[週刊ファイト3月14日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼小島聡MLW鈴木みのるSスタイル神髄!TローラーDBスミスjr.戴冠
photo : George Napolitano by タダシ☆タナカ
・独占禁止法違反の訴訟和解額$20MM公表直後の開催に大勢のマスコミ
・小島聡-鈴木みのる台割20分が提示する裏のウラ墓碑銘アメプロ天下
・会見に大勢注目 5分内or$5000戦ジャナイ・カイ秒殺ゾーイ・キャノン
・新日TV王座戦マット・リドル Strong出場TMDKバット・デュード・ティト
・WTFトム・ローラー&DBスミスjr. MLWタッグ戴冠Second Gear Crew
・スープレックス暗殺アレックス・ケイン-禿頭ボビー・フィッシュ+元トップ$
・リッキーSペイジ&サミ・キャラハンNY路上戦Akira&ジェイク・クリスト
・ミスティコ顔半分見えるもMLWミドル級奪取ロッキー・ロメロAwesome
■ MLW Intimidation Games
日時:2月29日(現地時間 収録は日付変わった翌日まで)
会場:米ニューヨーク州NY市クイーンズ メルローズ・ボールルーム
36-08 33rd Street Long Island City, NY 11106
MLWが日本から世界王者の小島聡、さらに鈴木みのる、メキシコCMLLからはミスティコを招いて『Intimidation Games』を開催。この模様は旧Fite.TVのTrillerTV(月額$6.99サブスクリプションなのでかなり安い)で世界配信された。AEWのPPVとは大違いの値段なので、見た方も多かったと思われる。
実際は2週間後の2時間番組も収録されたので、現地派遣のジョージ・ナポリターノ記者には大変に”長い一日”だったわけだが、いかにこの大会が米国では注目だったことか。
なにしろ、MLWが起こした独占禁止法違反の訴訟でWWEから$20 Million(邦貨約30億円)を和解で得たことがようやく証券取引所への財務報告書から公になった直後だったからだ。
▼今週の要:独占禁止法違反訴えたMLWが$20MM和解+3・29藤田晃生
だいたいことの発端には世界で最初にVICE TVとの新契約を先行スクープした本誌も絡んでいる。ところが米国の某誌はnegative champagneをやり出して「マット界は公平な自由競争である。AEWの誕生と躍進がその証拠」と反論してきたので、こっちは怒り心頭であった。さて、どっちが正しかったのか。
▼独占スクープ!MLW興行再開を視察したVICE TVが新契約提示
詳細は各アーカイブ記事に全部詳細してあるので繰り返さないが、$20 Millionの巨額ニュースに加えて、「小島vs.鈴木」である。当夜は小さい会場が事前に札止め発表で入り切れなかっただけでなく、大勢のマスコミが集い、例えばPWInsiderは速報で以下のように「伝説のナポリターノ記者まで来ていた」と書いているんだが、「あのぅ、MLWは毎回行ってるんですけど」(笑)。
The legendary George Napolitano is shooting ringside. There was a long line for autographs for Mistico, Satoshi Kojima and Minoru Suzuki before…
小島聡-鈴木みのる台割20分が提示する裏のウラ墓碑銘アメプロ天下
<メイン第7試合 MLW世界ヘビー級選手権>
[王者]○小島聡 w/OKUMURA
16分25秒 コジ・ラリアット
[挑戦者]●鈴木みのる
みのるは入場で四方を一周して拍手を強要するんだが、お客さんもわかっている。Kaze-ni-Nareの大合唱でリングインである。一方、CozyMAXのOKUMURAを引き連れた小島聡にはオレンジと白の紙テープが投げ入れられる。役者もお膳立ても揃った。日本のプロレスも見ていると嘯くマニアたちにとって待望のマッチメイクの幕があく。
実況アナウンサーは、「SUZUKI-GUNのことは知られているが、その昔は鈴木はKOJIMA-GUNの一員だったんだ」と、ちゃんと調べてきた解説をやっている。この光景は一体なんなのか。単に今回のカードということでなく、近年の日米市場格差の決定的な拡大にも思いが巡るのだ。
鈴木は何度もAEWに出ているが、あちらは大会場を巡業しての中継なので、どうしてもTVマッチの制約から与えられる尺が短くなる。ところがこちらはバッチリと鈴木のねちこい足攻めも披露。ブッキング・シートには20分である。大人のファンには小島防衛はわかっていたことだが、ストロング・スタイルの真髄が提示されたのだ。お客さんの「これが見たかったんだ」という満足げな顔がすべてなのである。
近年どころか、かれこれもう10年以上は、昔の悪い意味でのアメプロになってしまった日本のプロレス。ところが、例えばキッチリ毎週NXTを見ている方なら、すでに母屋を盗られていることに気づくであろう。そしてその集大成として、MLWが日本から直輸入カードの提示である。
本誌[ファイトクラブ]会員記事には、もう5,6年前から指摘してきた国内の空洞化が、ようやくオカダ・カズチカやジュリアの退団で表沙汰にもなった。しかし、頑固な保守派ばかりで週刊ファイトを試そうとしない・・・以前の問題として「アメプロなんか興味ない」と、食わず嫌いの偏見のままの皆さんへ。MLW-WWEの訴訟終結を受けたタイミングもあるにせよ、なぜに今回の大会名が示唆する意味深な『Intimidation Games』(威嚇の法則)が、多くの米国マスコミにとってもカバーすべき大会の象徴であったかがおわかりであろう。もはや「質では日本がイチバン!」の誤った神話は、とうの昔に崩壊していたのだ。
▼「ジュリアの動向然り信頼ない他媒体報道に惑わされるな!」
会見に大勢注目 5分内or$5000戦ジャナイ・カイ秒殺ゾーイ・キャノン
<セミ第6試合 女子フェザー級防衛戦>
[王者]○ジャナイ・カイ w/サリーナ・デ・ラ・レンタ
18秒 回転回し蹴り
[挑戦者]●ゾーイ・キャノン
▼YouTube動画
テコンドーをずっとやっていたが、その頃からあくまでプロレスラーを目指していたそうで、ユニークなヘアカットは「親父がモヒカンだったから」だって(笑)。
WWEの「ビクトリア(TNAではタラ)に影響受けた」と答えているのが注目かも。確かビクトリアは両親が出会ったのが日本で、生まれたのは日本だったと記憶する。こっちは舞台裏から情報を得ているが、「ジャナイ・カイ会見がイチバン記者から多く質問されていた」という事実がすべてだろう。