤さんの試合を見ていて思いました。

佐藤 だから相手に入られても慌てない、怖がらないことも大事だと思います。具体的に言えば接近戦の技術を覚えること。どうしても背が高くてリーチがある選手は前蹴り・ミドルでアウトボクシングするパターンが多いですが、あえてインファイトでも戦う技術を身につけておけば、相手はやることがなくなる。「せっかく中に入ったのに何をしていいか分からない」って。

三宅 あぁ…なるほど。

佐藤 あえて自分から接近戦に持ち込む必要はないですが、接近戦になっても戦えるように準備しておけば戦いの幅が広がると思います。

三宅 僕はどうしても相手に中に入られて接近戦になると「自分の距離じゃない!」と思って、若干慌ててしまうんですよね…。

佐藤 それを上手いこと日々の練習やスパーリングで意識して、中に入られても「うわっ!入られた!」じゃなくて、今が自分の弱点を克服するチャンスだと思って前向きに捉えるといいですよ。僕はスパーリングでも相手が必ずインファイトで挑んで来るし、普段は階級が下の選手ばっかりだったから、わざと懐に入らせて対処する練習を続けていました。キックボクシング時代は首相撲とヒジがあったので、それで対応していましたが、K-1ではそれが禁止になるので、ちょっとずつ時間をかけて対応していった形です。もし三宅さんが長いスパンで試合をするつもりであれば、こういった接近戦でのスキルを上げてもいいと思うし、もし今回だけということであれば、徹底的にアウトボクシングをやり込んでもいいと思いますね。

三宅 ありがとうございます。

[以下、新規追加部分]
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三宅 あとは試合に望む際の心構えというか、佐藤選手は現役時代にどのような気持ちで相手に向かって行っていたのですか?

佐藤 僕もデカい舞台で試合する時は緊張してたんですけど、試合ってどうしても緊張するじゃないですか。その時に緊張しちゃいけないと思うと余計に委縮してしまうんです。だから「緊張はしていいんだ」「緊張して当たり前だ」「緊張するからこそいい試合が出来るんだ」と自分に言い聞かせてました。緊張は悪いイメージを抱かれがちですが、実はそんなことはなくて、緊張感があるからいい動きも出来るし、緊張と委縮は違います。緊張していいんだと思うと気持ちが楽になって、逆に緊張しちゃいけないと思うと余計に緊張してしまう。だから緊張してない時の方が危険なんですよ。

三宅 はい。

佐藤 試合って怖いじゃないですか? でもその怖い気持ちがあるからしっかり防御もするし、攻撃も丁寧になるんですよね。

三宅 佐藤選手でもそうだったんですね。色々と教えていただき、ありがとうございます!

 そしてここから佐藤による実技指導がスタートした。まずは三宅さんがシャドーボクシングを行い、佐藤がそれを見ながら細かくアドバイスを送る。特に佐藤が熱心にアドバイスを送った技は、佐藤が現役時代にもっとも得意にしていた技の一つ=ヒザ蹴りだ。

 佐藤はヒザ蹴りを蹴る場合の細かい足の使い方を指導し、シャドーボクシングでフォームを矯正したあとは、実際にミットを持って佐藤流ヒザ蹴りの打ち方を指導。佐藤が実際に三宅さんのヒザ蹴りを受けることで、より具体的な指導が行われた。そして指導の最後には佐藤から「三宅さんがいつも練習している先生に言われることが一番で、僕からの指導はあくまでアドバイスだと思ってください」という言葉も送られた。

 こうして佐藤による実演指導が終了。短い時間ながら三宅さんにとっては非常に濃密な時間になり、指導を受けてから数日後の対戦カード発表会見で三宅さんからは「佐藤さんから練習をつけていただき、佐藤さんに技を直伝してもらいました。その技を出せるように練習を重ねて、大会では一番盛り上がる試合をしたいです」という言葉も飛びだした。三宅さんは佐藤直伝のテクニックで勝利を掴むことが出来るか!?

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