[週刊ファイト4月11日号]収録　[ファイトクラブ]公開中

▼Aコープランド「AEW最高職場」 WオスプレイPホッブス Swerve血判
　(c) AEW　編集部編

■　AEW Dynamite
日時：4月3日（現地時間）
会場：米マサチューセッツ州ウースター　DCUセンター

　アダム・コープランドからのDynamite開始である。なんだか「今週はクソみたいな話ばかりで・・・」とやり出して、正直、じっくり視聴終えるまで他媒体なんか見ない主義の本誌は、「なんのこっちゃ」とわかりません。演説は結構長いもので、途中からWWEも素晴らしかった、NWAもAWAもスタンピード・レスリングも良かったとか、他も持ち上げた上でAEWは最高の職場なんだと。この辺りから、なんかどこかで目に留まったCMパンクがAEWの暴露話をやった件なんだろうとようやく理解。
　しかしねぇ、本誌がスグにはわからなかったほどなのに、「もっとpositiveにいこうじゃないか！」のスピーチ、お茶の間のライト層は最後まで真意がわからなかったんじゃないかと。

　だいたいCMパンクの暴露話って、本誌的にはなんも新しいことはない。そもそも、例のロンドンはウェンブリーでの『ALL In』大会での”ジャングルボーイ”ジャック・ペリーのオカシナ試合内容と、そのあとのCMパンクとの喧嘩にしたって、「トニー・カーンは命の危険を感じた」広報の箇所は、AEWべったりの媒体はさも真実であるかのように書いていたものだが、本誌は「それは違うだろうに」と最初から情報を取捨選択していた。今回、CMパンクは「それは真っ赤なウソ」とやったのは、本誌的には「ほらね」なんだが、AEW偏向のマスコミは、なんと言い訳するのかとも思う。

　とにかく、TNT王者になってhappyな元エッジさんは、まだ一度も闘ったことのない相手がこれだけいると、ウィル・オスプレイ他様々な名前を挙げ出して、最初の試合のオスプレイに繋げたんだが・・・。今回も事前の発表カード（上記）と順番というか、いつもの構成スタイルから変えて、そのオスプレイからにしていたのは、最初はともかく視聴者が途中から落ちてくる最近の傾向を打破しようと、いろいろ試行錯誤しているように見える。
　念のためデータ結果、平均視聴者数は752,000人、18-49歳デモグラフィックの平均視聴率は0.23%と、低かった先週のと変わっていない。但し、ケーブル局ランキングではNBAの２つの番組に続いて3番目ではある。プロレスの庶民浸透度は依然として極めて高いが、AEW内で前年比を持ち出すならかなり落ちていることになろう。

　ちなみに普通は現地前夜のNXTと比べてどうのと議論になるのだが、お茶の間向きのRAWを持ち出すなら、本誌が表紙にした現地時間3月25日月曜夜のシカゴ大会は桁が違う。ロック様、コディ・ローズ、セス・ロリンズ、ドリュー・マッキンタイヤ、CMパンクが出たから平均視聴者数でも2,200,000人、18-49歳デモグラフィックの平均視聴率は0.71%を記録している。『レッスルマニア』シーズンだからと言ってしまえばそれまでだが、アメプロ超黄金時代は変わってない。

　そのオスプレイは、ドン・キャリス軍の同門となるパワーハウス・ホブスと対戦。そりゃイイ試合やってくれて、最後はトップ画像のように大きく舞った上でのヒドゥン・ブレイドが決まるのでした。もっとも、同門にやられただけでは不味いんで、ホッブスが終わってから暴れようとするんだが、解説席にいたドン・キャリスが止めにいると。ここら辺りはセオリー通りですかねぇ。引き上げるオスプレイに、4・21『Dynasty』で闘うブライアン・ダニエルソンとすれ違う絵も用意してました。

　続けて目玉扱いの、そのブライアンが、ランス・アーチャーをブサイク・ニーで下す試合に。本日は2試合目がこれかぁと、そっちの驚きはあるんだが、どっちが勝つのか的な関心は、お茶の間層でさえ持ちようがなかったのでは？　しかも、どうもそういうカードが最後までずっと続くことになります。

　続くはクリス・ジェリコのセグメント。なんとかハンサムHOOKを自分の傘下に引き込みたいが、HOOKはクールな態度のままというサイドストーリーも、まだ引っ張ってるのかと、毎週見ている者は思ってしまう。だいたい、子分のサミー・ゲバラが、先輩ジェフ・ハーディの鼻を折ったからと謹慎処分にさせられたままだからなんだが、そもそも肝心のジェリコや、司会のレネ・パケット（モクスリー夫人）の公式写真が1枚もないまま。ここまでくると、アダム・コープランドの長い冒頭演説は、必ずしもCMパンク暴露発言だけでなく、なにか内部でゴタゴタしているからなのではと思ってしまう。