[週刊ファイト7月11日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼SD札止めMSGファトゥ加入Bloodlineソロ・シコア統領Pヘイマン惨殺
photo by George Napolitano タダシ☆タナカ編
・世界で最も有名なアリーナ久しぶり本物Sold Out! アメプロ超黄金時代
・危険ファトゥいないとヘイマンに嘘ついたAcknowledgeソロ・シコア統領
・ローマン・レインズの父、ワイルド・サモアンズのシカ・アノアイ79歳没
・7時45分ダークマッチ開始!ネイサン・フレイザー、アンドラデらの試合
・コディ・ローズとRKOランディ・オートン&ケビン・オーエンズ対Bloodline
・MITB予選ティファニー・ストラットン、ジェイド・カーギル、キャンディスL
・NBAスター選手!LAナイトMITBローガン・ポール、サントス・エスコバ
・3wayMITB再ブレア・デボンポート登場 ナオミpinインディ・ハートウェル
・次週オースチン・セオリー&グレイソン・ウォーラー対DIY予告含めNXT
・放送終了後メイン予定変更RAW王者ダミアン・プリースト飛行機飛ばず
・NBAスターの選手名はジェイレン・ブランソンとタイリース・ハリバートン
■ WWE SmackDown
日時:6月28日(現地時間)
会場:米ニューヨーク・シティ マディソン・スクエア・ガーデン
観衆:19,701人(札止め=主催者発表)
世界で最も有名なアリーナ久しぶり本物Sold Out! アメプロ超黄金時代
▼米Vice TVのインタビュー収録New Yorkへ☆トランプ34罪状で有罪に
実況が強調するように”世界で最も有名なアリーナ”MSGである。80年代初期までのローカル・テリトリー時代には、WWFが毎月の定期戦を開催していた。リアル特派員の歴史を継承する本誌にとっても、勝手知ったるホーム会場である。その80年代初期のサイズよりは改修でやや小さくなったのだが、エリック・クラプトンの武道館公演記録との競争で、地元ロングアイランド出身のビリー・ジョエルはまだLIVE記録を更新中だ。
もっとも本当の回数記録なら圧倒的にKnicksのバスケやホッケーのRangers、そしてWWF⇒WWEなんだが、全国制覇を遂げてからはPPV大会にせよ各地の巡業になり、ニューヨーク地区に限っても実質のホーム会場はブルックリンのバークレイズ・センターになってしまった。なにしろMSGは借り賃が高過ぎる。WWEネットワークで昔のケーブル局”MSGネットワーク”で放送されていた時代のまで探せば視聴できるようになり、記者がリングサイドで撮影している映像も確認できる便利な配信時代になったのだが、当時のプエルトリカンやポーリッシュなど多民族の庶民が集う天井桟敷なんかわずか$12だったというのに、今やもう10倍どころの騒ぎではないのであるが、それでもMSGは鬼門で満員にならない。埋まらなければ採算上は赤字興行であり、つい近年でもロック様をゲストに投入してもその天井桟敷は空席が確認されていた。
ところがどうだ。アメプロ超黄金時代を追い風に2024年に限ってもすでにTVテーピングに限っても32会場でSold Out、ハウスショーを含む巡業すべてなら上半期だけで47イベントのSold Outだと誇らしげに実況が数字を出してきた。
その今回、あえてカメラが引いて奥の隅までアリーナ全景を捉えるが、発表で19,701人。明らかにガチのSold Outなんだから感慨深い。もちろん本誌は世界No.1のジョージ・ナポリターノ記者を派遣。自前写真にてダークマッチ含めた全容と詳細をお届けする。
▼SmackDownコディ・ローズ葬 Bloodline秘密兵器ヤコブ・ファトゥ登場
危険ファトゥいないとヘイマンに嘘ついたAcknowledgeソロ・シコア統領
本稿は[ファイトクラブ]記事なので、順番を変えて冒頭の公開箇所に番組最後のセグメントである、Bloodline Acknowledgement Ceremonyから紹介しないと怒られてしまう。
タマ・トンガ、タンガ・ロアを引き連れて3人がリングに上がるのだが、番組では最初から「イチバン危険なファトゥは会場に来てない」と強調される。先週回を見ているなら、そんな訳ねぇだろうにと思うのだが、なにしろWise Man(マフィアの相談役)であるポール・ヘイマンは、一貫してメチャクチャに暴れるファトゥの加入はダメだと諭してきた伏線がある。しかし、MLWも東海岸のインディであり、マニアは「本当に動けて飛べるサモア系のリアルNo.1であるファトゥが、(ビンス・マクマホンがいなくなったので)ついにWWEに来た」ことを周知している。先週の煽りからしても、いよいよ本丸MSGにファトゥが正式なBloodlineとしてお披露目されることはお見通しだったであろう。
そしてシコアがファトゥを呼び入れる。要するに一人だけの入場という扱いだ。驚くWise Manに構わず、ローマン・レインズの決め台詞だったAcknowledge Meをニューヨークの客相手にやり出す。タマもタンガも・・・。そして「俺のエンフォーサーだ」との紹介でファトゥにもマイクが回り、ソロ・シコアをトライバル・チーフ(種族長)として認めるのである。ポール・ヘイマンの(実は最初からメイクしているんだが)目の周りを真っ赤にしてショックに怯える顔芸が最高である。
ローマン・レインズの父、ワイルド・サモアンズのシカ・アノアイ79歳没
▼YouTube Remembering the legacy of Sika Anoa’i
『レッスルマニア』でコディ・ローズに負けて王座を明け渡して以来、姿を消しているローマン・レインズなんだが、先週も今週も、ソロ・シコアは「ローマンはもう戻ってこない」と。「だから自分が新たなトライバル・チーフなんだ」という論法なのだが・・・。
悲しいことにジョーことローマン・レインズの父であるワイルド・サモアンズのシカ・アノアイが6月25日に帰らぬ人となった。79歳だった。なにしろ記者がジョージ・ナポリターノ、ビル・アプターと並んでMSGのリングサイドで毎月のWWF定期戦を撮っていた頃、南海の獣人サモアンズが暴れていた。ただ、原人ギミックのヒールなのでバックステージにも一切出てこなかったため、直接話したことはなかったのだが、やはり思い出も深い。番組で流されたトリビュート映像は大変良く出来ていた。
▼ダスティ・ローデス叶わぬ夢:Codyトリ飾りローマン・レインズ政権終結
さて、ローマンが暫く休むことはかなり前から決まっていたことである。シコアが統領になることも見えていた”計画通り”なのだが、恐らくローマンが復帰する時はベビーフェイスになり、シコア率いるBloodlineと骨肉の抗争することになるのだろう。ただ、父親シカの死で測らずも「ローマンは戻ってこない」は、不謹慎ながらゴッド・アングルに昇華したことになる。
シコアはWise Manに”Acknowledge Me”を迫り、サモアの象徴、唐辛子の首飾りを差し出すのだが、”狂った狼”ファトゥの加入に反対してきたヘイマンが受け入れ「認める」ハズもない。ということで袋叩きにされ、憐れ実況席に叩きつけられるのであった。
東海岸MLWの秘密兵器だったファトゥ。そして生粋のニューヨーカーにして言わずと知れた旧ECWのプロデューサーだったヘイマンが担架送りにされて、MSGが沸騰したことはTV画面からも十分に伝わっている。久しぶりのMSGソールドアウトだったこと含めて、最初から最後まで中身充実のSmackDown回なのであった。