WM週初の黒人メインTウィリアムスCヘイズ 歴史を創るNXT直前回

 通常、大きなPLE直前回というのは、最後の念押しというか、決まったカードを繰り返し宣伝するだけになる恐れがある。むしろ視聴率が下がる場合もありうるのだが、今回はお客さんが期待しているトリック・ウィリアムスが、元盟友のカーメロ・ヘイズを倒す大河ドラマがうまくいっており、クライマックスに向かって盛り上がっている。
 現地火曜夜は裏番組にNBAや、NCAA NITバスケ・トーナメントが数字では大きいのだが、あまり影響を受けずに平均視聴者641,000人、18-49歳デモグラフィック平均視聴率は0.20%と、前週より大幅に伸びた結果が出た。

 本誌はそう活字に残してきてあるが、『レッスルマニア』週間の様々な興行、中身的にはNXTの大会がダントツだったというのは、もはや毎年の恒例でしかない。本年の場合は、ハリウッドで最も稼ぐ俳優ドウェイン・ジョンソンが暴れているため、本隊『レッスルマニア』も世間一般の関心を集めることは間違いないのだが、中身的にはNXTが専門媒体の関心を呼ぶカードを並べてきた。

■ WWE NXT
日時:4月3日(現地放送時間 日本WWEネットワーク木曜以降)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center


 最初に出てきたのは期待のアクシオム&ネイサン・フレイザー欧州組だ。LWOのクルス・デル・トロ&ホワキン・ワイルドがクルクル回って飛んで職人芸を披露する。アンギャロのルーク・ギャローズなんか、上右の写真だと撮影箇所からそうでもないが、テレビ画面だとやはりジュニア体型の欧州組からしたら巨人に見えてしまう。ここにOCのカール・アンダーソン参謀が指示を出して、マジック・キラーも成功させるんだが・・・。


 デル・トロのコークスクリュー飛翔もむなしく、どさくさに紛れてフレイザーが450スプラッシュを決めてトリプルスレッド戦を制覇。高台見物のWolf Dogsバロン・コービン&ブロン・ブレイカー組への挑戦が決まったのだった。


 続いては一応は女子シングル戦で、ファロン・ヘンリーが、ジェシー・ジェインのヒザ蹴り喰らって負けてしまうんだが、ファロンにティア・ヘイル、ケラニ・ジョーダンの若手ベビーフェイス組が、ジェシー、キアナ・ジェームス、ジャスミン・ニックス w/負傷のイジー・デームのお姉さん組とのトリオ戦のようなモンであって・・・。
 ウェルズ・ファーゴ・センターでの本番『Stand and Deliver』では、やはりトリオ戦でしょう。ファロンがリベンジしてくれるんです。


 いくつか本筋に絡んでないカードの紹介は省きますが、スーパーノバのセッションはメイクを変えたんで違った印象の顔になった女子王者ライラ・ヴァルキュリアに、ロクサーヌ・ペレスがいつもの「負けてないまま王座返上だった」と噛みつくんですけど、逆にテーブル葬にされるという絵に。ただ、本番では王座交代させると思います。


 例によって入場段階からショーン・スピアーズ会長のパイプ椅子攻撃を受けるジョー・ゲイシーさんなんだけど・・・。NXT北米王者オバ・フェミとの試合は、明らかになにかあってレフェリーがX印サイン出して試合ストップに。カメラが切り替わったので脳震盪なのかよくわからないままなんだが。あとで、エヴァGM(ロックの実娘)に「俺は大丈夫だ」と机にはいつくばるセグメントが挿入されていたけど、お芝居には見えませんでした。巨体同士が飛んだりする試合は、やはりリスクがあります。


 アリアナ・グレイスのヒラヒラ衣装、目立つなぁ。なんでも二世レスラーなんだって。ふ~ん。対戦対手のレン・シンクレア、体操着の片足だけ切った衣装も面白いなぁ・・・なんだけど、どんな試合だったかまったく記憶に残りません。


 トニー・ディアンジェロは、イリヤ・ドラゴノフに挑戦するNXT王座戦なんだけど、試合前に「レストランに連れて行く」が先週のスキットで、今週は拉致して連れて行ったのはマフィアの暗い事務所みたいなところで、大勢の部下たちが睨んでいるというセグメントに。ちょっとこれは漫画的過ぎてイマイチだったかなぁ。なにしろ『Stand and Deliver』は王座戦がメインでなく、”Whoop – That – Trick”の合唱がトリになってしまいましたから。


 復帰したソル・ルカが、長期欠場に追い込んだ相手であるブレア・デボンポートにリベンジするカードは、元ビー・プレストリーは当然、ニーブレイスした足を鉄製階段ステップに打ち付けるし、激しく闘ってくれたんでよろしかったかと。


 カメラマンがフィニッシュ押さえてないんだが、カミゴェに行ったところを丸め込む業界用語”クイック”でルカがリベンジを果します。そこから、カーメロ・ヘイズの忍者軍が出てくるという番組のトリへ。


 当然、大乱闘の番組幕切れなんだけど、『レッスルマニア』週間の黒人選手同士のメインというのは歴史上初のことだそうで、中身的にもお客さん大沸騰になる期待大なのであります。


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